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登山 写真撮影等多趣味ですが最近は卓球で登山のためのトレーニングして 山岳写真撮影に励んでいます。

人類の系譜、日本人のルーツのー10 遥かなる海上の道の巻

2013-02-18 | 民族学、考古学!?
まず日本人のルーツを考える時、縄文時代より前の石器時代の痕跡から議論する必要があり、前回日本で見つかった古い石器にについて投稿しました。
そこにも記述しましたが、有る程度まとまった数の人口の移動があったのは、明らかに氷河期に樺太と北海道が陸続きになり、シベリアから移住した北方系モンゴロイドが中心になったと思います。
しかしこの本ではそれ以外に黒潮に乗って、南方からも、人口の移動があったと論じています。
現在日本で見つかった南方系の痕跡として有名なのは沖縄本島の港川人で、1万8000年位前と推測されている。そしてそのルーツを国立科学博物館の山口、馬場氏が研究しているが、頭がい骨の特徴などから、本土縄文人にも近く、インドネシアのワジャク人の最も近いと述べている。これは黒潮に乗って人類が移動しなければ説明できない。
私がこの本で特に興味を持ったのは、添付した図のように、マリアナ先史文化圏の存在である。このルートには黒潮の様な海流が無いのにかかわらず、また有視界でないのに、行き来があり、共通の文化圏ができたという不思議な話です。
これらの島で発見された石斧の形の共通性があり、年代は3600-2500年前位である。
また本州に比較的近い八丈島の物は5000年前頃と推定されている。そしてこの八丈島や小笠原の石斧が南方系、マリアナ石斧文化圏の物か黒潮文化圏の物か、研究が行われている。