英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『新・警視庁捜査一課9係』 第9話「落雷花嫁」

2009-09-04 15:24:19 | ドラマ・映画
 今クールは、ドラマについてはサボろうと思っていましたが、あまりにひどい内容だったので、書いてしまいました。

 『9係』に「新」がついて、ドラマの作りもやや変更点があることは『意識レベル』で、書きました。
 今回、事件により焦点を当てるという方針が、裏目に出てしまいました。容疑者を増やし、ミスリードを誘い、真犯人を最後まで絞らせないようにしてあります。しかし、あまりにそれにこだわり過ぎて、ストーリーがご都合主義に陥ってしまっています。

 例によって、いちゃもんを羅列します。

①お腹の子を守るため、婚約者を殺害しようとする。仮にも結婚しようと思った相手です。子供をおろさない手段はほかにもあったはず。婚約破棄とか失踪とか。

②ストーカーが、思い人を他人にとられないため、殺害する。褒められたことではありませんが、まず脅迫とかの妨害工作をするのでは。結婚を知ったその日に殺害とは、しかも事故死に見せかけるトリックを使う。
 恋が成就しないと悟った時、男性と女性では殺害対象が違うと聞いたことがあります。男性の場合、ライバルを殺害する。女性の場合は、愛する対象を殺すだったと思いますが、どっちだったかはっきり覚えていません。
 ストーカーの場合、相手を失うのは耐えられないので、ライバルを殺すような気がします。対象を殺すのなら、自分も一緒に死ぬような気もします。自分だけ助かって、保身のため、トリックを使うなんて不自然です。

③世間体のため、それだけの理由で、お腹の子をおろせなんて、身勝手この上ないですね。今回の場合は、「自分の子ではない」という疑念を持っていましたが。

 ①②③、あまりにも生命を軽んじています。刑事ドラマやサスペンスでこういう批判を言うのはタブーかもしれませんが、あまりにも、安易です。


④中学生を妊娠させて、「純粋な恋」って、どこが純粋な恋なんでしょう?

⑤100%的中の天気予報って、無理があります。もし、的中率100%だったら、評判が大きくて、その秘密とか騒がれるでしょう。結婚退職したら、大騒ぎにでしょう。

⑥安西つかさ (浅見れいな)が、まるで別人でしたね。これだけキャラクターを変えてしまっていいのでしょうか?わがままな世間知らずのお嬢さんと出世志向が強い村瀬警部補(津田寛治)のやり取り&小宮山刑事(羽田美智子)の絡みがおもしろかったのに。

⑦つかさの証言を小出しにして、真相が徐々に明らかになっていきました。これも、安易というか手抜きに思えます。

⑧冒頭、被害者・高村亜希子(森脇英理子)が屋上に締め出されて、感電するシーンが出てきましたが、これは実際にはなかったのではないでしょうか?私の勘違いでしょうか?
 もし、これがミスリードのための架空のシーンだとしたら、卑怯を通り越して販促ですね。


 とにかく、私が見るのを断念した『天地人』に匹敵する、否、『天地人』を凌ぐ脚本でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする