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鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代半ばのオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1988~竹鶴政孝パート292

2021-02-04 12:47:45 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート292、音声データです。
パソコンに保存しているニッカの資料をチェックしていて、失ったと思い込んでいた貴重な音声データを見つけました。
竹鶴威相談役(当時)の講演の録音です。
2006年10月30日に札幌で行われたトークセッション「竹鶴政孝に学ぶ~本物の生き方、世界に通用するものづくり」のときのもの。
あの頃、音声データをMP3プレーヤーとカーオーディオに入れて聴いていましたが、プレーヤーが壊れた後、カーオーディオのデータをうっかり全消去してしまい、貴重な音声データを全て失ったと思い、立ち直れないくらい落胆したものでした。
その音声データが意外な場所に保存されていたことに気づいたのです!
こんなうれしいことはありません。
久しぶりに聴く相談役の奥行きのある美声。
晩酌が実に美味しかったです。
このとき相談役が語っていた内容については当時のブログに書きましたが、自分でも探すのが大変だったので下にコピーしました。
あくまで自分のためのコピーですが、ご興味がありましたらご一読ください。
再発見したこの貴重な音声データ、今度こそしっかり保存します。
(以下、当時のブログ)
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お気に入りその141~竹鶴政孝36(2006-10-27)
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート36、トークセッションです。
10月30日(月曜日)に、札幌で「竹鶴政孝に学ぶ~本物の生き方、世界に通用するものづくり」というトークセッションが開催されます。
ニッカウヰスキー相談役 竹鶴威や北海道知事 高橋はるみ等をパネリストに迎え、「北海道から本物を生み出していこう」というコンセプトで、竹鶴政孝の生き方をモチーフにしたトークセッションを繰り広げる、という企画だそうで今からとても楽しみにしています。
今回は募集人数が限られており、抽選で選ばれたのは本当に幸運でした。
トークセッションの内容については来週改めてこの場でご報告しますので、ニッカファンの方は楽しみにお待ち下さい。
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お気に入りその144~竹鶴政孝37(2006-10-31)
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート37、トークセッション②です。
昨日トークセッション「竹鶴政孝に学ぶ~本物の生き方、世界に通用するものづくり」に行ってきました。
お目当ては何といっても、パネラーのひとりニッカウヰスキーの竹鶴威相談役です。
ニッカファンとして竹鶴相談役に間近にお目にかかれる機会に恵まれるなんてとても光栄なことで、遠足前の小学生のように朝からソワソワしていました。
当然のように開場時間より相当早く着いてしまい時計を気にしながら時間をつぶし、受付開始とともに会場前列を目指しました。
会場ではまだ打合せが行われていて、その中になんと竹鶴相談役もいました。 感 激 !
相談役はまもなく退場しましたが、それまでの数分間、失礼なこととは思いましたがジロジロ見てしまったこと、お許し下さい。
係の方に撮影OKの確認がとれたので中央席二列目に陣取り、開会を待ちました。
開会の挨拶、基調講演のあと、待ちに待った竹鶴相談役が登場するトークセッションです。
コーディネーター北海道大学の石森氏に続きパネラー3氏が登場しました。
北海道知事の高橋はるみ氏、北海道環境財団の辻井氏、そして竹鶴相談役です。
1時間ほどの短いトークセッションということもあり、一言一句聞き漏らさない体勢をとりつつ、シャッターチャンスも逃さない、という離れ業を成功するために、デジカメを撮影モードと録音モードに切り替えつつ忙しく使いながら、目と耳はほとんど竹鶴相談役に釘付けでした。
竹鶴相談役のお話は竹鶴政孝の誕生、留学、結婚、寿屋時代、余市時代と続き、最後に世界最高賞獲得で締めくくられました。
お話の中には、ホームページや関連書籍等で目にしたことがない逸話もあり、とても収穫の多い、幸せなひと時でした。
トークセッションが終わり帰宅するとぐったり疲れた自分に気が付きました。
よほど神経を集中していたのでしょう。子供のようで我ながら呆れました。
今回の収穫である逸話については次回書きたいと思います。 
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お気に入りその145~竹鶴政孝38(2006-11-1)
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート38、トークセッション③です。
昨日に引き続き、トークセッション「竹鶴政孝に学ぶ~本物の生き方、世界に通用するものづくり」について書きます。
今回はニッカウヰスキー竹鶴威相談役のお話の中に出てきた、ホームページや関連書籍等で目にしたことがないと思われる逸話をご紹介します。
①ウイスキーは大自然が造る
竹鶴政孝がスコットランドに留学し技術習得に努めていたときに強く感じたのは「ウイスキーは大自然が造る」ということでした。楢の樽に寝かせると温度差により自然に空気が通うのですが、その空気はきれいな空気でなくてはなりません。さらに、これは伝説的かもしれませんが塩気を含んだ空気でなくてはならないのです。
またラジオでの講演で政孝親父は「ウイスキーは風が造る」ともいっています。風が造る味わいだから「風味」というのだと・・・。
②世界のウイスキーコンテストで最高点を獲る
4~5年前にロンドンのウイスキーマガジン主催で、世界のウイスキー290数種類のブラインドのテイスティングテストがあり、最高点を余市のシングルカスク10年が獲りました。スコットランドのグラスゴーの認証式に行くと、翌日の地元の新聞にでかでかと記事が出ていて驚きました。中には政孝・リタの写真を大きく載せている新聞もありました。地元では「Yoichi」という名前を知らない人がいないくらい有名になりました。それに比べ日本の新聞にはほとんど報道されませんでした。政孝親父が留学してから80数年目のことですが、このことについてもし親父にたずねるようなことがあったら、あの人のことだから「スコットランドを追い越すなんておこがましいことをするな」といったでしょうが、腹の中では「よくやった」といって褒めてくれたと思います。
③竹鶴という名字について
竹鶴家の家系図に名字の由来が書いてありましたのでご紹介します。
康永(こうえい)2年(1343年)、岸本家の境内の竹林に鶴が営巣しました。古来松林に営巣することはあっても竹林に営巣したことは聞いた事が無かったので、この珍事を機会に岸本姓を廃し竹鶴姓を名乗ることにしたそうです。
相談役の語った時間はわずか20分ほどでしたが、目の前で聴くことができて本当に幸せなひと時でした。
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お気に入りその1926~竹鶴政孝パート291

2020-09-07 12:18:32 | 竹鶴
今回のお気に入りは竹鶴政孝パート291、ドウカウイスキーです。

2014年9月、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝・リタご夫妻をモデルとする朝ドラの放送が開始しました。
ニッカウヰスキーファン、竹鶴政孝ファンとして夢のような時間でした。
マッサンこと亀山政春とスコットランド人の奥さんエリーの波乱万丈の物語を録り貯めしては食い入るように観たものです。
2015年3月に放送を終えてからもう5年も経ったのですね。

あのドラマの中でマッサンは北海道果汁株式会社を設立し、後に商品名であるドウカウヰスキーに社名を変更しました。
ドラマの中で登場したドウカのウイスキーは4種類。

・ドウカウヰスキー
・余市の唄
・スーパードウカウイスキー
・スーパーエリー

ニッカウヰスキー余市蒸溜所のウイスキー博物館にはドラマに登場したドウカウヰスキーの製品が展示されています。
ファンとしてドラマに登場した全てのボトルが欲しいのですが、小道具は当然非売品。
何らかのルートで市場に流れ、ヤフオクに出品されるのを心待ちにしていました。

先日オークションにドウカの一号ウヰスキー「ドウカウヰスキー」が出品されていました。
ついにこの日が来ました!
即決価格が設定されていたため、細かいチェックをせずに急ぎ落札しました。
後日届いたボトルを見ると、いくら小道具とはいえ作りが雑でがっかりしました。
ボトルとキャップは「ブラックニッカ・クリア」の再利用。
ラベルはプリンターで印刷してハサミで切り取り両面テープで要所を張っただけ。
本当にドラマで使ったものなのでしょうか?
出品者によるとこのボトルの出所はオークションで入手したため不明とのこと。
ドラマの小道具なら1本1本が小道具さんの手作りであり、数の中には雑な作りのものもあるでしょう。
また誰かが作ってオークションに出品した真っ赤なニセモノという可能性もあります。
正解はどちらでしょうか?

改めて余市のウイスキー博物館などに展示している小道具ボトルと比較しました。
展示品はボトル形状やキャップの色からハイニッカのボトルを利用したものと推測します。
今回の品はブラックニッカ・クリアのボトルを利用しているので明らかに違います。
残念ながら今回の品は真っ赤なニセモノ・・・。
がっかりです。
ネットオークションってこういうことが時々あるので仕方がありません。

もし本物ならニッカウヰスキーの社史に燦然と輝くボトルとして一号ニッカウヰスキー、シングルカスク余市10年など社名を世に広めることに大きく貢献した有名ボトルたちと肩を並べる価値があったのですが・・・。

今回のボトルは廃棄せず、参考品として陳列棚の一番隅にこっそり置こうと思います。
そしていつしか本物を入手した暁には差し替えて先頭に並べるつもり。
その日が一日でも早く来ることを願います。


お気に入りその1963~竹鶴政孝パート290

2020-08-05 12:44:56 | 竹鶴
今回のお気に入りは、新旧竹鶴です。

ニッカウヰスキーの竹鶴シリーズは長く晩酌酒でしたが、原酒不足により店頭から商品が消え、コロナ騒動でススキノに行かなくなり、すっかりご無沙汰をしています。
1~2本しかない17年、12年、ノンエイジを開封する勇気はなく、次々出るブラックニッカの新商品や時々手に入るフロム・ザ・バレルで気を紛らわせてきました。
じっと待っていれば増産した原酒の熟成が進み、ノンエイジ、12年、17年の順で復活するさ、と自分に言い聞かせていたところ「竹鶴」シリーズ終売の情報が飛び込んできました。
えっ、ノンエイジまで終売?
思わず膝をつきそうな衝撃でした。
でも追っかけ新しい竹鶴ピュアモルトが発売されるとのニュースが!
ただし「数量限定」。
早く買わなくては・・・。
近くの店の洋酒コーナーでは一度も見かけません。
7月になればススキノ再デビュー、という計画もクラスター騒ぎで延期になりました。
この状況では味見をしない内に売り切れと諦めかけましたが、思い直し、久しぶりのネットオークションで入手を試みました。
先日、竹鶴ピュアモルトの新旧2本ずつのセットが送料込みの即決価格で出品されているのを見つけました。
新旧2本ずつとは味見に持ってこいです。
しかも「即決」ですから競い合いで熱くなり予算外の出費なんてことにならないのも魅力。
早速落札して遅ればせながら竹鶴ピュアモルトの新旧を飲み比べました。
「テイスティングノート」を書くほど上等の舌を持ち合わせていませんので、自分に対し飲み比べメモを残すことにします。

まずはニッカのHPから新・竹鶴ピュアモルトの紹介文を引用します。
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素材はモルトだけ。
グレーンを使わずに実現できる最上級の飲みやすさを追い求めて、ブレンダーは、ニッカウヰスキーが誇るさまざまなモルトをより精緻に磨きあげ、ブレンドを再編成しました。
その技は、あらゆる原酒の個性を究めた歴代のブレンダーたちが長年にわたり蓄積してきた知識と経験があるからこそ、獲得できたものなのです。
キーモルトは、シェリー樽熟成の余市モルトと宮城峡モルト、リメード樽熟成の宮城峡モルト。
なめらかで艶やかな口当たり、華やかでフルーティーな香り。
重厚なモルトの甘みとコク、やわらかくつづく余韻。
まずはストレートで。
そして、わずかに水を加えて。
次々にあらわれるモルトの個性を確かめながら、ブレンドの技に想いを馳せてください。
【香 り】
 りんごや杏のようなフレッシュで甘酸っぱい果実香、トーストやバニラを思わせる甘くやわらかな樽香。
【味わい】
 バナナやネーブルオレンジのようなフルーティーさ、軽快でありながら、しっかりとしたモルトの厚みやピートのコクが感じられる味わい。
【余 韻】
 ビターチョコのような甘くほろ苦い余韻が、穏やかな樽香やピート香を伴い心地よく続く。
=====

新・竹鶴ピュアモルトはニッカウヰスキーが誇るブレンダーのみなさんが入手可能な原酒を組み合わせて作った力作であることは認めます。
竹鶴シリーズの雰囲気を何とか維持しており、香りは旧作より高いし、味わいもそこそこストレートに耐えます。
ただしやはり原酒の若さが鼻と舌を刺激します。
旧作と比べるとまろやかさが失われたことは明かです。
少し加水して香りや味わいの広がりを試しましたが、ストレートと同じ傾向であり、両社の差は縮まりません。
飲み比べなどしなければ良かったと後悔しました。
竹鶴シリーズ最後の製品として「今はこれが精一杯」と理解した上で味わうべきでした。
今回開封した2本はパラフィルムを巻いて箱に戻しました。
時間を空けて、それぞれの個性を楽しみたいと思います。

高品質のピュアモルトを余りに安く楽しんだ日々はもう過去のものになったのです。
その記憶に区切りをつけ、ニューノーマルを楽しむことにしましょう。




お気に入りその1864~竹鶴政孝パート289

2019-12-04 12:39:47 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート289、十年浪漫パート2です。

先日10年前に申し込んだニッカのシングルカスク10年が届いたので、同5年と飲み比べをしました。
樽の中のウイスキーは1年1年熟成が進み、変化します。
今回、同じ樽の5年ものと10年ものがどのように違うのかを比べてみました。

まずは同じショットグラスを2つ並べて同量を注ぎました。
色合いはどちらも濃い琥珀色で大きな違いはありません。
次いで香り。
5年ものは香りが弱いですが、心地よい香りです。
焼酎のようなアルコール臭さはなく、遠くでチョコレートのような香りがします。
10年ものは香りが豊かです。
濃厚で華やかなその香りは、それだけでもしばらく楽しめます。
最後は味わい。
度数の差はわずか2度(5年もの61度、10年もの59度)ですが、舌への刺激は大きく違います。
5年ものは若いからか舌に刺激があり、加水したくなります。
10年ものはとてもまろやかで度数を感じさせず、ストレートでもスイスイいけそうです。
味わいのベースは基本的に5年ものと10年ものに違いは無さそうです。
どちらも余市らしいビターな力強さにフルーティさが加わり実に美味しい!
でも5年ものがさらりとした味わいなのに比べ、10年ものは実に濃厚で深みのある味わいです。
わずか5年でこんなに変わるのですね。
熟成年数を2倍にすると香りや味わいが2倍になるのではなく5倍にも10倍にもなるのではないでしょうか?
思い返せば、シングルモルト余市のラインナップには10年と12年がありました。
わずか2年の違いですが全く別の味わいでした。
違うコンセプトで仕上げたこともあるのでしょうが、12年の方がきっと選択肢が広がるのでしょう。

同じ樽の熟成年数違いを比べるなんて、きっと最初で最後の経験。
実に贅沢。
楽しかった!
まだ5年ものは8割、10年ものは1本と半分残っています。
そのうちまた2本並べて味わいたいと思います。

お気に入りその1862~竹鶴政孝パート288

2019-11-29 12:46:20 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート288、十年浪漫倶楽部余市です。

先日、ニッカウヰスキーからシングルカスクウイスキーが2本届きました。
これは<十年浪漫倶楽部余市>という企画に申し込んで10年経ったという証。

今となってはどんな企画だったのかを覚えていません。
復習の意味で企画内容を引用します。
=====
初年度 申し込み完了後の樽詰め日に「スターターキット」をお届けします。
《スターターキット内容》
・会員証
・樽詰め前の未貯蔵モルトウイスキー(180ml)1本
・10年アルバム
・余市蒸溜所や製造工程を説明するビデオテープ
初年度以降 10年間毎年、余市蒸溜所より季節の便りをお届けします。
5年後 途中経過をご報告するシングルカスク・ウイスキー(750ml)1本を、お届けします。
10年後、10年間熟成したシングルカスク・ウイスキー(750ml)2本を、お届けします。
その他、入会時には "タイムカプセルメッセージ"を登録していただき、10年後には自分宛て、贈答用途の場合はお送り先に、ウイスキーとともにお届けします。
=====

未貯蔵原酒とシングルカスク5年は実際に味わったのでよく覚えています。
シングルカスク10年が“2本”であることと“タイムカプセルメッセージ”が添えられていることは忘れていました。
ちなみに今回タイムカプセルメッセージは添えられていませんでした。
10年前に登録しなかったのかもしれません。残念。

さてシングルカスク10年を味わった感想です。
まず印象的なのは華やかな香りです。
そのたっぷりと広がる香りは、それだけでもしばらく楽しめます。
そして味わい。
とても10年とは思えない長期間熟成を思わせる深い味わいを楽しむことができます。
しかもテイスティングノートにあるように余市らしいビターさを維持しているのでとても飲みやすい。
わずか2本しかないのに、グイグイ進みます。

1本目が無くなる前に、どうしてもしたいことがあります。
それは“同じ樽のシングルカスクの5年と10年”の飲み比べです。
そんな体験、なかなかできないですよね。

それにはまず5年前に届いたシングルカスク5年を探さなくてはなりません。
地下室に眠るたくさんの段ボール箱のどれかに入っているはず。
頑張って探します。

最後におまけとして、2014年のブログにシングルカスク5年の感想を書いていますので引用します。
=====
61度のストレートは強すぎ。でも美味しい!
2倍に加水して味わうと、余市らしい力強さとフルーティさのバランスが良い!
これなら毎日でも味わいたい、そう思わせる美味しさです。
これで本当に5年ですか?
5年でこんなに美味しいのなら10年はどんなに美味しくなるのでしょうか?
この後は、2019年に余市シングルカスク10年となって届くことになっていますが、楽しみで仕方がありません。
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お気に入りその1820~竹鶴政孝パート287

2019-08-23 12:44:47 | 竹鶴
今回のお気に入りは竹鶴政孝パート287、マイウイスキーづくりです。

ニッカウヰスキー余市蒸留所で定期的に行われているマイウイスキーづくり。
12年前に参加したウイスキーづくり体験は夢のように楽しかったです。
そして一昨年、10年目のマイウイスキー贈呈式に行って感激を新たにしました。

最近は参加経験のある方限定の「上級コース」もあります。
いつか参加したいと思っていましたが、休みが思うように取れず、申し込みできずにいました。
でも考えてみたら、例え休みが取れて申し込みしても抽選で外れるかもしれません。
還暦を来年に控え、年々衰えを実感しています。
体が動くうちに後悔しないようにこれだけはやっておきたいと思うようになりました。
そこでまず申し込んでみました。

10月11日(金)~12日(土)のコース。
抽選結果の発表は8月20日。
ドキドキしながらメールを開きました。

「当選」・・・・やったー!

ただ、仕事の調整は何とかなるにしても、家族に病人をかかえているため、その体調いかんでは当日ドタキャンということも。
しばらく悩みましたが、いくら考えても当日までわからないのだから仕方ありません。
運を天に任せて参加手続きをしました。
そしてホテルの予約も完了。
「初級コース」のときにも泊まったホテル・サンアート。
余市蒸留所に一番近いホテルです。
しかもマイウイスキー割引があるので財布にやさしいのが魅力です。

さて準備は整いました。
果たして念願の「マイウイスキーづくり 上級コース」に参加できるでしょうか?
そして当日まで明かされない「上級者向けプログラム」とはどんな内容なのでしょうか?

期待、不安、ワクワク感・・・いろいろな感情が混ざり合い、こうしてキーボードをたたいている今も胸がドキドキしています。


お気に入りその1758~竹鶴政孝パート286

2019-03-29 12:07:28 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート286、南極ウイスキーです。

一昨日に引き続き、南極の話題です。
日本の南極観測隊が飲んでいたウイスキーを入手しました。

南極のウイスキーといえば、イギリスで理想のリーダーといわれるシャクルトンが100年前に南極に残したウイスキーが発見されたことがあります。
その後そのウイスキーのレプリカが販売され、急ぎ取り寄せて味わいました。
木箱の中にわらを詰めその中に紙にくるまれたボトルがあったという発見当時の状況を再現し、もちろん味わいも再現したウイスキー。
凍結を防ぐために47度と濃くしたウイスキーは、水で割ると大きく花開く美味しいウイスキーでした。
毎年数回ほど少量を味わっています。

今回はわずか数年前に日本の南極観測隊が味わったウイスキーです。
ただし鶴17年の原酒ですから、わざわざ開封せずとも味わいは想像できます。

(ボトルの記載)
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58TH ANTARCTIC EXPLORATION AGB5003 SHIRASE
(内容量:記載なし)
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鶴の首にかかったラベルの文章は次の通りです。
(表)
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CONC WHISKY
第59次南極観測支援協力行動
55.3%alcohol
製造者 ニッカウヰスキー株式会社
    東京都港区南青山5-4-31
配布所 海上自衛隊 砕氷船しらせ
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(裏)
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ニッカ鶴17年(原酒)
南極限定非売品
名前の語源は英語のConcentration Whisky(濃縮ウイスキー)の最初の4文字を取っている。
ニッカウィスキーの最高峰 ニッカ鶴の原酒を南極観測向けに濃縮したウィスキーです。
南極観測が始まった当時、船積みできる物資の量は限られており、お酒も例外ではありませんでした。
また、極寒の地では水分はあっという間に凍りついてしまいます。
少しでも軽く、少しでも小さく、水分の少ない、それでいて旨いものをと作られたのがコンクウィスキーです。
厳しい南極大陸での生活に潤いを与え、いざというときは薬としても重宝された貴重なウィスキー。
強いアルコールの刺激の後にエレガントで広がりのある香りと味わいと共に白い大地と歴史へのロマンが堪能できます。
=====

ウイスキーがいざというときに薬として重宝されたことや、少しでも軽く少しでも小さくすること、そして凍結を防ぐ意味もあって高濃度のウイスキーとなったという記述に、改めて極地の厳しさを感じました。

このウイスキーについては「塩原真の南極かわらばん」というHPで次にように紹介されていました。
=====
2015/12/08 08:43 南極地域観測伝統 コンクウイスキーの配布
南極地域観測で伝統となっているコンクウイスキーの配布が7日、行われた。
名前の語源は英語のConcentration Whisky(濃縮ウイスキー)の最初の4文字を取っている。
アルコール度数は55.3度で通常のウイスキーよりも高い。
野外活動が多い隊員のことを考え、寒くても凍らない度数の高いウイスキー原酒が選ばれている。
今年はニッカウヰスキーの「鶴17年」が提供された。
配布量は一人500ミリ。
瓶は各自で用意するか、記念ボトルを購入する。
自衛隊員が50リットル入りの小型ドラム缶からポンプでボウルに移し替え、おたまとじょうごで瓶に入れていく。
海上自衛隊の山下勝己補給長によると「おそらく初代の砕氷艦『宗谷』のころに始まった。
最近はおみやげに持ち帰る人も多くなっている」と話す。
配布が終わるころには観測隊公室はウイスキーの甘い香りでいっぱいになっていた。
=====

ぜひ配布の場に立ち会いたかったです。

ついでに写真に写っているもう1本について。
ボトルには第58次観測隊の文字しかありません。
ボトル形状から考えて中味はおそらく白ワイン。
詳しいことはわかりません。
昔に比べ、船や基地の保管スペースが広くなった上、温度管理も行き届いているため、南極にワインをふんだんに持ち込んでいるようです。
実際にネット検索すると、第58次観測隊に配属された料理人による「今回はワインが充実している」というコメントを目にしています。
ワインには興味がありませんのでこの程度にしておきます。

先日来、南極について思いを巡らせていましたので「南極物語」や「南極料理人」という懐かい映画を久しぶりに観たくなりました。





お気に入りその1752~竹鶴政孝パート283

2019-03-15 12:10:07 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート283、月刊たるです。

先日、北海道新聞に「月刊たる」3月号が紹介されていました。
わずか18ページの特集だが「日本酒と酵母」の関係が丁寧に解説されているとのこと。
最近日本酒にハマっているので早速読むことにしました。

確かに日本酒と酵母の関係についてイラストを含めて詳しくかつ簡潔に解説しており、理解を深めるには最良のテキストです。
醸造用アルコールの添加については醸造工程にその名が出てくるのみで、サラリと流しているのが少し気になりました。
純米酒ブームについても少し触れて欲しかったけれど、ページ数がページ数だけにどれもこれも仕方ありません。

主要な見出しをご紹介します。
=====
〇酵母の代表格「きょうかい酵母」
〇酵母にこだわる蔵元探訪
 ・“泡あり酵母”で醸す唯一無二の香りと旨味
    田中屋酒造店(長野県飯山市)
 ・伝統だけにとどまらず新しい酵母で日本酒の世界を広げ続ける
    菊正宗酒造(兵庫県神戸市)
〇花から生まれた『花酵母』
=====

「きょうかい酵母」のアンプル写真とともにその種類と特徴を解説しています。
吟醸香を付けるのに適した酵母などが一目でわかります。
また「きょうかい酵母」に付けられた番号の末尾に“01”を追加した酵母の説明が続きます。
それは“泡あり酵母”と“泡なし酵母”の違いについての説明。
それに続き、現在も“泡あり酵母”にこだわる酒造所の紹介。
最後は新しい酵母を使う酒造所の紹介。

実に読み応えがありました。
わざわざ取り寄せた価値がありました。
日本酒好きの方はぜひお読みになることをおすすめします。

最後に巻末特集について。
「アサヒビール大山崎山荘美術館」が取り上げられていました。
この建物のほとんどは100年ほど前に加賀証券の加賀正太郎が建てました。
記事にはニッカウヰスキーのことがほとんど触れられていなかったので補足します。
加賀は「ニッカウヰスキー」の前身である「大日本果汁」設立時の出資者3人の内のひとりです。
彼がいなければニッカはありませんでしたし、さらにいえばジャパニーズウイスキーの今日の隆盛も無かったかもしれません。
また彼がこの山荘で蘭の研究を行っていたことは特集記事でも紹介されていますが、その優れた研究は太平洋戦争の物資不足により暖房燃料に事欠き頓挫してしまいます。
さらにその後加賀は病に倒れ、アサヒビールの山本為三郎にこの山荘とニッカウヰスキーの全所有株を託して亡くなります。
ニッカウヰスキーの株が散逸せず、アサヒビールの傘下で、現在まで安定経営することができた経緯が良くわかる逸話です。
また現在、加賀の蘭研究の成果は「蘭花譜」という美しい木版画として後世に伝えられています。(一部油彩と写真)
紙面に余裕が無いにしても、ニッカファンとしてはここまで書いて欲しかったなあ。



お気に入りその1734~竹鶴政孝パート282

2019-02-01 12:11:03 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート282、続・ウイスキー・ライジングです。

本書に詰め込まれた膨大な情報の内、特に興味深い項目だけをようやく読み終えました。
竹鶴政孝、ニッカウヰスキー、サントリー、厚岸蒸留所などがキーワード。
今後はマイクロ蒸留所を中心に読み進めようと思いますが、ここでいったん感想を書いておこうと思います。(忘れてしまいそうなので)

本書にはジャパニーズ・ウイスキーの歴史がとても丁寧に語られていました。
その中盤までは、サントリーとニッカの創業と発展の歴史。
終盤は、世界で脚光を浴び、多くのメーカーが誕生した現在まで。
ジャパニーズ・ウイスキーに関して、これまでいろいろな本に目を通してきましたが、これだけ詳しく書かれている本は初めて目にしました。
しかもその時々の社会情勢、酒税法の変遷、価格動向、業績推移、各社の動きなどを冷静に分析した上で書かれているのです。
どのメーカーの顔色も見ずに均等に書ける筆者の立ち位置と、ジャパニーズ・ウイスキーを愛する気持ちがそれを可能にしたのだと思います。
本書を書くに当たってどれだけ調査をしたのかを考えると、4~5千円という価格は決して高くありません。
外国人が書いたから、という理由で読む気がないウイスキーファンのみなさんに本書の真の価値を知っていただきたいです。
ぜひ筆者の苦労に報いて本書が売れて欲しいと願います。
最低でも騙されたつもりで書店で立ち読みしてください。
きっと目から鱗が落ちます。

なお本書を読んでウイスキーの将来に希望を持ったことも書き添えます。
熟成の進んだモルトを再びたっぷり味わうことができるようになるのは2025年ころだそうです。
あと6年。
それまでは身体をいたわり、熟成したシングルモルト・ピュアモルトをたっぷり味わうことができたあの幸せだった時代の再来を待ちたいと思います。

ただし著者が書いたのは大増産した原酒が熟成する時期のことだけで、それ以降の話は私の願望です。
誤解のないように願います。


お気に入りその1731~竹鶴政孝パート281

2019-01-25 12:18:56 | 竹鶴
今回のお気に入りは、バー訪問です。

今読んでいる「ウイスキー・ライジング」にススキノの「武路良」の名があったので、久しぶりに行ってきました。
あれれ?
ビルの外見がキレイになり、ビルの名前も変わっています。
そういえば前回行ったときはビルが改装中でした。
でもエレベーターはガコンガコンいう古いまま。
そして「武路良」もそのままでした。
という話はどうでも良いこと。

その日、味わったウイスキーについて書きます。
ニッカ・マイウイスキー作りのシングルカスク、2018年12月版が2種類3本あるとのことで、そのうちの1本を味わってきました。
これが何とも香り高く、味わい深い。
その複雑な香りと味わいを何度も確認している時間の幸せだったこと。
一昨年に入手した私自身のマイウイスキーが一番美味しいと確信していましたが、その自信が崩れるほど美味しかったです。
同じ樽番号のボトルがもう1本あるといっていましたが、次に行くときにはもうないだろうな。
まさに一期一会、素敵な出会いでした。

他に、シングルモルト余市のヨーロッパ逆輸入ボトル(バーボン樽)も味わいました。
これまで余市は10年を中心に随分晩酌で味わっていましたが、これは全く違う味わいだったので驚きました。
ブレンダーがヨーロッパの人々向けに創り上げた、かなり硬質な味わい。
これまでの野性味のあるハードな味わいを一気に洗練した印象を受けました。
スタイリッシュなヨーロッパ仕様の余市といったところでしょうか。
申し訳ありませんが私の好みからは少し外れていました。

他にもかなり高価なウイスキーを奮発して味わってきましたが、ニッカ製品ではないので省略します。

もう一軒、先日訪問したバーについて書きます。
北24条の「ニッカバーひまわり」です。
余市蒸留所で限定販売しているウイスキーを味わいました。
今回触れたいのは、そこでよく会う常連さんについてです。
某スーパーにお勤めだそうで、9月のブラックアウトのときに冷凍食品を地域住民に無料提供したため、マスコミに「神対応」として取り上げられました。
これは東日本大震災を経験したコンサルタントからの指示だったそうです。
少し暑めの日だったことから、牛乳などはすぐに腐るから配るな、冷凍食品だけにしろ、という具体的な指示。
自身の発案ではないと謙遜されていましたが、商品を無償提供することをすぐに決断し実行したことはまさに「神対応」。
多くの地域住民が、コンビニの食品棚が空で途方に暮れていたのを救った功績はとても大きいと思います。
自分も今回の被災経験を次に伝えること、即断即決に努めることを見習いたいものです。