先週末20日土曜日、カナダで行われた試合結果です。
IBFミドル級王座決定戦:
デビット レミュー(カナダ)判定3対0(115-109x2、114-110)ハッサン ヌジカム (カメルーン/仏)
*2011年にまさかの2連敗(1KO負け)を喫し、世界戦線から離脱したレミュー。その後8連勝(7KO)を記録し、今回の念願の世界初挑戦に漕ぎ着きました。
4年前の2連敗は明らかなキャリア/スタミナ不足によるもの。今回の世界戦でその成長が問われることになりました。レミューが対したのはこれまでに2度世界王座(2度とも暫定。1度は正規王座に昇格)に就いているヌジカム。技術は確かのものを持ち合わせている選手ですが、2012年に行われたピーター クイリン(米)戦で打たれ脆さを暴露しています。
「元スタミナ不足対打たれ脆い選手」の対戦は、両選手の弱点がそのまま試合内容、結果に出る事に。
初回からガンガンと強打を振り回して行ったレミュー。最初の3分間はヌジカムの見事なアウトボクシングの前に空回り。地元のファンの前で暗雲が立ち込めます。しかしそんな不安も次の回で解消されました。レミューの前進に手を焼いたヌジカムはクリンチに逃れます。両者仲良く抱き合いながらキャンバスに沈んだ直後、カナダ人の猛烈な左フックがジャストミート。ヌジカムは吹っ飛ばされる形でダウンを奪われます。
ダウンは喫するも、回復も早いヌジカム。3回、4回は試合を建て直しポイントを奪回。しかし5回、レミューが左パンチを中心にしたコンビネーションで2度のダウンを追加(2度目のダウンは左ボディー、左上。3度目は右上、左ボディー)。リングサイドにいたバーナード ホプキンス(米)とオスカー デラホーヤ(米)は仲良く喜びを爆発させていました。
7回、左パンチで4度目のダウンを奪ったレミュー。その後の終盤戦、疲れたのか、休んでいるのか?ポイントを奪われていきましたが大勢に影響せず。中差の判定で世界王座奪取に成功しています。
興味深いのはレミューのボクシングスタイル。パンチは「これでもか!」というほどおもいっきり振り回します。こんなパンチの振り方では世界戦フル・ラウンド、スタミナが持つ分けがありません。そのため、あえて極端な攻防分離のボクシングを心がけているように見えました。パンチが当たればダウンを奪い、このボクシングでこれまで34勝中31度はKO/TKOで決着をつけています。攻撃を控えている時はポイントを奪われることを恐れず、あくまでスタミナ温存に励んでいるようでした。見ている側としては面白いでしょうが、安定政権を築くかというと疑問ですね。
対するヌジカム、今回がクイリン戦に続いての2度目の黒星。ここまで打たれ脆いと、同級の一流どころに勝利を収めていくのは難しいのではないでしょうか。
IBFミドル級王座決定戦:
デビット レミュー(カナダ)判定3対0(115-109x2、114-110)ハッサン ヌジカム (カメルーン/仏)
*2011年にまさかの2連敗(1KO負け)を喫し、世界戦線から離脱したレミュー。その後8連勝(7KO)を記録し、今回の念願の世界初挑戦に漕ぎ着きました。
4年前の2連敗は明らかなキャリア/スタミナ不足によるもの。今回の世界戦でその成長が問われることになりました。レミューが対したのはこれまでに2度世界王座(2度とも暫定。1度は正規王座に昇格)に就いているヌジカム。技術は確かのものを持ち合わせている選手ですが、2012年に行われたピーター クイリン(米)戦で打たれ脆さを暴露しています。
「元スタミナ不足対打たれ脆い選手」の対戦は、両選手の弱点がそのまま試合内容、結果に出る事に。
初回からガンガンと強打を振り回して行ったレミュー。最初の3分間はヌジカムの見事なアウトボクシングの前に空回り。地元のファンの前で暗雲が立ち込めます。しかしそんな不安も次の回で解消されました。レミューの前進に手を焼いたヌジカムはクリンチに逃れます。両者仲良く抱き合いながらキャンバスに沈んだ直後、カナダ人の猛烈な左フックがジャストミート。ヌジカムは吹っ飛ばされる形でダウンを奪われます。
ダウンは喫するも、回復も早いヌジカム。3回、4回は試合を建て直しポイントを奪回。しかし5回、レミューが左パンチを中心にしたコンビネーションで2度のダウンを追加(2度目のダウンは左ボディー、左上。3度目は右上、左ボディー)。リングサイドにいたバーナード ホプキンス(米)とオスカー デラホーヤ(米)は仲良く喜びを爆発させていました。
7回、左パンチで4度目のダウンを奪ったレミュー。その後の終盤戦、疲れたのか、休んでいるのか?ポイントを奪われていきましたが大勢に影響せず。中差の判定で世界王座奪取に成功しています。
興味深いのはレミューのボクシングスタイル。パンチは「これでもか!」というほどおもいっきり振り回します。こんなパンチの振り方では世界戦フル・ラウンド、スタミナが持つ分けがありません。そのため、あえて極端な攻防分離のボクシングを心がけているように見えました。パンチが当たればダウンを奪い、このボクシングでこれまで34勝中31度はKO/TKOで決着をつけています。攻撃を控えている時はポイントを奪われることを恐れず、あくまでスタミナ温存に励んでいるようでした。見ている側としては面白いでしょうが、安定政権を築くかというと疑問ですね。
対するヌジカム、今回がクイリン戦に続いての2度目の黒星。ここまで打たれ脆いと、同級の一流どころに勝利を収めていくのは難しいのではないでしょうか。
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