今年年末を迎え、この一年を振り返ってみれば、やはりいろいろなことがありました。
特筆すべきは、
4月から助教として寺島美亜先生が着任されたことです。国際経験豊富な寺島さんの存在は、研究室の国際化を加速させています。同時に、北大に赴任してから初の留学生(コロンビア)受け入れも一層の国際化です。
比較的じっくりと研究に集中できた年であったかと思います。数多くの新規バクテリアの発表を行いました。特に、淡水環境において硫黄循環に関与する
Sulfuricaulis limicolaや
Sulfurihabdas autotrophicaの発見は意義深いものと言えます。また、大学院生による「新しい綱」の提唱(
Limnochordia綱)も素晴らしいものです。丁寧な集積培養と粘り強い単離過程を経て新規微生物を発見し、そのゲノム解析を同時に行い、さらに、自然環境での役割を解明する。これが当研究室の特色です。
自然界の未知なる微生物の探索とその機能解明は、来年もなお続きます!
皆様、良い年をお迎えください。また、来年もよろしくお願いいたします。
<2015年の主な出来事>
1月
•
微生物生態学研究分野ホームページ大幅リニューアル
2月
•低温科学研究所研究集会『雪氷の生態学』開催
•低温科学研究所研究集会『
微生物から捉える水環境の物質循環と環境保全』開催
3月
•台湾
翡翠水庫調査
•
ミャンマー パテイン大学から研究者2名短期受け入れ
•修了式(修士課程増田さん)
4月
•助教として寺島美亜さん着任
•コロンビアから国費留学生入学
•新大学院生(修士課程2名、博士課程1名)
•
EMBOワークショップ「Microbial Sulfur Metabolism」で小島さん優秀ポスター賞受賞
5月
•美唄湿原調査開始
6月
•ドイツ マックスプランク陸生微生物学研究所訪問(友浩さん、美穂さん)
•
ヨーロッパ微生物学連合2015参加講演(友浩さん、美穂さん発表)
•
オコタンペ湖調査開始
•
厚岸湖調査
7月
•
厚岸湖調査(日大中川さん)
8月
•嶋盛吾客員教授来所
9月
•オコタンペ湖調査
•日独海洋科学ワークショップ(ドイツ ブレーメン、福井発表)
10月
•茨城県土浦市で
日本微生物生態学会(友浩さん、美穂さん発表)
11月
•デンマーク
オーフス大学にて共同研究(福井)
•山梨県みずがき湖調査
•中房温泉調査
•鹿児島県鹿児島市にて
細菌学若手コロッセオ(美穂さん発表)
12月
•低温科学研究所
国際シンポジウム(美穂さん、友浩さん、寺島さん発表)
•台湾
翡翠水庫調査