DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

二人目のチュー2世、苦しんで3連勝(スーパーウェルター級)

2022年07月21日 05時29分27秒 | 世界ボクシング

現地時間の約半日前(20日・水曜日)、豪州で行われた試合結果です。
スーパーウェルター級戦(6回戦):
ニキタ チュー(豪)判定3対0(60-54x2、59-55)ベン ホーン(豪)

*元統一スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の次男坊で、現在WBOスーパーウェルター級1位にランキングされるティム チュー(豪)の実弟ニキタ。今年の3月に、兄と同じくスーパーウェルター級でプロデビューを果たし、5月にプロ2戦目を行っています。両試合ともデビュー当時のコンスタンチンを彷彿させる、豪快なボクシングを展開し速攻勝利。「もう10回戦や、何らかの地域王座戦を戦えるのでは?」と思わせるパフォーマンスを見せています。

ニキタの3戦目の対戦相手は、10回戦の試合経験があるとはいえ、4勝(0KO)4敗(2KO負け)という平均以下の選手。今回もニキタの速攻劇が見れると思いきや、ホーンが予想以上に善戦。加えてチューの弱点が暴露される形となりました。

第1戦、第2戦同様、試合開始のゴングと同時にガンガンと攻勢をかけていったチュー。左右のパンチを上下に散らし、プロ3戦目の選手とは思えない攻撃を見せます。しかし同時に、ホーンの右パンチを当てられるなど、ヒヤリとさせられる場面も。4回にはホーンのボディーで、最終6回にはアッパーでグラつく場面すらありました。

最終回終了後に出された判定はワンサイドでチューの勝利を支持。勝敗自体は問題ありませんが、いくら何でも60対54というフルマークでチューの勝利としたジャッジが2人もいたことは首を傾げざるをえません。ただこの試合は、18分間に渡り両者が激しく打ち合いを展開した激戦として、各豪州メディアからは賞賛されています。

予想外の苦戦を強いられたチューですが、実父や実兄同様に、高い才能の持ち主であることには変わりありません。今後もドンドンと試合を行っていって貰いたいものです。

昨日もお届けしましたが、下記は2022年7月21日現在のチュー兄弟が活躍するスーパーウェルター級のタイトル保持者たち顔ぶれとなります。

WBA(唯一):ジャーメル チャーロ(米/防衛回数2)
WBC:ジャーメル チャーロ(米/3)
WBC(暫定):セバスチャン フンドラ(米/0)
IBF:ジャモール チャーロ(米/2)
WBO:ジャーメル チャーロ(米/0

OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ティム チュー(豪/0)
日本:川崎 真琴(RK蒲田/1)

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丸木、4度目の正直ならず(日本スーパーウェルター級)

2022年07月20日 05時18分02秒 | 日本ボクシング

今月12日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本スーパーウェルター級戦:
王者川崎 真琴(RK蒲田)引き分け(95対95x3)挑戦者丸木 凌介(天熊丸木)

*王者川崎は4月に、暫定王座を含め3度目の正直で日本王座奪取に成功。今回が初防衛戦となります。対する丸木は、これまでに暫定王座を含め3度日本王座に挑戦しますが、いずれも失敗。4度目の正直を目指し、4年ぶりの日本タイトル戦のリングに登場となりました。

実力拮抗者同士の対戦は、両者の戦力がそのままリング上に現れる形に。前半飛ばしすぎたせいでしょうか、後半失速してしまった川崎。しかし丸木はそのチャンスを活かし切れずに試合終了。痛み分けという結果で、川崎は王座の防衛に成功。丸木はまたしても、悲願達成となりませんでした。今回の試合結果から、両者による即再戦もあるかもしれません。

4度目の正直ならずと言えば40年ほど前、ジュニアライト級(現スーパーフェザー)を中心に活躍した丸木の実父である丸木 孝雄(常滑)も、4度の王座への挑戦を経験がありました(日本王座へ2度、WBA王座に1度、そしてOPBFフェザー級王座に1度)。しかし孝雄氏も、残念ながら王座を腰に巻くことはありませんでした。

2022年7月20日現在の世界、そして日本関連のスーパーウェルター級王者たちの顔ぶれは下記のようになります。

WBA(唯一):ジャーメル チャーロ(米/防衛回数2)
WBC:ジャーメル チャーロ(米/3)
WBC(暫定):セバスチャン フンドラ(米/0)
IBF:ジャモール チャーロ(米/2)
WBO:ジャーメル チャーロ(米/0

OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ティム チュー(豪/0)
日本:川崎 真琴(RK蒲田/1)

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バルガス、2階級制覇達成(WBCフェザー級)

2022年07月19日 05時22分09秒 | 世界ボクシング

今月9日、米国テキサス州で行われた試合結果です。
WBCフェザー級戦:
挑戦者レイ
 バルガス(メキシコ)判定2対1(115-112x2、113-114)王者マーク マグサヨ(比)

*減量苦のために、それまで5度の防衛に成功してきたWBCスーパーバンタム級王座を返上し、フェザー級に進出してきたバルガス。この1月に、ゲリー ラッセル(米)の長期政権に終止符を打ったマグサヨに、2階級制覇を賭け挑戦しました。

打ち合い好きの選手同士の対戦なだけに、序盤から激しい攻防が繰り広げられていきました。9回に、比国人の右ショートでダウンを喫したバルガスでしたが、左右のボディーと左ジャブで試合をリード。判定は競ったものでしたが、僅差の判定で勝利。2階級制覇を達成すると同時に、全勝記録を36(22KO)に伸ばしています。

WBCに新王者が誕生したフェザー級。2022年7月19日現在の、同級のタイトル保持者たちは下記のようになります。

WBA(スーパー):レオ サンタ クルス(メキシコ/防衛回数3)
WBA(レギュラー):リー ウッド(英/1)
WBC:レイ バルガス(メキシコ/0)
IBF:ジョシュ ワーリントン(英/0)
WBO:エマヌエル ナバレッテ(メキシコ/2)
OPBF(東洋太平洋):清水 聡(大橋/6)
WBOアジア太平洋:阿部 麗也(KG大和/0)
日本:阿部 麗也(KG大和/0)

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一年ぶりのジョイス、圧勝(ヘビー級)

2022年07月18日 05時48分24秒 | 世界ボクシング

今月2日、英国で行われた試合結果です。
WBCシルバー・WBOインターナショナルヘビー級戦:
王者ジョー ジョイス(英)TKO4回1分20秒 挑戦者クリスチャン ハマー(独)

*昨年7月24日以来、自身の怪我により長期ブランクを余儀なくされていたジョイス。初回はブランクからの影響か、不用意にハマーのパンチを食う場面もありました。しかしその後は、198センチの巨体と、203センチのリーチを活かしながらライバルを圧倒。3回に1度、4回に3度のダウンを奪い一気に試合を終わらせています。

どちらかというと、ゆっくりとしたボクシングを展開するジョイスですが、パンチを上下に散らすなど器用な面もあります。この日はフィニッシュ・ブローを含め、ボディーで2度のダウンを奪っています。対戦相手からすると、見た目以上に老獪な選手なのでしょうね。

本来はこの日、元WBO王者ジョセフ パーカー(ニュージーランド)と対戦する予定だったジョイスですが、その試合はパーカー陣営の事情により中止に。今回の試合後、改めて「ジョイス対パーカー」戦の話が出ることでしょう。またジョイスは2020年11月に、現WBAレギュラー王者ダニエル デュボア(英)にKO勝利を収めています。ジョイスは現時点で、既に世界王座へ最も近い選手の一人と言っていいでしょう。

下記は2022年7月18日現在の、ヘビー級王者達となります。

WBA(スーパー):オレクサンデル ウシク(ウクライナ/防衛回数0)
WBA(レギュラー):ダニエル デュボア(英/0)
WBC:タイソン フューリー(英/2)
IBF:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/0)
WBO:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/0)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:ウラジスラフ シレンコ(ウクライナ/0)
日本:空位

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チュー2世、世界初挑戦が決定?(色々:07‐17‐22)

2022年07月17日 05時33分54秒 | 世界ボクシング

最近(2022年7月17日ごろ)のニュースです。

1)元スーパーライト級王者コンスタンチン チュー(露/豪)の実子で、現在WBOスーパーウェルター級1位にランキングされているティム チュー(豪)。来年1月28日に、米国内で4団体統一王者ジャーメル チャーロ(米)に挑戦するという情報があります。1月開催となれば、まだまだ先の話。現段階では、あくまで噂話に過ぎません。

2)一戦ごとにその評価を急上昇させているジェシー ロドリゲス(米/帝拳)が9月17日、保持するWBCスーパーフライ級王座の2度目の防衛戦を行います。ロドリゲスが迎えるのは、今回が4度目の世界挑戦となるイスラエル ゴンザレス(メキシコ)。

3)OPBF(東洋太平洋)バンタム級王者栗原 慶太(一力)が9月22日、後楽園ホールで千葉 開(横浜光)を迎え、昨年10月に返り咲いた王座の初防衛戦を行います。

4)減量苦のため、それまで保持していたWBOアジア太平洋ライトフライ級王座を返上している加納 陸(大成)。9月3日に井上 夕雅(真正)と、現在空位の同フライ級王座を争うことが発表されました。

5)WBAスーパーフェザー級王者ロジャー グティエレス(ベネズエラ)が8月20日、米国カリフォルニア州のリングで指名挑戦者エクトール ガルシア(ドミニカ)を迎え、保持する王座の2度目の防衛戦を行います。

6)WBCから過大な恩恵を受け続けているフライ級王者フリオ セサール マルティネス(メキシコ)。本来予定されている暫定王者マクウィリアムス アローヨ(プエルトリコ)とのWBC内での王座統一戦の前に、IBF王者サニー エドワーズ(英)と、互いの王座を賭け対戦する可能性があるようです。

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今週末の試合予定

2022年07月16日 05時46分58秒 | 世界ボクシング

2022年7月第三週末の主な試合予定です(2022年7月16日から7月22日まで)。

16日 土曜日
米国カリフォルニア州
スーパーライト級戦(12回戦):
ライアン ガルシア(米)対 ハビエル
 フォルトゥナ(ドミニカ)

*この試合は両者がこれまで主戦場としてきたライト級ではなく、一階級上のスーパーライト級のリミットで行われます。

20日 水曜日
豪州
スーパーウェルター級戦(6回戦):
ニキタ チュー(豪)対 ベン ホーン(豪)

タイ
WBAミニマム級(スーパー王座):
王者ノックアウト CP フレッシュマート(タイ)対 挑戦者/前WBC王者ワンヘン メナヨーシン(タイ)

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重岡兄弟、地元熊本で初防衛に成功(ミニマム級x2)

2022年07月15日 05時46分51秒 | 世界ボクシング

先週6日、熊本県立総合体育館で行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋ミニマム級戦:
王者重岡 優大(ワタナベ)TKO3回59秒 挑戦者クリス ガノザ(比)

日本ミニマム級戦:
王者重岡 銀次郎(ワタナベ)TKO4回1分48秒 挑戦者春口 直也(橋口)

*優大、銀次郎が、初の兄弟揃って故郷熊本での試合となった興行。両者ともボディー攻撃中心に挑戦者を追いつめ、序盤戦で試合を終わらせています。

夏本番直前の熊本に、錦を飾ることに成功した重岡兄弟。次の目標は、兄弟同時世界制覇となります。

下記は2022年7月15日時点の最軽量級王者たちの顔ぶれとなります。

WBA(スーパー):ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/防衛回数14)
WBA(レギュラー):エリック ロサ(ドミニカ/1)
WBC:パヤン プラダブスリ(タイ/2)
IBF:ダニエル バジャダレス(メキシコ/0)
WBO:谷口 将隆(ワタナベ/1)
OPBF(東洋太平洋):メルビン ジェルサレム(比/0)
WBOアジア太平洋:重岡 優大(ワタナベ/1)
日本:重岡 銀次郎(ワタナベ/1)

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一翔、ライバルに快勝(WBOスーパーフライ級)

2022年07月14日 05時14分28秒 | 世界ボクシング

現地時間の昨夜(13日・水曜日)、東京都大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBOスーパーフライ級戦:
王者井岡 一翔(志成)判定3対0(120-108、118-110、117-111)挑戦者ドニー ニエテス(比)

*2018年の大晦日に中国のマカオで対戦している両雄。その時は2対1の判定でニエテスが勝利を収め、一足先に4階級制覇を達成しています。その後、何らかの理由で(確かビックマッチへの出場を目指し)王座を返上したニエテス。一翔との第一戦以降、2021年に2試合のみ実戦を行っています。

対する一翔は、さっそうとニエテスの返上した王座を獲得。コロナウィルスが暴走する中でも、世界戦に5試合出場し、着実に白星を伸ばしてきました。

初戦後の両者の歩みの違いからでしょうか。中盤戦以降、回を重ねるごとに王者の一方的な試合になっていきました。特に5回から急激のペースダウンをしたニエテス。それに加えて一翔は、左ジャブ、左右のボディー、そして固いガードと、まさに「盤石」や「安定」という言葉がピッタリなボクシングを貫き通しました。これは日々の努力の賜物でしょうな。

宿敵に快勝し、また一つ防衛記録を伸ばした一翔。目指すは同級での王座統一ですが、今後もその雄姿を定期的にリングで見せていって貰いたいですね。

下記は2022年7月14日現在の、スーパーフライ級の王者たちとなります。

WBA(スーパー):ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ/防衛回数0)
WBA(レギュラー):ジョシュア フランコ(米/2)
WBC:ジェシー フランコ(米/1)
IBF:フェルナンド マルティネス(亜/0)
WBO:井岡 一翔(志成/4)
OPBF(東洋太平洋):橋詰 正義(角海老宝石/0)
WBOアジア太平洋:田中 恒成(畑中/0)
日本:中川 健太(三迫/0)

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オペタイア、苦しみながらも世界獲得(IBFクルーザー級)

2022年07月13日 05時32分17秒 | 世界ボクシング

今月2日、豪州で行われた試合結果です。
IBFクルーザー級戦:
挑戦者ジェイ オペタイア(豪)判定3対0(116-112x2、115-113)王者マイリス ブリエディス(ラトビア)

*大柄のサウスポー(左構え)のオペタイアが、止まることを知らないフットワークと、左右上下のパンチを近遠距離から放ち続け中盤戦まで確かなリードを保ちました。しかしこれまでに、3度の世界王座を獲得してきたブリエディスも、徐々にその荒っぽいボクシングで挑戦者に迫っていきました。最後は追いつめられる場面もあった豪州人でしたが、クリンチを効果的に交えながら試合終了のゴングを聞くい事に。オペタイアが苦しみながらも世界王座奪取に成功しています。

IBF王座を獲得すると共に、全勝記録を22(17KO)に伸ばしているオペタイアは、ちょうど5年前にOPBF(東洋太平洋)タイトルを獲得しています。その王座は防衛することなく返上していますが、同級のOPBF戦は、その2017年7月以来行われていません。

南太平洋から新王者が誕生した世界クルーザー級。下記は2022年7月13日現在の、同級のタイトル保持者たちとなります。

WBA(スーパー):アルセン グラムイリアン(アルメニア/仏/防衛回数2)
WBA(レギュラー):リャド メルウィー(コートジボワール/ベルギー/1)
WBC:イルンガ マカブ(コンゴ/2)
IBF:ジェイ オペタイア(豪/0)
WBO:ローレンス オコリー(英/2)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:カムシベク クンカバエフ(カザフスタン/0)

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岩田、一気に3冠王に(3団体ライトフライ級)

2022年07月12日 05時29分29秒 | 世界ボクシング

今月2日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
3団体ライトフライ級戦:
日本王者岩田 翔吉(帝拳)判定3対0(118-110、117-111、116-112)OPBF(東洋太平洋)王者堀川 謙一(三迫)

*今回が9戦目となる26歳の岩田と、59戦目となった42歳堀川による3団体王座統一戦。若い岩田が、スピードとパワーでリードを広げていきましたが、大ベテラン堀川も、決定打を許さずに最後まで粘る形に。結果は大差で岩田の勝利が指示されましたが、最後まで一進一退の攻防が繰り広げられました。

今回の勝利により、世界初挑戦に向け大きく前進した岩田。早ければ年内のも世界戦に出場する機会が得られるかもしれません。善戦空しく無冠となってしまった堀川。20年以上のキャリアを誇る堀川には、一度でいいので世界のリングに立ってほしかったです。

岩田、堀川が主戦場とする、2022年7月12日現在のライトフライ級王者たちを確認しておきましょう。

WBA(スーパー):京口 紘人(ワタナベ/防衛回数4)
WBC:寺地 拳四郎(BMB/0)
IBF:空位
WBO:ジョナサン ゴンザレス(プエルトリコ/1)
OPBF(東洋太平洋):岩田 翔吉(帝拳/0)
WBOアジア太平洋:岩田 翔吉(帝拳/0)
日本:岩田 翔吉(帝拳/2)

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