福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

新属ミズガキバクター誕生

2014-09-18 16:09:03 | 研究論文など

山梨県みずがき湖から、また新たに新属のバクテリアを発見いたしました。その属名は、ミズガキバクター。詳細は下記論文をご参照ください

 

Hisaya Kojima, Riho Tokizawa and Manabu Fukui.

Mizugakiibacter sediminis gen. nov., sp. nov., isolated from a freshwater lake.

International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology : in press.

 


セミナー案内:田村浩一郎さん(首都大学東京教授)

2014-09-17 22:08:26 | 講演会

今回の演者は、環境科学院非常勤講師をお願いしている田村浩一郎教授(首都大学東京)です。田村教授は、生物の分子系統解析に関する理論的研究を行なっており、ユーザー・フレンドリーな分子進化遺伝学ソフトウェアMEGAの開発者でもあります。また、2007年、計算機科学の分野で世界的注目度の高い解析ソフトウェアMEGAの開発で『ナイス ステップな研究者』に選ばれています。

 

今回は、専門外の方にも分かるようにお話ししていただくようお願いしてありますので、多くの方のご参加をお待ちしております。

 

講演者:田村浩一郎(首都大学東京教授)

タイトル:「遺伝子発現調節の変化による環境適応形質の進化」

日時:9月26日(金) 16:0017:00

場所:低温科学研究所講堂(新棟3階)

要旨:遺伝子発現調節の変化が生物進化の要因として重要であることは、古くは“Gene regulation hypothesis”としてOhno (1972) によって提唱されたが、近年、外部形態の進化に関する研究によって脚光を浴びている(Carroll 2005, 2008)。近年、我々はショウジョウバエの環境適応に関連する生理学的形質の進化においても、遺伝子発現調節の変化が大きな要因となっていることを発見 した。本セミナーでは、クロショウジョウバエの抗カビ耐性、アカショウジョウバエの低温耐性の進化に関する我々の研究成果について紹介し、遺伝子発現調節 の変化が形質進化に及ぼす影響について議論したい。

 

<田村浩一郎教授のプロフィール>

http://www.biol.se.tmu.ac.jp/solo_tamura.html


陸水学会で優秀講演賞

2014-09-13 22:01:00 | 研究室紹介

つくばで開催された日本陸水学会で、渡邉友浩さんが優秀講演賞に選ばれました。おめでとうございます。

 

?渡邉友浩, 小島久弥, 福井 学. 淡水湖沼で優占する硫黄酸化細菌の特定とゲノム解析

 

渡邉友浩さんにとっては初めての陸水学会の発表でしたが、山梨県のみずがき湖を中心とした陸水微生物生態学研究の積み重ねが評価されたのだと思います。

 

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つくばで陸水学会

2014-09-11 09:27:00 | 学会

つくば再訪。昨年8月に開催さされた進化学会以来。つくばは、1989年から10年住んでいた街ですが、センター周辺は驚くほど変貌しています。

 

さて、9月10日より13日まで日本陸水学会第79回大会(相崎守弘?大会委員長、野原精一?大会実行委員長)。本日、当研究室から渡邉友浩さんと久保響子さんが口頭発表いたしました。ナイスなバースデープレゼントになりました。

 

?渡邉友浩, 小島久弥, 福井 学. 淡水湖沼で優占する硫黄酸化細菌の特定とゲノム解析.

 

?久保響子, 小島久弥, 福井 学. 浅い部分循環湖深層における主要な硫酸還元菌の特定.

 

参加者の多くの方はお気付きでないかもしれませんが、大会参加者ネームプレートの背景は残雪期の尾瀬ケ原湿原でした。いいね! これまた、ナイスなバースデープレゼント。

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Marc Mußmann博士セミナー

2014-09-02 09:46:00 | 講演会

ソウルで開催された国際微生物生態学シンポジウムに参加したMußmann博士。帰国前に札幌に立ち寄り、下記の通りセミナーをして頂きました。

 

タイトル: "Ecology and activity of sulfur-oxidizing bacteria dominant in marine sediments."(海洋堆積物中で優占する硫黄酸化細菌の生態と活性)

 

講演者: Dr. Marc Mußmann(マックスプランク海洋微生物学研究所、ブレーメン、ドイツ)

日時: 201492日(火)10:00

場所: 低温研2階 会議室

世話人:久保響子

 

Mußmann博士の研究分野は、私たちのそれと共通する部分も多く、活発かつ深い議論ができ、充実したセミナーとなりました。

 

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