さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

民主化 < 絶対制 

2017-07-20 12:36:43 | be short


中国人で2010年にノーベル平和賞を受賞した 劉暁波氏が7月13日に 癌で死亡した。刑務所を仮釈放されてから37日目に亡くなったという。このニュース 欧米での大きさに比べ 日本では NHK が比較的に大きく取り上げたぐらいでした。

日本の中国圏化、中国の意に沿わない報道は控える・報道すると中国の仕返しがある ということ? ノーベル平和賞は佐藤栄作氏も受賞しているので、大したことはないとの考え? 民主化や言論の自由といったものが、日本ではあまりに日常的で、劉氏の存在意義を消化できない? ということでしょう(か)

劉氏のノーベル賞の対象となった業績は 1989年の天安門広場での学生らによる民主化の要求運動に 非暴力・ハンガーストを主導し 参加したことと 2008年 12月に 共産党の一党専制体制を批判し 三権分立や直接選挙を要求した文書 08憲章 をインターネットで配信したことでした。 

中国政府は 天安門事件後 事件の犠牲者の名誉回復と民主化の必要性を訴える劉氏を幾度も監禁し、08憲章の後は 国家政権転覆扇動罪で懲役11年の刑を言い渡した。 2010年のノーベル賞授賞式への劉氏の出席を許さず、逆にノルウェーに経済制裁を発動した。 劉氏の癌の重態化にも米独への治療出国は認めず 病院に監禁状態とした。死後 劉氏を追悼する場を作らせまいと 遺骨を海へ散骨させ、友人や 支援者らを また 軟禁乃至拘束し始めた。 劉氏夫人は 08憲章後 今もって軟禁状態に置かれいる。

中国の人権問題を積極的に取り上げていた米政権も トランプ政権となってからは鳴りを潜め、 欧州各国も 最近では 経済関係を損なわないような批判に止めている。 中国は重しが軽くなったことで 更に 反人権 専制化 言論統制を強めている といわれている。

世界は 我々の思い描く理想のものとは 違う方向に進んでいるような気がします。 劉氏の存在は その注意信号だったのでしょう。
コメント