微生物生態学の実験。繊細な手順がいくつも続く。どれ一つとして欠かせないステップであり、気を抜けない。長い、長〜い道程でもある。
特に、1.0 マイクロリットルの液体のハンドリングや顕微鏡観察関連の手技には神経を使うのだが、老眼が進んだ身には困難を要すことがある。その解決策として、拡大レンズのメガネを着用してみた。
眼前の世界がクリアーになり、マイクロピペットのチップ先端に含まれている0.5 マイクロリットルの溶液も容易に確認できる!
しかし、作業を続けていると程なく気分が悪くなってきた。拡大レンズメガネは固定した一点での作業は効率的なのだが、分子生物学的手法を駆使する実験では、ピペット、チップ、ファルコンチューブ、マイクロチューブ、タイマー等々、瞬時にそれらの視点を変え、焦点を合わせなければならい。完全なる酔いの症状。込み上げてくるものをグッと堪える。
研究に集中できる喜びを噛み締め、実験に酔いしれる。同時に、多くの方々から支援して頂いていることに感謝。