カンボジア経済

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カンポット港 第1期完成 完成式典開催

2024年06月18日 | 経済
 6月6日、カンポット州で建設が進められていたカンポット港の第1期の完成式典が開催されました。式典には、フン・マネット首相、ペン・ポニア公共事業運輸大臣他多数が参加しました。
 新港の開発は、民間のカンポット・ロジスティクス・アンド・ポート社によって、民間資金を活用して実施されています。工事は、中国港湾工程 (China Harbour Engineering Company)が請け負っています。
 第1期では、長さ450メートル・幅60メートルのバース、コンテナヤード(面積5万5000平方メートル)、倉庫(8800平方メートル)、検査棟、管理棟等が建設されました。コンテナクレーンはまだ導入されておらず、3基のガントリークレーンが設置されています。1万トン級(666TEUクラス)の船舶が入港可能としています。第1期の総工費は1億5000万ドル(約230億円)としています。
 工事は、今後第2期・第3期と実施される予定で、最終的には水深13メートル、2万トン級の船舶まで対応可能となるとのことです。当初計画では、港湾は、水深15メートルで10万トン級のコンテナ船が入港可能となるとしていました。また、当初計画では、港湾に隣接して、600ヘクタールが埋め立てられ、コンテナヤード、経済特区、石油コンビナート、ロジスティクスセンター、観光施設等が建設されるとしていました。総コストは、15億ドル(約2300億円)としています。
 この港湾の周辺の海域は水深が浅いところが広がっており、埋め立てには好都合ですが、港湾にとっては、バースだけでなく、水深が深い沖合まで長距離の水路を掘削する必要があります。更に、大型船が通行可能な水深の水路を維持するため、継続的な浚渫が必要となる等、コスト的に不利な状況が予想されます。水深で有利なシアヌークビル港では、日本の支援で新たな大型コンテナバース(5万トン級)の建設が進められており、今後の両港の関係がどのように調整されていくのかが注目されます。
(写真は、クメールタイムズ紙より)


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