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福聚講

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金山穆韶師の「仏教における個体の観念」・・・52

2017-07-02 | 霊魂論

上に真言密教の個体観念を明かすにあたり、一応仏教教義の中心観念を叙する要あり、小乗の三法印,大乗の実相印の意義を約述し(小乗の三法印(諸行無常・諸法無我・涅槃寂静、という空を強調する考えは大乗にいたって一実相印(諸法実相・全ての事象に真実がある))となった。)顕教大乗は真諦実相の境に生佛(衆生と仏)の差別相を絶すとなすも、真言密教は真諦実相の境に生佛の差相を観るものなることを述べしが、以下なほ其の教意を釈述するであらう。

前段記叙の如く。大乗教は諸法実相の一印を其の中心観念となすものにして、真言密教もまた諸大乗と同じく、諸法実相を教義の根底となすものである。

かの大日経の阿字本不生、金剛頂経の五智本具の一心(五智とは真言行者の発心修行の結果得るところの智体で、又大日如来内証の智で、法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智をいう)釈摩訶衍論の不二摩訶衍(究極の真理)、菩提心論の三摩地心(禅定によって真理と一体となる)、弘法大師の六大一實(宇宙の構成要素地水火風空識が一体である)の教義等は釈相異なるものあるもいずれも一切衆生は本来実相法身の具体なる諸法実相の理趣を明かすものである。

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