世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

中国は本当に豊かになったのか?

2015年04月07日 | 国際
中国脅威論が高まっている。

政治、軍事のみならず、

GDPが日本を抜いて世界第二位になったのきっかけに

経済面でも脅威となっている。



爆買い、爆喰いに象徴されるように、

日本では中国人観光客が席巻している。

それは、中国が豊かになって、富裕層が増えたからと言われる。


だが、本当だろうか。


物事は、ミクロとマクロ、多面的に見て判断しなければならない。

そして、一部の報道を鵜のみにしてはならない。



話は変わるが、

日本は今、国際的に二つの選択を迫られている。

一つはTPPであり、もう一つがAIIBである。


TPPは、参加表明しているものの難航して未だ実現には至っていない。


最近、議論喧(かまびす)しいのは、AIIBだ。


AIIBとは、

アジアインフラ投資銀行( Asian Infrastructure Investment Bank)のことで、

中(華人民共和)国が提唱し主導する形で設立を目指している、アジア向けの国際開発金融機関である。


日米が主導するアジア開発銀行(ADB)では賄いきれない増大するアジアにおけるインフラ整備のための資金ニーズに、

代替・補完的に応えるということを目的として、中国が設立を提唱した。


当初は東アジア、東南アジア以外の国の参加はないと観測されていたが、

実際には創設メンバーとなるための期限である2015年3月31日までに、

イギリス、ドイツ、フランス等ヨーロッパの主要国を含む5大陸51の国と地域が参加を表明した。


一方、

AIIBと業務内容が一部重複するADB(アジア開発銀行)

(中国はAIIBはインフラ整備に資金供給を行なう一方で貧困削減は世界銀行やADBの仕事だとしている)の筆頭出資国でもあるアメリカと日本は、

ガバナンス(統治能力)がない、

出資の透明性に欠ける、

国際金融機関が融資先に対して課しているのと同様の高い基準の確保に関して疑問がある、

などとして今のところ参加を見送っている。


AIIBにはガバナンスがなく、

中国は半分の資本を拠出するのみで、

みずからが好む国にインフラ支援を、二国間支援に比しておよそ2倍のレバレッジを効かせて行えることとなり、

中国は援助予算総額を増やすことなく援助効果の倍増、

またAIIBを対アジア外交強化に用いることが可能となるともされるが、

日米不在の現状のままでは資金に莫大な不足を抱えたままの開始となり、

中国が巨額損害を被りAIIB自体が失速する可能性があるともされる。



一部政治家には、AIIBに加盟すべきという声もあるが、浮足立ってはいけない。



アジアには、日米が主導するアジア開発銀行( Asian Development Bank, ADB)がある。


ADBは、

アジア・太平洋における経済成長及び経済協力を助長し、

開発途上加盟国の経済発展 に貢献することを目的に設立された国際開発金融機関である。


67の国と地域 が加盟していて

アジア・太平洋地域における貧困削減を目指す。


1966年12月19日に設立、マニラに本部が置かれており、

最大の出資国は日本と米国。歴代総裁はすべて日本人が就任している。



要は、中国はこれらが気に入らないのである。


確かに、日米の弱体化に乗じて、

東南アジアをはじめアフリカ、中南米へと中国が進出していることは事実だ。



冒頭に戻って、本当に中国は豊かになったのか考えてみよう。


爆買い、爆食いの影にあるものは、

ほとんどが転売目的であることだ。


爆食いは自分の腹に収まるが、

買ったものは、自家消費というより本国で高く売れるのだ。

空港で見かける彼らの段ボールの数は半端ない。



先日、福岡の観光タクシーのドライバーが来られた。

彼は英語が堪能で、外国人を専門に一日5万円の貸し切りタクシーを営んでいる。


意に反して、中国のお客さんは少ないそうだ。

欧米人を除けば、利用客は韓国、インドネシア、タイあたりが増えているという。



また、旅館関係者が言っていた。

たとえ空き部屋があっても中国人は断っていると。

なぜか?

マナーの悪さには定評がある。

それに、ものを盗むそうだ。

ドライヤーは当たり前、テレビまで持って帰るという。

それに、帰ったあとの散らかしようは半端ではない。

これでは採算に合わない。


中国の一人当たりのGDPでは伸びたとは言えど、まだ低い。

一部世界の富豪もいるが、ほとんどは国外逃亡している。



世界を旅するには、

英語ができて米ドルがあればどこで苦に無く行ける。


弱くなったといえど、米ドルはまだ世界で通用する。

日本円もそこそこだ。


だが、中国元はどうだろう。

中国は、EUにおけるユーロのように元をアジアの基軸通貨にしようと目論んでいる。

冗談ではない。


いつ紙くずになるかわからない元を誰が信用するだろうか。

むしろ世界は金本位制に傾いている。

元が世界はもちろん、アジアの基軸通貨になることはあり得ない。



中国は、新幹線と原発を世界に売り込もうと躍起だ。

それに、AIIBが物語るように

橋や道路といったインフラ開発に力を入れている。

スタジアムや高層ビルもしかり。


とにかく、安さと工期の速さが売りだ。


だが、新幹線は脱線し、

橋は落ち、ビルはひっくり返る。

中国が手掛ける工事現場は、事故が絶えない。


このうえ、原発事故でも起こせば、PM2、5どころの騒ぎではない。


国への世界の信頼性も低い。

国同士の関係、国際社会での立場、また国内情勢が色濃く反映されていると言えるパスポートの信頼性がそれを物語っている。


172ヶ国にビザなしで行ける日本のパスポートは世界3位に対し、

中国のそれは最下位から11番目の83位。



中国はこのところ経済成長も翳り気味だ。

加えて、国内にも不安要因を多多抱える。

焦る中国は特に危険だ。




問題は弱体化した日本だ。

ODAにもっと力を入れるべきだ。


日本は、財政難からODA資金を減らしている。

それに付け込んで中国が台頭しているのだ。

外交政策の一環として、借款をばらまく。


日本は、そんな中国にいまだに貢いでいる。

人の良さを通り越して、おバカさん。


内向きの日本人は、もっとJICAなどでドンドン世界に出て貢献すべきだ。



いたずらに中国を恐れる必要はない。

ある意味、日本の軍事化のために、中国脅威論が誇張されているきらいもある。

今や独裁化した自民。公明政権こそ危うい。


情報に紛らわされることなく、

マクロ、ミクロの両面から現実を直視し見極めるべきである。



統一選真っ只中。

日本人の良識に期待する。