カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

長命寺あれこれ

2013-08-13 17:51:02 | 西国三十三所巡礼
それほど広い境内ではありませんが、檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が織りなす
整った伽藍配置が美しいお寺です。
そして派手な朱塗りではなく、弁柄かと思われる酸化鉄の錆赤色の塗りは
重厚さを醸しています。

弁柄(ベンガラ)塗と言えば、奈良や京都の町家。特に京都の花街のイメージ?
インドのベンガル地方のものを輸入していたので、この名がついたようです。
オランダ語でもBengalaと言うのは、日本語が伝わったのかな?
ちなみに、このお寺のある近江八幡の特産品に「赤コンニャク」がありますが
あの赤も酸化鉄の赤ですね。



「護摩堂」(重文)


「三重塔」(重文)


三重塔側から見た本堂です。



本堂の正面?入口側から見たところです。手前は三仏堂。


本堂と三仏堂を繋ぐ渡り廊。
ちょっとした風情を感じますね、このあたりの美意識も高いです。


「三仏堂」



三仏堂には薬師如来・阿弥陀如来・釈迦如来の三尊が安置されています。

「護法権現社拝殿」も三仏堂と渡り廊で繋がっています。

        「護法権現社本殿」
拝殿の奥には本殿がありますが、意外と簡素なものでした。
長命寺の護法神として開山の祖「武内宿禰」が祀られています。
仏教寺的には「開山堂」ですね。

奥の扉?には、こんな木彫が・・・開山の物語を表したものでしょうかね?



「三仏堂」その奥に「護法権現社拝殿」
一段高くなった先に「鐘楼」と「如法行堂」


如法行堂には勝運将軍地蔵尊・福徳庚申尊・知恵文殊菩薩が祀られています。
真ん中の小さな窓から覗けば見られます。
        「如法行堂」

「鐘楼」(重文)



鐘楼は中に入れます。「鐘を撞くな」とは書いてなかったので・・・ひと撞き♪
構造上、頭の真上で鳴り響きます・・・脳みそが揺れました。ノ(>。☆)ノ
くれぐれも思いっ切り撞くのは自重しましょうwww


「拕柷尼天尊(だきにてんそん)」(稲荷大明神)


何かメタリックな感じがしたので、石段を上って間近で見てみると・・・
檜皮葺きの屋根に夥しい1円玉が!
誰が始めたものか、こういう手のものをよく見ますねぃ。

手といえば・・・


よりによって本堂の白壁に、こちらも誰が始めたものか朱印の手形が無数に。
本堂は重要文化財ですから、立派な犯罪ですね。指紋まで残して・・・


↑こちらはちょっと許したくなる。
何かなと思ったら、石仏さんの頭にペコちゃんが乗ってました・・・(^_^ゞ




境内をうろうろ歩いていると、琵琶湖が見えるスポットが何ヶ所かあります。
美しい琵琶湖の夕日が見られることでも有名。
境内の西の端になるでしょうか、「太郎坊大権現拝殿」があり、
ちょうどよい展望所にもなっています。

このお寺の直ぐ近くには「シャーレ水ヶ浜」っておすすめカフェも。


「長命寺港」
レジャーボートが行き交ってます。
手持ち2400mmのSX50HSの出番です!原寸サイズだと乗っている人の表情まで。



これまた気持ち良さそう♪
ウルトラライトプレーンってやつですかね。そう言えばここの近くに
フライトスクールとかの拠点があると聞いていましたが・・・
ジブリ映画『風立ちぬ』を見てから飛ぶのもイイかもね♪



「太郎坊権現社」


ここにもこんな木彫がありました。太郎坊の修業の様子でしょうか?

太郎坊とは、長命寺の修行僧で空を飛んだり、風雨を呼ぶ霊力を身につけ、
後に京都の愛宕山に移り住んだと伝えられています。
愛宕山では、太郎坊を神として信仰し、大天狗と呼ばれるようになりました。

長命寺には巨石がいくつかあり、それぞれに逸話があるようです。


「飛来石」(太郎坊権現社の上)
修行を極めた太郎坊が長命寺を懐かしく思い、京都の愛宕山からここまで
飛ばしてきたものと伝えられています。





「六処権現影向石」(本堂のすぐ裏手)
武内宿禰がここに祈りを捧げて、三百歳の長寿を全うした言い伝えが
残されている、天地四方を照す岩だそうです。
今にも落ちそうなんですけど・・・


「修多羅岩」(鐘楼の裏手)
仏教用語で「天地開闢 天下大平 子孫繁栄」の意味だとか。
武内宿禰の御神体とされているそうです。


何かとても気になる飾り瓦。



三重塔へ上る石段の下の屋根にありました。
近江八幡と言えば、伝統工芸品として八幡瓦が有名。これがそうなのかは
分りませんが・・・


長命寺はまた、紫陽花の寺としても有名。5月半ばにはイベントもあったようです。



季節が合えば綺麗だったでしょうね。

何故か枯れ紫陽花、侘び紫陽花にも風情を感じてしまう私ですが・・・



2013.8/4、長命寺にて。


12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鐘楼 (7駆)
2013-08-13 18:16:52
思いっ切り鐘撞いて。思いっ切り脳みそ揺らしたら、
回転速くなるやろか

「飛来石」・・・そんなもん飛ばすなんて絶対無理。
        むちゃ言うよね

返信する
☆重要文化財 >7駆さんへ (路渡カッパ)
2013-08-13 19:21:29
あの鐘楼、重文なんよね。よかったのかな?鐘ついて・・・(^_^ゞ
脳の回転速くなる前に鼓膜がもたんかも。
飛来石、だいたいやねぃ、懐かしさのあまり岩を投げつけるって!ちょっと変。
返信する
Unknown (ピィ)
2013-08-13 19:27:44
1円玉、ちょっと気持ち悪いですね。
ウルトラライトプレーン、気持ち良さそうですね。
映画の堀越二郎に乗せてやりたい。
シャーレ水ヶ浜、懐かしいな。
久しぶりに行きたいです(^^)
返信する
☆ULP >ピィさんへ (路渡カッパ)
2013-08-13 23:27:17
乗ってみたいですね、ULP。確かライセンスもあの辺りで取れるところがあったはずです。いかがです?
1円玉、誰かが始めて、皆やるようになったのでしょうね。集団心理、ちょっとコワイ気がします。
シャーレに行こうかとも思っていたのですが、ちょっと別なところへ。
返信する
錆赤色のお寺・・・いいすねぇ (りちゃ。)
2013-08-13 23:31:23
普通、朱色とかに染めたものだと風化による劣化が激しく
後になって残念なモノになるんですけど、
酸化鉄の錆色とは恐れ入りましたw。

これなら劣化しませんもんねー。
錆びること自体が自然現象だもん。

むしろ年月に併せて、自然と同化している事に感動。
イイモノ見れました(*´ω`)
返信する
おはようございます (京男)
2013-08-14 07:39:34
すごい建物群ですね。
京都の灯明油屋さんで弁柄の発色を良くするために、灯明の煤をいれると聞きました。
昔の人の知恵なんでしょうね。
叱枳尼天さんのところの一円玉はよくないですね。
怒っているかも。自分の欲望でこんなことをしてはいけません。逆効果。落書きは論外。
返信する
☆ベンガラ >りちゃ。さんへ (路渡カッパ)
2013-08-14 09:20:07
神社仏閣、朱色は多いけれどベンガラは珍しいかもです。
ベンガラ格子というと花街をイメージしてしまいますが、仏閣にも似合いますね。
カッパーレッドを前に置きたくなりましたよ
返信する
☆おはようございます。>京男さんへ (路渡カッパ)
2013-08-14 09:27:02
綺麗に整った伽藍でした。広くは無いですが、ここまで整っているのも珍しいかもです。ベンガラがこれだけ使われているのも変ってますね。
1円玉にしろ、手形も、勝手に作り出したご利益獲得法?
何だかなぁ・・・ですね!
返信する
Unknown (Tansk)
2013-08-14 13:29:13
ううむ。。。重みのある建物ですね。。。
今の住宅って、プラモデルみたいにぽんぽん建てていきますが、こういう歴史のある建物の補修する
職人さんって若い方がいるんでしょうか。。。

返信する
☆職人 >Tanskさんへ (路渡カッパ)
2013-08-14 14:17:19
檜皮葺きひとつとっても、施工職人は少なくなっているようですね。
それどころかヒノキから樹皮を剥ぐ原皮師(もとかわし)が居なくなっているようです。
維持、復元するのも大変だというのに、1円玉を挟んだりする奴が居りますからね。
返信する

コメントを投稿