カンボジア経済

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ペステック カンボジア証券市場に上場

2020年08月18日 | 経済
 8月12日、マレーシア系のPestech International Berhadのカンボジア現地法人の電気設備会社ペステック(PESTECH (Cambodia) Plc:略称PEPC)は、カンボジア証券取引所に上場しました。ペステック社は、カンボジア国内では、既に完成済みのプノンペン~コンポンチャム間送電線(230KV)の建設や、コンポンチャム~クラチエ間送電線(230KV)、コッコン州のストゥン・タタイ水力発電所~プンペン間送電線(230KV/500KV)等の建設に携わっています。
  初日の取引では、1株当たりの公募価格(3120リエル:約81円)を28%上回る3980リエルの初値を付けましたが、終値は3710リエルでした。しかし、2日目の取引では、3500リエルとなっています。
 今回のIPO対象の株式数は、394万5000株ですが、その3分の2に当る263万1579株は機関投資家(Maschinenfabrik Reinhausen GmbH)に配分済で、65万7895株はペステック社の役員・社員に配分予定で、残る65万5526株が一般公募対象でした。ペステック社では、IPOにより調達した合計約300万ドルについて、200万ドルを今後の事業投資に、49万ドルを運転資金に、51万ドルを今回のIPO費用に充てるとしています。
 小規模なIPOではありますが、これまで6社しか上場していないカンボジア証券取引所にとって、7社目となる貴重な上場です。カンボジア証券取引所は、2011年に開設されたものの、上場会社数が伸びず、株価・出来高とも低迷が続きました。2019年から動きが出始め、2018年に比べて株価指数は58%上昇し、出来高は5倍に膨らみましたが、今年は新型コロナの影響で伸び悩んでいます。新型コロナの影響はあるものの、カンボジア証券取引所では、今後も株式・社債の上場が続くことに期待を示しています。カンボジアの証券市場の今後の活性化が期待されます。
(写真は、ストゥン・タタイ水力発電所~プンペン間送電線。同社のサイトより)

カンボジア証券取引所の発表(英文です)
http://www.csx.com.kh/news/notice/viewPost.do?MNCD=8020&postId=482#.XzS046dxc2w



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   カンボジア総合研究所 CEO/チーフエコノミスト 鈴木 博
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