英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『家政婦のミタ』 第1話 【補足あり】

2011-10-16 15:44:27 | ドラマ・映画
 タイトルがすべっているという評価もあるようですが、私は好きです。つかみはOKだったと思います。
 主演は松嶋菜々子。彼女と家政婦というのが結びつかず、完璧だがロボットのような行動をするという話で、いろいろ想像を掻き立てられました。

 家政婦というのですから、その対象となる家庭があるはずです。当然、その家庭との関わり合いでドラマが進行することになりますが、いくつかのパターンが予想されました。

①問題を抱えた家庭、或いは、家族のひとりひとりが、ミタと関わり合い、解決し立ち直っていく
②感情を亡くしたミタが、家族と関わっていくうちに、心を取り戻していく

 大きく分けると、この2つです。①では、主に家族の話(トラブルや悩み)を中心にストーリーが展開し、ミタの行動が結果的にその助けとなる。②では、ミタの行動にスポットが当たり、その行動に対して家族が反応し、彼女の行動の謎(普段の生活や過去など)を考え、彼女の心の奥にあるものが明らかになっていく。
 この他のパターンとして、彼女が1週ごとに対象家庭を破壊していくというコミカルな線もありかなと思いましたが違いました。
 序盤から中盤にかけて①が中心で、ラストに向かって②に移行していくと予想していました。

 それにしても、第一回からそこまでやるのというほど激しかったですね。母親を亡くし49日が過ぎたが、母親を亡くした穴が埋められずに引きずっている状態。4人の子どもがいたので、ひとりひとりの立ち直りを描いていくのかなと思ったら、なんだか一気に爆発し解消してしまったようです。
 そのうえ、母親の死は自殺で、その原因が夫にあるって?……そういう方向に進むのかぁ。
 個人的には、連続ドラマではなくスペシャルドラマの方が面白いと思うのですが……。


 『女王の教室』に雰囲気(絵的、音的、その他演出)を思い出すなあと思ったら、同じ脚本家さんでした。あのドラマは面白かったので、期待したいです。でも、あまりに雰囲気が似ているのはどうなんだろう?
 ミタさんの行動が奇異で面白いのですが、ドラマの展開はベタでした。若干がっかり。ただ、先述したように思わぬ展開になりそうなので期待します。
 トラブルメーカーのうらら(相武紗季)も、ベタ。性格は良いみたいですが、空気が読めず、能力以上のことをやろうとする実際に近くにいたら困りますね。こういうキャラも必要ですが、あまりにベタ過ぎで、彼女にトラブルの元や、トラブルの発展を背負わせるのは少し安易かなと。ちょっと相武さんが可哀そうです。

 ミタさん自体は面白いですね。松嶋さんに「旦那さま」と呼ばれ、いろいろお世話をしてもらえるなんて、なんて羨ましい!それにしても、依頼なら何でもしてくれるんでしょうか?いろいろ想像してしまいます。
 ミタさんの「悪魔の辞典」的説明も面白いですね。状況説明もそのまま伝えて怒らせるのも面白いです。
 『HERO』のバーテンダー(田中要次)の「あるよ」を彷彿させるミタさんの鞄。蝋燭やカードは誕生日なので用意をしていたのでしょうか?

 さて、今回、一番問題に感じたのが、母親に会いたいという要望にこたえて川に入っていくシーン。
 どんな要求にも応えてしまうミタさんの設定を端的に表現したシーンですが、運よく家族が通りかかったので事無きを得ましたが、かなりの偶然ですよねこれ。通りかからなかったら、あのまま二人とも溺死ということになったのでしょうか?
 そうだとすると、ミタさんにおいては「家族の要求>家族の生命」ということになります。そういう設定でもかまわないと思いますが、家族がミタの真意を問い詰めることなく(石を拾っていたと説明していたらしい)、うやむやにしてしまったのに、不満を感じました。本当に要求されたことをしてしまうのか、計算しているのか?ハッキリさせて欲しかったです。

 次回は、ミタさんの極端な行動が見られるようですね。
 ミタさんのキャラだけに頼らない脚本を望みます。

【補足】
・あの程度の数式の変形も出来ないようでは、高校生としてちょっと問題
・その問題(携帯画面)を遠くから、しかも、角度が浅いのに、一瞬で把握できるミタさんの視力はすごい
・あの堅物頑固親父(平泉さん)が「うらら」と名づけたのは妙
・すごく変なミタさんに対する家族のリアクションが薄い。確かに、要求に対し完璧にこなすことに対し感心はするが、感情を表さない無表情さ、極端な行動を変だという感想(感覚)を持たないのは不自然
 「ミタさんは食事しないの?」とか聞くのが普通だと思う
コメント (11)
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