神官の出家(「神道とはなにか」伊藤聡著)
「・・そもそも神官神職は僧尼と同じ意味での宗教者ではない。神官は神事においてのみ祭祀者であって、それを離れれば現当二世の佛菩薩の利益を願う俗衆に過ぎないのである。その際、救済を自らの仕える神に願えばよいではないかとの疑問が浮かぶかもしれないが、神は個人祈願を受け付けない。神官個人の来世に頼むべきはやはり仏法しかないのだ。そのような例として知られるのが伊勢神宮の北東にある朝熊岳より出土した経筒である。・・そこには「如法経亀壱口を造立し奉る事、右の志は現世・後世の安穏太平のため也。承安三年八月十一日、伊勢大神宮権禰宜正四位下荒木田神主時盛、散位渡会宗常」つまり神宮の禰宜一族である荒木田(内宮)度会(外宮)氏が如法経を埋納したのである。・・また一族の中で職を解かれて後、あるいは死の直前に出家を遂げている者も多く見られるのである。・・第29代祭主永頼は長保二年出家、30代輔親は長歴二年出家、36代頼宣は寛治四年出家・・等30数名が平安から鎌倉期に出家。
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