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フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その65

2024-08-13 08:23:51 | フリッチャイ
○ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」
セッション録音2種とライヴ録音1種の3種があります。
(1) RIAS交響楽団 1953年9月11~13日(セッション録音、DG)(M)

(2) ベルリン・フィル 1959年10月5、6日(セッション録音、DG)(S)

(3) ケルン放送交響楽団 1953年6月1日(ライヴ録音)(M)
 ア Classico Ivano盤
 イ WorldMusicExpress盤


演奏時間
 (1) Ⅰ  8’56 Ⅱ 10’10 Ⅲ 7’48 Ⅳ 10’21
 (2) Ⅰ  9’56 Ⅱ 13’46 Ⅲ 8’10 Ⅳ 11’54
 (3) Ⅰ 10’01 Ⅱ 11’34 Ⅲ 7’56 Ⅳ 11’22

演奏について
(2)は私が最初に購入したクラシック音楽のLPであり、その後50年以上にわたってフリッチャイという指揮者を聴くきっかけとなった演奏です。思いが多く何を書けばよいのか迷いましたが、あれこれ文章に書き表すののでなく、それぞれの演奏の特徴、共通点など列挙することにしました。
(1)(2)(3)の共通点
・第1楽章序奏の後半、弦と打楽器の強奏の部分で前半よりテンポを上げている
・第1楽章ホルンによる第1主題の後半、弦楽器の伴奏を目立たせている(マゼール/ベルリン放響の演奏も同様のことをしている)
・第1楽章コーダ開始のホルンのテンポを落としている
・第4楽章序奏の最後のテンポを落としている(ストコフスキー、ロヴイツキも同様の解釈をしている)
(1)(3)の共通点
・第3楽章第1トリオでの弦楽器の伴奏がスラーでなくスタッカートで演奏している
・終楽章コーダでシンバルを使っている(ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団も使用)
(2)(3)の共通点
・第1楽章主部で、第1主題、第2主題、小結尾主題と順に遅くなっている
・第1楽章小結尾主題を弦楽器が奏しているときのクラリネットの伴奏がよきく聴こえる
(1)の特徴点
・テンポが速く、とてもメリハリのある即物的な演奏
(2)の特徴点
・(1)、(3)と比べテンポが遅く、陰影の濃い深遠広大な音楽となっている、演奏時間は、(1)より5分以上も遅くなっている
・第1楽章序奏の出だしが寂寥感に満ちている
・第1楽章序奏で、低弦でテーマが奏された後のホルンの一音目を伸ばしている
・第2楽章中間部で3連符の一音目を長く奏していてそこはかとない哀愁や寂寥感を漂わせている
・第3楽章中間部では、「メトロノームでは捕らえられない息づかい」(「フェレンツ・フリッチャイ 理想の音楽を追い続けて」)ともいうべき自在なテンポの動き
・終楽章コーダで第1主題をホルンが奏する2小節前のチェロのテンポを落としている
(3)の特徴点
・第1楽章のテンポは遅いが、その他の楽章は速い。

このほか、RIAS交響楽団との放送録音(1952年)が存在しますが、商品化はされていないようです。これは第1楽章提示部を反復しているようです。

(3)の音質等について
(3)アは、曲の冒頭、1~2秒間欠けています。

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