デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

北海道冬の旅2

2024-01-05 14:59:03 | 
夜何度か目を覚ます、昨日買っていたパンを食べてから出発、駅に向かう。地下道は人で一杯。早めに入り8時52分発のおおぞら3号自由席に乗車。乗っているのは3名だけ。終点までほとんどこの状態だった。新夕張を過ぎると車窓から見える景色から街並が消え、雪の森林風景が続く。いつもだと読書となるのだが、本を開く気にならず、ぼんやり景色を見ながら過ごす。時折ノートに思いついた事をメモ。2時間半ほどで帯広到着。曇り空で眺望はきかないが、遠くにうっすらと山並みが見える。日高山脈だろうか。白糠の手前から荒れた太平洋が見えてくる。13時20分釧路着。

駅のコインロッカーに荷物を預けて街に出る。路面はアイスバーン、慎重に歩く。まずは腹ごしらえ。天二郎というラーメン屋に入り若者向けのニンニクたっぷりの大盛りラーメンを食べる。港まで行きたいと海を目指して歩く。

店とか商店街はないのだが、やたら立派なホテルが多い。釧路川沿いのMOOというショッピングモールがあったので入る。ここでさんままんまという、さんまの蒲焼きが載った飯を購入し、港をみてから駅に戻る。青春18切符で入場、花咲線の一両編成電車に乗る。持ってきた吉村さんと津村さんの事を書いた本を読もうと思ってリックを開けると本がない。おおぞらの中に忘れたことに気づく、またやっちまったぜ。
電車は漆黒の闇の中を走る。こんな夜汽車にのるのは何年ぶりなのだろう。たまにピューという音をたてる、あれは警告音なのだろうか。小坂忠の「機関車」を思い出す。電車が急にとまる。鹿と衝突したという。15分ほどで処理を終え、出発。この電車はワンマンなので運転手の人は大変だ。
大学2年か3年のころ冬に北陸を旅したことを思い出す。何かを求めて夜行列車に乗ったのはいいが、雪で汽車は停まり、何か逃げ場を失ったように結局は仙台に帰った。旅を続けるのが辛くなったのだ。なんでまたいまこんな窮屈な旅をしているのだろう、そんなことが頭をよぎる。ワクワクする旅もいい、でもこんな不自由で窮屈な旅もいいものじゃないかとも思う。何故根室だったのか、それは最果てに来たいということがあったからだろう。19時前ほぼ定刻通りに根室到着、小さな駅。駅前もなにもない。携帯の電池は2パーセント。さらに最果て感をましてくれる。暗い中ホテルまで、携帯のマップを使って歩く、途中ドラックストアがあったので、ビールと酒を買う。グランドホテルにチェックイン。古びた好きなタイプのホテル。すぐに携帯を充電、心配していた娘たちも無事に東京の自宅に戻り、孫も元気とのこと、ホッとする。買ってきたさんままんまを酒を飲みながら食べる。なかなか美味しかった。

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