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元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

憲法論議は冷静に。

2006-05-03 09:46:16 | 時事ネタ
 今日は憲法記念日だ。マスコミでは毎年のごとく護憲派と改憲派それぞれの言い分を取り上げているが、最近は改憲が実現性を帯びてきたことから、例年になく盛り上がっているように感じる。

 私のスタンスを明らかにしておくと、憲法改正賛成である。とにかく、あの意味不明の「前文」をはじめとして、浮世離れした空文を排除し、現実に合うように徹底的に作り直して欲しいというのが本音。

 ただし、昨今の改憲論議には諸手をあげて賛成できないというのも、また事実。何やら“憲法を改正すればすべてオッケー”みたいな風潮ではないか。自民党の某有名H議員がテレビで“拉致問題を解決できないのも、不審艦艇が近海をウヨウヨしているのに手を拱いて見ているしかないのも、すべて憲法が原因。だから改正だ”なんてことを言っていたが、そもそも憲法に周辺海域をどうこうしろなんて条文があるわけがないし、今後も入る予定もないだろう。

 我が国には刑法があるし、破防法もある。現行法で出来る限りのことを、やろうと思えばやれる。憲法には“他国に経済制裁をしてはならない”という条文はない。だからその気になれば経済面で北朝鮮を締め上げることも出来る。では、どうしてそれをやらないのか。つまりは政府の怠慢ではないか。だいたい、あのオウム真理教に対して破防法の適用さえ出来なかったほどなのだ。

 私は今の“憲法改正マンセー”という声は、先の選挙の“郵政民営化すればすべてヨシ”といったシュプレヒコールに通じるような気がしてならない。現行法でかなりのところまで追い込めるのに、責任をすべて憲法になすりつけて、責任逃れをしているのではないか。

 “平和憲法を死守しよう。憲法が変われば戦争への道まっしぐら”と唱える左傾政党の主張は世迷い言である。でも、同時に“憲法さえ変われば全部上手くゆく”という物言いも眉唾物であると思う。我々は将来具体的に示されるであろう改正案の一文一文を、そして政府の過去の対応ひとつひとつを冷静に考察し、是々非々で対応すべきだと思う。

 間違っても“護憲VS改憲”の“(中身の精査抜きの)単純二者択一”にしてしまってはならないと思う。そういうのは脳天気に過ぎる。

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