LANに収容される機器に対しLANケーブルを介して電力も送れるようにした技術のことです。
LANに収容される受電側のネットワーク機器として、無線LANのアクセスポイント(基地局)、ネットワークカメラ、IP電話機などがあり、PoEに対応したものが販売されています。一方、給電側のネットワーク機器として、「PoEスイッチ」がシスコシステムズ(例えば、Catalyst 9300)やネットギアジャパン(例えば、GC510P)などから提供されています。
これらの機器を利用することにより、交流コンセント(AC給電)-電源ケーブル-PoEスイッチ(DCへ変換・給電)-LANケーブル-PoE対応ネットワーク機器(受電)といった構成で受電側ネットワーク機器の動作が可能となります。電源ケーブルやACアダプタが不要となります。PoEスイッチでは、交流(AC)から直流(DC)への変換が行なわれ、ネットワーク機器へ提供されます。
PoEに対応した無線アクセスポイントの高速化やネットワークカメラの高精細化に伴い、PoE規格は、初期のモノから最近のモノへと最大電力が拡大してきています。給電側の最大電力は、初期の規格IEEE802.3af(2003年)では15.4W、次のIEEE802.3at(2009年、PoE+とも呼ばれる)では30W、最近のIEEE802.3bt(2018年、PoE++とも呼ばれる)では90Wと初期の約6倍となっています。
IEEE802.3btで利用可能となるネットワーク機器としては、シンクライアントやPC、大型ディスプレイ(デジタルサイネージ向け)、POS端末、小型基地局などが想定されています。
紹介動画のサイトは、例えば、https://www.youtube.com/watch?v=3UAserko0kgです。