さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

円安もほどほどに…

2015-02-28 13:53:50 | 抜き書き

<「・・・合衆国にいくら現金があるか知っている、ジャック?」あの銀行で聞いたことを思い出した。「千三百億ドル」「そうよ。ところが、ちょうど二倍の現金が海の向こうにある。・・・どうしてだかわかる?」「わからない」「ドルは世界でもっとも信頼されている通貨だからよ。みんなその価値を信じている。ほしがっている。当然政府はそれを大喜びしている」・・・「感情的な問題じゃないのよ。ビジネスの問題なの。ちょっと考えてみて、ジャック。ブカレストの誰かの引き出しに百ドル札が入っていたとする。つまり、私たちの政府はグリーンと黒のインクで刷った紙一枚を百ドルで彼らに売ったわけ。いい商売ね。しかもそれは信頼されている通貨だから、その百ドルはブカレストの引き出しにたぶん長年しまわれているわ。合衆国としては、その外国資産を引き戻す必要もない。ドルが信頼されているかぎりは、何も失わないのよ」>「キリング・フロアー」リー・チャイルド下P40~41より

海外で自国通貨が出回ることはいい商売なんだ。まして円が高くなればもっといい商売になるんだ。

為替で思い出すのは ロシアとギリシャだ。

ロシア滞在では ルーブルが足りなくなって 円で両替してもらうと なんと 米ドルで両替するのと比べて、なんと 3割ほど安かった。なぜかと聞くと 円はロシアではあまり流通していないから安い、とのことだった。
ギリシャは ドラクマという通貨単位を持っていた当時のことだった。ギリシャでは 仕事を端折って あちこち観光したいと思い、入国時に 米ドルをかなりのドラクマに両替しましたが、残念ながら仕事はトラブって、観光はかなわず、手元に余ったドラクマを 米ドルに替えかえそうとしたら、出来ないと断られた。外貨を持たないギリシャは 外貨の持ち出しを制限していたのです。旅行者の小銭まで…

円は スイスフランと並んで世界でも非常に偽造しにくい通貨といわれている。また、為替市場でも 非常時に強い円という立場は出来上がっている。 

これ以上の円安を防げば、世界に日本の信用 円は 広く流通することになるでしょう… 円高歓迎論がなぜ広まらないのだろう?
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嘘に痛みはなくなった?

2015-02-27 09:56:25 | 抜き書き

<最も判断の難しい事件は、人を殺しておきながら、殺した人間があれは事故だったと主張する場合である。「撃つつもりじゃなかった。銃の手入れをしていたら、暴発したんです」殺人の確たる動機が分かれば助かるし、物理的な証拠が見つかればこれも大いに役に立つ。しかし、事故であったか否かを知っているのは殺した方の人間だけ、というケースも多いのだ。彼らは秘密を執拗に固守する。こういう手合いが嘘発見器に掛けられることを拒否した場合、あるいは嘘発見器にかけてもはっきりした結果が出ない場合、警察はどうするか?>「嘘、そして沈黙」デイヴィッド・マーティンP205より

最近は 自白を引き出すのは非常に難しい。容疑者の人権や 捜査や取り調べの違法性要件 が拡大した結果でしょう。

まして外国人や未成年者が容疑者の場合、日本は国の評判を非常に気にする国で 不合理な取り調べや刑罰はないと信じて、 未成年の場合は 育った環境を抗弁の材料にすれば刑はかなり減る との思いで、自白にさえ追い込まれなければ、刑罰は 軽くなるはずと 犯人は思うでしょう からなおさらです。

周辺国から入ってくる方の 薬物の密輸・窃盗・脱税と 未成年者の重大犯罪は 今後とも増えることはあっても減ることはないでしょう…
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最近読書が遅くなる…

2015-02-26 06:17:30 | 抜き書き

<「・・・・・アメリカ人は、病気にかかると腹を立てる。どうしてこんなことが自分に起きるんだ、って。今すぐ間違いを正さなきゃいけない、ってね。ただちに。でもフランス人は、生きていればいつか死ぬときがくるって理解している。ひどいことだなんて思わないの。この世が生まれて以来ずっとそれは起こってきたのよ。生きていればいつか死ぬ。そうでしょ?・・・・・」>「前夜」リー・チャイルド上P174より

<「おれたちに会えなくなるのが寂しくない?」彼は訊いた。「質問がまちがっているわよ」母は言った。「私はいずれ死ぬ。そうしたら、寂しいともなんとも感じなくなる。寂しくなるのはあなたたちよ。・・・・・」私たちは無言だった。「ほんとうはちがうことを訊きたかったんでしょう?わたしがあなたたちをおいてきぼりにするのか、って?息子たちのことをもう気にかけないのか、って?あなたたちの人生がどうなるのか見たくないのかって、って?あなたたちにもう興味を失ってしまったのか、って?」私たちは無言だった。「よくわかるわ。本当のことを言うと、とっても気になる。同じ質問を自分に問いかけてみた。映画の途中で映画館から出ていくようなものよ。面白い映画の途中で映画館から出ていくようなもの。それはわたしも不安。その後の展開がどうなるのかわからないんですものね。結局あなたたちがどうなるのか、ぜったいにわからない。どういう人生を送っていくのか。それがつらいわ。でも、遅かれ早かれ映画館から出て行かなければならないってさとったの。だれも永遠になんて生きられないんだもの。これからの人生であなたたちになにがおこるのか、わたしにはぜったいわからない。結局そういうことなのよ。健康でうんと長生きしたって、結局はだめ。それをさとったの。あきらめたってことじゃないのよ。死はいつだって不意にやってくる。もう少し生きたいと思っても、いつかかならずやってくる」わたしたちは長いことだまってすわっていた。>「前夜」リー・チャイルド上P176~177、母と息子二人との会話より

いつもだったらスーっと 読み過ごしてしまう個所も 今回は引っかかった。体調にも、年にもよるのでしょうが・・・

引っかかったのは 死という漠然としたもののほかに 作者の言う 映画の途中で映画館を出て行かざるを得ないという無念さ 死に際のこの世にやり残したことがあるという無念 です。


個人的なやり残しには 大きなものから小さなことまで、例えば 本人だけしか知らない財産や負債や契約事 から 宝くじ券や図書館から借りている本等などの些細なことまで あるでしょう。これは 相続人に迷惑をかけたくないという思いや、死後もいい人だったといわれ続けられたい という思いの大小に かかわっているからでしょうね。

傍から見てもよく分かる契約書などの整理整頓 暗証番号などは 時々まとめていましたが、これからは半年に一回は、お盆の時などに 体調・記憶力のあるうちに 見直してゆくことは必要ですよね。 できれば負債から…
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変革力…

2015-02-04 17:15:01 | ダイアリー

昨日の朝の NFL スーパーボール、ペイトリオッツ対 シーホークスの試合は面白かった。

大試合になると、実力も意欲も拮抗している同士故、ちょっとしたプレーで始まる試合の流れの変化で、試合全体が決まってしまい、一方的な試合になることが多いが、昨日は 28対 24の僅差だった。また、最終盤のプレーでは 勝敗がひっくり返る可能性のあるプレーもあって 最後まで楽しめた。

ハーフタイムショーがよかった。ケイティー・ペリー主演のショーだったが、陸と海の王者、ライオンとサメがモチーフされた奇想的且つカラーフルな企画で、歌と踊りが立体的に展開され、さすがアイデア王国と感心した。

大きなライオンの模型に驚き、ケイティーとヤシの木とサメのダンスに笑みがこぼれた…

サッカー アギーレ全日本監督が スペインでの訴訟事件に絡んで解雇されたという。後任は日本人か外国人かと今色々な思惑が飛んでいるが、日本は依然としてシュートの決定力・シュートに絡む連携プレーに 相手をひるませる企画力・体力・スピードがないという 問題を残している。 何年も何年も 外国人監督が何代続いても同じ課題を抱えて その意味では日本人でもよいのかもしれないが、やはり 選手を動かす力には欠けている?

2020 年の東京オリンピックも、金メダル以上に、日本を世界にアピールさせるものは、開閉会式のイベントだろう。長野冬季オリンピックで落ちた日本の企画力の評価を挽回したいもの。


よく分からないが、日本人は、独創的な着想・構成力に乏しい ようだ。 一人ならともかく 大勢の多数決で進む企画ものでは 特にその傾向は強いもの。和重視のDNAのせいでしょうか…

サッカーも、オリンピックも 生まれ変わるには 純国産では限界があるような気がします。企画力だの構成力が試される 特にスポーツ分野では やはり外国(人)の力は必要だでしょう。

そんなことを感じさせるスーパーボールでもありました。
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