現地時間の約半日前(20日・水曜日)、豪州で行われた試合結果です。
スーパーウェルター級戦(6回戦):
ニキタ チュー(豪)判定3対0(60-54x2、59-55)ベン ホーン(豪)
*元統一スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の次男坊で、現在WBOスーパーウェルター級1位にランキングされるティム チュー(豪)の実弟ニキタ。今年の3月に、兄と同じくスーパーウェルター級でプロデビューを果たし、5月にプロ2戦目を行っています。両試合ともデビュー当時のコンスタンチンを彷彿させる、豪快なボクシングを展開し速攻勝利。「もう10回戦や、何らかの地域王座戦を戦えるのでは?」と思わせるパフォーマンスを見せています。
ニキタの3戦目の対戦相手は、10回戦の試合経験があるとはいえ、4勝(0KO)4敗(2KO負け)という平均以下の選手。今回もニキタの速攻劇が見れると思いきや、ホーンが予想以上に善戦。加えてチューの弱点が暴露される形となりました。
第1戦、第2戦同様、試合開始のゴングと同時にガンガンと攻勢をかけていったチュー。左右のパンチを上下に散らし、プロ3戦目の選手とは思えない攻撃を見せます。しかし同時に、ホーンの右パンチを当てられるなど、ヒヤリとさせられる場面も。4回にはホーンのボディーで、最終6回にはアッパーでグラつく場面すらありました。
最終回終了後に出された判定はワンサイドでチューの勝利を支持。勝敗自体は問題ありませんが、いくら何でも60対54というフルマークでチューの勝利としたジャッジが2人もいたことは首を傾げざるをえません。ただこの試合は、18分間に渡り両者が激しく打ち合いを展開した激戦として、各豪州メディアからは賞賛されています。
予想外の苦戦を強いられたチューですが、実父や実兄同様に、高い才能の持ち主であることには変わりありません。今後もドンドンと試合を行っていって貰いたいものです。
昨日もお届けしましたが、下記は2022年7月21日現在のチュー兄弟が活躍するスーパーウェルター級のタイトル保持者たち顔ぶれとなります。
WBA(唯一):ジャーメル チャーロ(米/防衛回数2)
WBC:ジャーメル チャーロ(米/3)
WBC(暫定):セバスチャン フンドラ(米/0)
IBF:ジャモール チャーロ(米/2)
WBO:ジャーメル チャーロ(米/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ティム チュー(豪/0)
日本:川崎 真琴(RK蒲田/1)