[用例研究 246] 〈There is ~ 過去分詞〉
(BLONDIE By Dean Young & Stan Drake © 2000 King Features Syndicate Inc.)
1 There’s too much time wasted in idle gossip at this office!
2 And way too many false rumors floating around!
3 That’s not the way I hear it.
[解説]
1
・There’s too much time wasted: 〈there+be動詞+名詞+現在分詞/過去分詞〉のかたちで、名詞の有無といふよりは、名詞を提示し、現在分詞/過去分詞によりそれがどういふ状況にあるのかを説明することがあります。
ここでは「あまりに多くの時間」が「無駄に費やされてゐる」状況にあると述べてゐます。[意味把握チェック]では「つまらん噂話に費やす時間が多過ぎる」としてみました。
□參考例文
246.1 There was no time left to explain the situation.
状況を説明するための時間が殘つてゐませんでした。
2
・And (there are) way too many false rumors floating: 1コマめに續き、今度は現在分詞を置いて、「あまりに多くの誤つた噂」が「そこら中に廣まつてゐる」状況にあることを傳へてゐます。
現在分詞の例は 「英文讀解のヒント(22)」(2015年3月25日付) や 「用例研究 88」(2012年6月8日付) で紹介したことがあります。
・way: (強調のはたらきをして)「とても」「ずつと」「はるかに」といつた意味を添へます。away から變化したもののやうです。
□參考例文
246.2 This test was way harder than the last one.
この度の試驗は先囘のよりずつとむつかしかつたです。
246.3 We are way in the back, aren't we?
隨分うしろの席だなあ。
・floating around: 「噂がまはりに廣まつてゐる」といつた意味を傳へてゐるのでせう。
3
・the way S V: the way についての説明が後置されてゐます。「私が耳にしてゐる the way ではない」「私はそんな風には聞いてゐない」と述べてゐます。the way のあとに in which / that を補ふこともできます。(※「關係詞の讀み方(12)」(2012年8月1日付)參照。2012年9月7日付の記事でも扱つてゐますし、2012年7月25日付記事で紹介した Connie Stevens の歌 Sixteen Reasons にも出てきます。)
[意味把握チェック]
1 「このオフィスではつまらん噂話に費やす時間が多過ぎる!」
2 「それにあまりに多くの間違つた噂が廣まつてゐるしな!」
3 「ぼくはそんな風には聞いてゐませんけど」
[笑ひのポイント]
・Dagwood は、社長の苦情も噂話ととらへて對應(/應答)してをり、結果的に社長の苦情を立證してしまつたことになります。
(※ 2021年3月29日は都合により休載します)