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不確実の時代

2014年02月12日 | 経済
"The Age of Uncertainty" 邦題は「不確実性の時代」


ボクの敬愛する無類の経済学者ガルブレイスの名著だ。

1977年といえば日本はまだ高度成長時代の最中にいた。


そうした時期に大恐慌、世界大戦、巨大企業の支配、貧困問題、核の脅威…

といった拡大する「不確実性」を予見して資本主義の本質を抉り出した。


彼は、物質生産の持続的増大が経済的・社会的健全性の証である、とする考えに対して疑問を投げかけている。

この立場から彼はしばしば「脱物質主義者」とみなされ激しいバッシングを受ける。


叛旗の急先鋒となったフリードマンの『選択の自由』で示された政策は

新保守主義の経済政策の支柱となり、

英国のサッチャー政権や米国のレーガン政権において実施され、

日本でも中曽根政権から小泉政権での「聖域なき構造改革」にいたる政策で実施された。


『選択の自由』は影響力の点では一時的には『不確実性の時代』を凌ぐものとなったが、

サブプライムローン問題に端を発する2008年の世界同時株安によってその評価は急落した。



ところがどうだ、

安倍政権によってその亡霊が再び復活してきたかのように見受けられる。

2013年は、日本復活の年だった。


だが今年に入り、雲行きがかなり怪しくなっている。


実態とかけ離れた株価の高騰のあとの暴落。

急激な円安。


そして、揺り戻し。


経済がおかしくなると当然政情も不安定化する。

そしてそれは世界に蔓延する。


中でも隣国・中国の動きは不気味だ。

中国はいつも国内が不安定になれば、外圧をかける。


中国の情報は常に信評性を欠く。

あちこちで暴動がおき、経済破綻を招いていることはほとんど報道されない。


外資や富裕層は脱出を図っている。


なのに日本はまだ中国頼みなのか。

極論だが、中国が亡くなっても日本は生きていける。



経済、政治に加えて、予想し難いのは自然の変化だ。

世界のいたるところで異常気象が起きている。


関東地方の大雪も然ることながら、

アメリカ合衆国南部の大雪をどう見るか。


世界の至るとこでの洪水。

いまイギリスが溺れている。


温暖化に異議を唱え、地球は氷河期に向かっているとする説。


放射能の驚異も目に見えないだけに人の意識で様々だ。


医療の進化でいたずらにに寿命を伸ばすことは、

本当に人類の幸せにつながるのだろうか。


これは人間の本質に関わる永遠の問題だ。



我々は一体何を信じ、何をすればいいのか。


これだけ情報が発達していながら、

迷いは増える一方だ。


あまりに選択肢が多すぎる。

決めきれないでいる。



何が正しくて、何が間違いなのか。

すべてが正しくもあり、あらゆるものが間違いでもある。


拠り所のない時代。

彷徨(さまよ)いの時代。


まさに、不確実の時代なのだ。


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