とうとう「純情きらり」(NHK朝の連続テレビ小説)が最終週を迎えます。ヒロイン桜子はこれからどうなるのでしょう?
個人的には亨のことが気になっています。亨は笛子と冬吾の長男ですが、生まれつき眼に障害を負ってしまいました。桜子が作曲した「亨のテーマ」。視力が次第に衰えていく亨の心をこの曲が癒し、励まします。こういうのを「音楽療法」と呼ぶのでしょうか?
今週、田村浩一郎さんに北大環境科学院の集中講義(「分子系統解析の理論と実践」)をやっていただきました。塩基配列データから分子系統を類推する上でのノウハウ等、院生にとって大好評でした。
田村さんが所属する進化遺伝学研究室に今年何人かの卒業研究生が入って来たそうです。卒業研究は大学入学後の講義や実習と全く性格の異なるものです。卒業研究テーマを通して教員と学生の間で密度の濃いキャッチボールが繰り返されます。そんなやり取りの中で、教員は卒研生の入学当初からこれまでの様子を振り返るものです。一方、卒研生にとっては研究を遂行しながら、大学院入試あるいは就職活動を行わなければならないし、卒業単位が足りない場合は講義にも出席しなければなりません。結構ハードですよね。進化遺伝学の研究室の卒研生の皆さんが充実した、卒研生活を送って欲しいと願っております。疲れたら、「亨のテーマ」を聴いてみてください。
低温研には卒研生がいません。田村さんがうらやましく思える、今週でした。
札幌は秋らしくなってまいりました。1年を通じて最も良い季節ではないかと思います。
先日、新千歳空港から札幌に戻る快速エアポートの車中で、iPODに入れていた中島みゆきの「帰省」を聴きました。ふと、東京での生活が思い出されました。そんな折、都立大を卒業してK大の大学院に進学したT君が研究室を訪ねてくれました。夕方から行きつけの串焼き屋、ラーメン屋など3軒ハシゴし、北海道ならではの料理やお酒を存分に楽しみながら、語り合いました。入学した頃のT君と8年経った現在のT君。一段と成長した卒業生が、こうして札幌に訪ねてくれることは心から嬉しいことです。
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帰省/中島みゆき
遠い國の客には笑われるけれど
押し合わなけれりゃ街は 電車にも乗れない
まるで人のすべてが敵というように
肩を張り肘を張り 押しのけ合ってゆく
けれど年に2回8月と1月
人ははにかんで道を譲る 故郷(ふるさと)からの帰り
つかの間 人を信じたら
もう半年がんばれる
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メガシティ東京で育った若者には自然に恵まれた北の大地で是非とも学んで欲しい、と思う今日この頃です。