福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

北限に生きる~ニホンザル•24年目の絆~

2015-12-30 14:32:00 | 日記
北海道大学低温科学研究所一般共同研究課題を担当して頂いている藤原英史さん。彼が制作担当した『北限に生きる~ニホンザル•24年目の絆~』が放映されるとのことです。

放映は、2016年1月2日(土)夜7時から9時、BSフジにて。

2015年を振り返る

2015-12-28 19:37:30 | 研究室紹介
今年年末を迎え、この一年を振り返ってみれば、やはりいろいろなことがありました。

特筆すべきは、4月から助教として寺島美亜先生が着任されたことです。国際経験豊富な寺島さんの存在は、研究室の国際化を加速させています。同時に、北大に赴任してから初の留学生(コロンビア)受け入れも一層の国際化です。

比較的じっくりと研究に集中できた年であったかと思います。数多くの新規バクテリアの発表を行いました。特に、淡水環境において硫黄循環に関与するSulfuricaulis limicolaSulfurihabdas autotrophicaの発見は意義深いものと言えます。また、大学院生による「新しい綱」の提唱(Limnochordia綱)も素晴らしいものです。丁寧な集積培養と粘り強い単離過程を経て新規微生物を発見し、そのゲノム解析を同時に行い、さらに、自然環境での役割を解明する。これが当研究室の特色です。

自然界の未知なる微生物の探索とその機能解明は、来年もなお続きます!

皆様、良い年をお迎えください。また、来年もよろしくお願いいたします。



<2015年の主な出来事>
1月
微生物生態学研究分野ホームページ大幅リニューアル

2月
•低温科学研究所研究集会『雪氷の生態学』開催
•低温科学研究所研究集会『微生物から捉える水環境の物質循環と環境保全』開催

3月
•台湾 翡翠水庫調査
ミャンマー パテイン大学から研究者2名短期受け入れ
•修了式(修士課程増田さん)

4月
•助教として寺島美亜さん着任
•コロンビアから国費留学生入学
•新大学院生(修士課程2名、博士課程1名)
EMBOワークショップ「Microbial Sulfur Metabolism」で小島さん優秀ポスター賞受賞

5月
•美唄湿原調査開始

6月
•ドイツ マックスプランク陸生微生物学研究所訪問(友浩さん、美穂さん)
ヨーロッパ微生物学連合2015参加講演(友浩さん、美穂さん発表)
オコタンペ湖調査開始
厚岸湖調査

7月
厚岸湖調査(日大中川さん)

8月
•嶋盛吾客員教授来所

9月
•オコタンペ湖調査
•日独海洋科学ワークショップ(ドイツ ブレーメン、福井発表)

10月
•茨城県土浦市で日本微生物生態学会(友浩さん、美穂さん発表)

11月
•デンマーク オーフス大学にて共同研究(福井)
•山梨県みずがき湖調査
•中房温泉調査
•鹿児島県鹿児島市にて細菌学若手コロッセオ(美穂さん発表)

12月
•低温科学研究所国際シンポジウム(美穂さん、友浩さん、寺島さん発表)
•台湾 翡翠水庫調査

臺灣で微生物生態學

2015-12-25 15:24:00 | 研究
冬の台北。最高気温が26℃をこえることも。しかし、朝晩は冷え込むが、室内には暖房が無い。

3年間に及んだ台湾の中央研究院との共同研究は終了です。夏復國博士には大変お世話になりました。

国際共同研究を実施する上で重要なことは何か? 人生の先輩でもある夏博士からは色々と教えて頂きました。多謝!


2015年忘年会

2015-12-24 23:03:53 | 研究室紹介
恒例の生物環境部門忘年会。手作りで心あたたまる会です。この一年いろんなことがありましたね。

経済的な会のため、鍋物やサラダは自前で準備。院生の皆さんが協力し合いながら準備を進めています。





さあ、忘年会を始めましょう!



ユニークな鍋ですね。どんな味でしょうか?



チーズフォンデユも。



寺島さんが選んだ3種類のケーキ。どれも美味しそうです。



これからの研究についても熱く議論中。



お子様にはチョコレートフォンデユ。今年初めても試みですが、お子様たちには大好評。





また、来年もよろしくお願いいたします。


南極学特別講義IIスタート

2015-12-06 19:36:59 | 教育
今年度も、12月3日より18日まで南極学特別講義II(大学院環境科学院、国際南極大学カリキュラム)が開講されます。

講師は、ブレーメン大学Hagen教授(極域生物学)とスイス連邦工科大学Blater教授(雪氷学)のお二人。講義は英語ですが、オリジナルテキストがありますので理解を深めることができます。大学院生にとっては、世界第一線の研究者に接する良い機会です。


低温科学研究所国際シンポジウム2015

2015-12-03 00:02:06 | 低温研のことごと
11月30日より12月2日まで、低温科学研究所国際シンポジウムが開催されました。前回は2009年11月でしたので、6年ぶりです

4つのセッションから構成されたシンポジウムでは、活発な議論が行われ、低温科学研究の新機軸がより明確になったように思います。





生物系セッションでは、ドイツ•ブレーメン大学のWilly Hagen教授とミュンスター大学のMichael Hippler教授から招待講演をして頂きました。これから新たな国際共同研究も生まれそうです。