今回のお気に入りは鬼平犯科帳パート63、「オール讀物 特集号」です。
今年は池波正太郎没後20年なのですね。
「オール讀物」が久しぶりに鬼平特集号を出しました。
早く読みたくて新聞広告を目にしたその日に購入しました。
特筆すべきは逢坂剛と諸田玲子が書いた鬼平の短編。
逢坂剛の鬼平を読み終え、今は諸田玲子の鬼平を読んでいるところです。
池波正太郎になりきって書いてくれたとは思いますが、残念ながら
オリジナルのような贅肉をそぎ落とした名文の印象はありませんでした。
ただ逢坂剛の作品の書き出しにはうならされました。ち、近い・・・。
挿絵が中一弥ということも鬼平の空気感を盛り上げたのかもしれません。
ラストのアソビ心が微妙なところですが、全体的には合格点です。
諸田玲子の作品は限りなく女性視点で描いた鬼平で、これはオリジナル
とは全くの別物。
でもおもしろい試みで、これも合格点。
欲を言えばどちらも平蔵以外の馴染みのキャラを何人かでも登場させて
欲しかったです。
これを機会にいろいろな作家の鬼平を読んでみたいものです。
誰か企画してくれないかな。
そういえば今年は「鬼平犯科帳スペシャル 高萩の捨五郎」が6月18日に
放送されるとか。とっても楽しみです。