はる一番 ２月２３日

　朝早くに家を出て久しぶりに横浜へ日帰りの旅をしたのだが、強風の影響で交通機関が乱れた帰り道が大変だった。
　朝は風もなく穏やかな日和に恵まれて久しぶりに新幹線に乗って出かけた。１１時頃に横浜に着き、教会で行われた結婚式は晴れやかで若いカップルが眩しく輝いていた。２時頃には天候が変わって空が黄色くなり、横浜ランドタワーなど周囲の黄砂を思わせる様な異様な霞に包まれた景色に変わっていた。
一連の行事が終わって４時頃にJR横浜駅に着いたら駅構内の雰囲気がおかしいのに気付いた。京浜東北線のホームには人が溢れている。駅員を取り囲む人々、何やら電車が動いていない様子だ。暫くした頃、２本隣のホームに電車が入ってきた。行き先「東京」の表示が見たので直感的に東海道線は動いている。家内の手を引っ張ってそちらのホームへ、電車に飛び乗った途端に動き出した。
　多摩川を徐行運転で渡る電車、車内放送が伝える「強風のために徐行しております」少しずつ状況が掴めてきた。帰路の東北新幹線が止まるかも知れない。再び家内を促して品川で下車、山手線外回りに乗って新宿へ。
　南口で降りたが高速バスが何処から出ているか知らないのだ。頭の中にはヨドバシカメラ本店前に有る高速バスの営業所が有るのみ、迷わず其処へ向かった。切符売り場を見渡したが「福島行き」の文字が無い、空いている窓口の係に聞いて初めてJRバスは南口の高島屋の所と知って、再び南口へ、何とか５時半のバスに乗ることが出来た。

　都内の混雑で３０分遅れで東北道に乗り入れたバスは、遅れを取り戻す様に順調に走った。可成り挽回出来たかと思ったのだが、矢板を過ぎて暫く後に突然前方に渋滞発生。暗闇をすかして見ると道肩が白くなっている、雪が降っている様だ。
のろのろ走行が続いた、乗客は皆な心配気に前方に見入っている。遙か先に黄色い点滅灯が光っている。どれほど続いたか管理用地に待避した点滅灯が道路管理の除雪剤散布車と分かってホッとした。バスは少しは速度が上がって、須賀川営業所には約４０分遅れで到着した。凍った道をJR駅まで歩き、タクシーに乗ってやっと人心地、タクシーのラジオが、東京に「はる一番が吹いた」と気象庁発表を伝えて居た。

確か、春一番と言うのは「春最初に吹く強い南風」と理解していたのだが、今日の風は北東風、これも春一番なのか？



結婚式に参列する度に、貧しかった時代に結婚した自分たちの事を思い出し、感慨に胸がつまる。良い時代になたなぁってつくづく感じる時だ。