福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

卒業生からのメール

2005-11-28 13:33:14 | 南極
成田からの出発に際し、今朝から卒業生の皆さんからメールをいただきました。どれも、心温まるメーッセージばかりです。思い起こせば、今こうして南極観測隊に参加できるのも、卒業生、現在の学生、研究室の同僚のお陰です。皆様には本当に感謝しております。

では、行って参ります。


南極へ向けて出発

2005-11-28 11:47:00 | 南極
11月28日(月)20:45 成田発カンタス航空QF070便にてパースへ向かいます。夏隊、越冬隊あわせて60名余の隊員は空路でオーストラリアに入り、翌29日早朝フリーマントル停泊中の「しらせ」に乗り込みます。12月3日南極に向けて出航し、12月中旬昭和基地周辺に到着いたします。私を含めた陸上生物班はヘリコプターで、大陸沿岸ルンドボックスヘッタへ調査に入ります。その後、スカーレン、スカルビクスハルセン、スカルブスネス、ラングホブデと移動していきます。その間、極地用テント(通称、Pテン)や観測小屋に寝泊まりします。
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大陸沿岸滞在中、電子メールは使えません。もちろん、お風呂に入れません。

2月初旬ようやく昭和基地に辿り着き、東オングル島にてモニタリング調査を行います。昭和基地滞在中は、電子メールによる連絡が可能になります。

2月9日頃「しらせ」に帰還し、中旬にオーストラリアのシドニーに向けて出航です。

11月28日以降は低温研のメールアドレスでは連絡が取れません。何かございましたら、低温研微生物生態学グループの教員(笠原、小島)にご連絡ください。





JARE47関連ホームページ

2005-11-26 19:50:41 | 南極
第47次南極地域観測隊関連のホームページを列記いたしました。それぞれ、個性あふれるサイトですので、一度訪れてみてください。

私のおすすめは、み・くりさんのサイトです。

・南極観測ホームページ(極地研)
http://www.nipr.ac.jp/jare/index.html
・ 第47次南極観測隊員 澤柿教伸氏 「Kaki-Blog」
http://geoecoserve.ees.hokudai.ac.jp/~sawagaki/MT/
・ 第47次南極観測隊員 渡井智則氏 「森と空と海のあいだに」
http://www.asahi-net.or.jp/~ej9t-wti/research/research.html
・JARE47応援サイト
「--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風」
http://blog.goo.ne.jp/jare47_fan
・第47次南極観測隊員 山本道成氏 「南極マタギキ物語」
http://nap.dip.jp/yusei/sky/nankyoku/nankyoku.html
・第47次南極観測隊員 井熊氏 「南極熊の雪遊び」
http://blog.goo.ne.jp/nankyokuguma/
・第47次南極観測隊員 ??氏 「白い世界へ」
http://blog.so-net.ne.jp/onsokunokikoushi/



「しらせ」出航

2005-11-14 19:56:00 | 南極
11月14日(月)12時、東京晴海埠頭より「しらせ」が南極へ向けて出航いたしました。出航式では観測隊員も同席しましたが、ここでは見送る立場です。観測隊員は11月28日成田からカンタス航空QF70便にてオーストラリアのパースへ向かいます。翌29日、フリーマントルに停泊している「しらせ」に乗り込むことになります。フリーマントル出航は、12月3日です。

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第3回全員会議

2005-11-12 20:59:00 | 南極
11月12日(土)、国立極地研究所にて最後の全員会議が開催された。最終的な打ち合わせ、成田出発に関わること、危険予知訓練、消火および避難訓練(池袋防災館にて)等が行われた。

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前日は壮行会であったが、極地研のゲストハウスに宿泊した。お風呂もトイレも共同。部屋の中にはテレビがあり、昭和基地周辺の様子がリアルタイムで見ることができる。


壮行会

2005-11-11 19:47:00 | 南極
11月11日(金)午後5時より、明治記念館で南極地域観測本部(文部科学省)主催による、「しらせ」乗組員および観測隊員壮行会が行われました。文部科学大臣の挨拶の後、行動をともにする観測隊員のご家族や知人にお会いする機会に恵まれました。

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楽しいひとときを過ごすことできました。


CMESで集中講義

2005-11-10 20:37:00 | 教育
11月9日より10日まで、愛媛大学大学院農学研究科(松山)で集中講義を行いました。「地圏微生物代謝学」の講義で、特に、感化ー還元境界層での微生物生態学をご紹介いたしました。参加者は19名余で、院生から活発な質問がでて、私にとっては充実した2日間でした。
CMES2005
ホストである、CMESの鈴木パワフル聡先生はじめ大学院生の皆様にはお世話になりました。


<内容>
プロローグ:海浜に出かけたらば、、、

1. 基本的なこと
・微生物のエネルギー代謝
・ 嫌気食物網
・ 物質代謝測定法
・ 微生物培養法
・ 微生物群集解析法

2. 高温生態系(地熱由来の硫化水素発生環境)
・陸上温泉(淡水系):長野県中部山岳地帯中房温泉および湯俣温泉
 ・深海熱水噴出孔(海水系):小笠原沖水曜海山およびマリアナ海溝

3. 中温生態系(微生物由来の硫化水素発生環境)
 ・巨大な深い湖(淡水系):琵琶湖、コンスタンツ湖、バイカル湖(ロシア)
 ・光合成細菌がブルームする部分循環湖(汽水系):貝池(鹿児島県甑島)
 ・干潟および湾(海水系):東京湾三番瀬干潟および湾奥部

4. 低温生態系(無機物のエネルギーが支える生態系)
・湿原:尾瀬のアカシボ現象

エピローグ:南極へ行こう!