福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

逆ナイチンゲール症候群

2007-04-10 00:07:22 | 大学院時代をどう過ごすか

恋と呼ばれる一過性の発情症候群に於ける
その発病及び傾向と対策について考える
年齢 性別 職業 ツベルクリン反応 郵便番号の
如何を問わず 凡そ次のとおり

開き直らねば何もできず ただ暗く爪をかみ
目が点になって ため息ばかりの A型
他人のことなど考えられずに 大切な花畑
平気で踏み荒らして ヒンシュクをかう B型

今日と明日では 自分同志で意見が分かれて
熱し易く冷め易い AB型
その内なんとかなるんじゃないかと思っている内に
自分だけ忘れ去られている O型

(さだまさし『恋愛症候群~その発病及び傾向と対策に関する一考察~』より)

昨日、6号館のTさんとのやり取りの中で、Tさんが『逆ナイチンゲール症候群』という専門用語をお使いになりました。おっ、これ、いただき! 

ちょっと気になって、まず、『ナイチンゲール症候群』をWikipedia(ガセであることもあるので要注意!)で調べてみました。「ナイチンゲール症候群(Florence Nightingale Syndrome)とは、世話をする者とされる者の間に愛が生じる心理のこと。クリミア戦争当時、入院中の負傷兵たちが、自分たちを看護するフローレンス・ナイチンゲールの影に接吻したと伝えられることからこの名がある」とある。つまり、現代の専門用語としては、『逆ナイチンゲール症候群』も広義には『ナイチンゲール症候群』に含まれるということ。

ただ、Tさんとのやり取りのなかでは、別の暗号も含まれていたので、とても微笑ましく思った次第です。

さて、この歳になると、恋愛心が失せてしまうかというと、そうではありません。正直なところ、抑えられないくらいの情熱があります。ということで、今日は、院生の皆さんのリクエストにお応えして、センセイの恋愛話(←たく坊風にいえば、「コイバナ~」)でもいたしましょうか。

ちょっと恥ずかしいのですが、Tに初恋して、Tを追い求めて大学に入ったのです!ところが、浮気心が出てしまい、「M.E.という娘」に目を奪われることになったのです。TとM.E.、どちらを選ぼうか? いっそ、Tを捨てて、M.E.に走ろうか? ずいぶん迷い、自信もなかったのですが、M.E.を選んでしまったのです。大学院へ進学してからというもの、もう、M.E.に首ったけ。来る日も、来る日も、寝ても覚めても、M.E.のことばかりが、頭の中のほとんどを占めるのです。いっそ、M.E.と心中しようか。いやいや、自信をなくしたりするとTのことを思い出す、未練がましいこともありました。

愛しく、かわいく、そして魅力的なM.E.。探れば探るほど、奥深いM.E.。だけど、Tから誘われると、心が揺らぐ。そんな浮気心では、M.E.に失礼かと思い、Tへの思いを完全に断ち切ることにいたしました。

そして、一大決意で、M.E.と一緒になることにいたしました。さらに、M.E.を知れば知るほど、新たな魅力が浮かび上がってくるのです。ベールに包まれているM.E.の魅力。一枚一枚、そのベールを剥がす度に、子供が生まれてしまいました。

気がついたら、貧乏なのに何十人もの子供に囲まれていました。そうこうするうちに、Tへの想いもよみがえってきました。いつの間にか、M.E.、すっかり成熟したTと私の3人で同居するようになってしまったのです。その結果、さらに何十人もの子供が生まれ、また、若者の出産のお手伝いをするようにもなりました。

いやはや、この歳になっても、M.E.やTの魅力を探りきれず、恋愛心の炎が消えそうもありません。どうしましょう、さださ~ん。

相手に求め続けてゆくものが恋 奪うのが恋
与え続けてゆくものが愛 変わらぬ愛
だから ありったけの思いを
あなたに投げ続けられたらそれだけでいい

おそらく求め続けてゆくものが恋 奪うのが恋
与え続けてゆくものが愛 変わらぬ愛
だから ありったけの思いを
あなたに投げ続けられたらそれだけでいい

あなたに出会えて 心からしあわせです
(さだまさし『恋愛症候群~その発病及び傾向と対策に関する一考察~』より)