○バルトーク 青ひげ公の城 ニルソン(Ms)、ゼンダーシュテット(B)、フリッチャイ/スウェーデン放送交響楽団 1953年2月10日(放送)
○ローゼンベリ 「マリオネッター」序曲 フリッチャイ/スウェーデン放送交響楽団 1953年2月8日(ライヴ)
フリッチャイが初めてスウェーデンを訪れた際の録音。
B.ニルソンの自伝にそのときの録音の様子が記されています。
それによると、スウェーデン初演となる「青ひげ」のゲネプロでホルン奏者がフリッチャイにはむかったため、フリッチャイが退場を命じたところ、楽団員全員が退場すると騒ぎはじめた。するとフリッチャイは、軽く会釈をしてとっとと退場していってしまったということです。残された楽団員は、最初騒然としていたが、別の指揮者がいたため、その指揮者がゲネプロを続行したとのこと。で、本番当日はどうしたかというと、フリッチャイも、そのホルン奏者もやって来て、初演が行われたとのことです。
その「青ひげ」、スタジオ録音ほどの不気味さは感じられません。ニルソンのユディトについてもテッパーほどの緊迫感は感じられません。もっともニルソンが世界的に有名になる前の話です。全体的にスタジオ録音に比して温かみのある演奏です。
ローゼンベリはスウェーデンの作曲家ですが、くわしいことはわかりません。
フリッチャイはこの後、1955年と1957年に再びスウェーデンを訪れています。