函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

野党共闘

2016年01月06日 09時49分24秒 | えいこう語る

 

戦後も70年過ぎたと思ったが、安保関連法案が制定され、専守防衛の自衛隊が先制攻撃も辞さない軍隊に変身しようとしている。4日に開戦された国会だが、アベ総理は国会内を戦車で縦横無尽に乗り回し、野党の陣営を踏みにじっている。戦車の頭上に掲げる日の丸には「憲法改正」の文字がはっきり浮き出ている。対抗する野党の自動小銃の弾は、戦車に跳ね返されているという、そんな国会内のアベ一強の戦場風景の中で、野党議員と共に逃げまわっている夢から覚めたのは、午前四時だ。昨夜寝る前に、中東のニュースを見たからだろう。

軍事力が低下した米国に代わり、ロシアがサウジとイランの仲介を買って出たという。米国はロシアが中東ででかい顔をされたらたまらない。原油を中東に頼っている同盟国日本に、軍事力の増強を要請するだろう。原油の輸入が止まったら日本経済は壊滅的だ。タンカーの警護のためという、自衛隊派兵は国民に容認されるだろう。日本の国益を守るためには「9条の改正」は、もはや国民の大多数が納得するところだ。参議院選圧勝に向けてのアベ総理の鼻息もますます荒くなるに違いない。

戦争をさせない国にするためには、共産党が主張する野党連合なるものは、どんなものなのだろうかと、二度寝などする気持ちにもなれなくなる。机の上の本に目をやると、日本共産党を除名された筆坂英世さんの本が目についた。題名も「日本共産党」だ。すでに読んだ本だが、筆坂さん私は同じ年齢なので、ヒントをくれそうなので読み返してみた。

共産党が目指しているのは「資本主義の枠内で可能な民主改革」であり、この改革を実行する政府を『民主連合政府』と命名している。綱領には三つの目標を掲げている。※安全保障・外交分野では、日米安保条約を廃棄し、米軍基地をなくし、非同盟・中立の日本にする。※経済分野では、大企業の横暴をおさえて、国民の生活と権利を守る民主的なルールを確立する。※憲法・民主主義の分野では、憲法改悪を許さず、民主主義が確立し、軍国主義の心配のない日本にする。というものだ。

『民主連合政府」の構想は、宮本賢治書記長の1970年の第11回大会で方針を打ち出し、99年の第21回大会では、不破書記長も同じ方針を示している。さらに、日本共産党は、綱領の中で一党独裁ではなく、すべての段階で単独政権を排除しているという。つまり改革を実行するためには、他の政党との連立を組むのが『民主連合政府』だという。ということは、昨年志位さんが提案した野党共闘は、国民にとっては、共産党の大方針転換と驚いたが、実は、方針通りの共産党の姿勢だったということになる。

先の3つの目標もわかりやすい。志位さんももっと丁寧に国民に向け、野党共闘の内容を伝えてほしいものだ。言い出しっぺの共産党に、リーダーを取られるのが遺憾だと民主も維新も抵抗を示しているのだろうが、戦争は二度としないと心に誓う国民としては、野党共闘を望んでいるのだ。私たちが筋を曲げない唯一の政党だという自慢気の共産党顔も、戦いのトップとしてはふさわしくない。また民主や維新や社民の党首の顔も、スター性が全くないない顔だ。顔で政治を判断するわけではないが、国民は平和を維持してくれそうな顔を期待しているのだ。

本来ならば、戦争を最も嫌う女性が野党共闘の顔になればいい。それなら十分アベ独裁政権と戦えると思う。選挙対策本部長には、思いっきり若者の運動家シールズの代表を指名し、若い感性でアベ政権妥当に向け、参議院選挙に体制を整えれば、アベ総理の「去る年」のなるに違いないと思ったところで、目が覚めたのだ。

本を読んでいるうちに、やはり二度寝をしてしまったのだ。布団から起きて少々肌寒いと思っていたら、小雪がちらついていた。打ち鳴らす陣太鼓の音が聞こえてきたような気がした。山鹿流だろうか。

「おのおの方、天下分け目の参議院選挙である」。そんな声と共に。