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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

世界陸上④ 疑問編

2009-09-10 20:26:13 | スポーツ
 中距離、長距離の場合、オープンコースとなり、走る場合の位置取りは先頭から中位までのインコースは、ポケットされるので避けた方がよいと言われています。
 「ポケットされる」とは、前にも横(外側)にも選手がいると、それらの選手が壁のようになってしまって身動きが取れない状態となることです。そうなると、レースの動き(スパートなど)への対応ができなくなってしまうので、避けた方がよいというわけです。

 でも、この定説、800mや1500mについては、うなづけますが、5000mや10000mにおいては、私は常々疑問に思っています。
 その理由は、数学的見地によるものです。まあ、数学的見地というのは気取りすぎですね。ポケットされるのを避けるためには、外側を走らなければなりません。となると、大概、2レーンの内側の線上付近かそのやや内側になります。団子状態になると、2レーンの外側、あるいはそれ以上の外側を走っているのを見かけます。
 内側を走る選手は縁石があるトラックの場合、縁石より30㎝外側を走ると考えられています(その周が400mになるようトラックは造られています)。1レーンの幅は1.22mなのでそのやや内側を走るとすると、縁石より1.1m付近を走っていることになります。なので、内側を走る選手より80㎝外側を走っていることになります。
 これを単純に計算すると、外側の選手は内側の選手より1周につき、2×0.8m×π≒5.024m、約5m余分に走ることになります。10000mだと25周走りますから、125mになります。
 これって、大きい差なんでしょうか?最初に125m後ろから追いかけると考えると、大きいような気もします。しかし、10000mのうち125mなので、大したことないような気がします。それに、ずっと外側を走ることはないですし、実際はもっと少ないハンデかもしれません。
 もうひとつ、気になる点があります。外側の選手はカーブのたびにペースを上げなくてはなりません(直線部分は内側も外側も同じスピード)。内側の選手が同じペースで走るとすると、外側の選手はカーブでペースを上げ、バックストレートで落とし、またカーブで上げ、ホームストレートで落とすというふうに、しょっちゅうペースを上げ下げしなくてはなりません。まあ、国際レースになると、ペースの上げ下げは付き物ですから、関係ないかもしれませんが。

 個人的には、外側を走るのはレースに勝つかどうかは抜きにして、損した気分になります。


 今回、競技場のトラックの規定を調べました。レーンの幅は厳しいのですが、その他はあまり規定がないみたいです。今回のベルリンの競技場のトラックは、一般的なトラックより、直線部分が10m長いそうです。なので、カーブがきついそうです。
 これって、かなり重要な要素だと思うのですが、規定がないのは不思議です。
コメント (4)
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