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フロントディレーラー

2008-05-25 00:04:51 | 自転車
今更ながら

7700デュラと7800デュラの違い。段数の違いや、重量、形状、性能。挙げれば切りがないほど全く異なった製品です。

そんな中でちょっと注目してみたいのがフロントディレーラーです。

スペック上でもキャパシティなど異なるのが分かりますが、じろじろと見てみましょう。

真っ先に目立つのはパラレル部分でしょう。ワイド化されており、捻れ剛性の向上に一役買っています。些細に見えるかもしれませんが、これは非常に大きいです。なぜならここのオーバーサイズ化に手を付けたのはシマノが最初だからです。

フロントもリヤもそうなのですが、ディレーラーはなぜか剛性が比較的軽んじられたパーツです。ユーレーやサンプレックスなど樹脂製でどうしようもない製品が軽いからという理由でずっと神格化されてきた経緯があります。

そこに剛性という概念を持ち込んだのはシマノです。テスト中の次世代モデル、7900も大胆なオーバーサイズ化が施されています。この部分は今後も進化していく部分なのでしょう。

改めて見てみます。

7800デュラは可動部分の軸が太く、薄く作られており、しかもかしめてあります。かしめの頭も7700より小さいです。本当に涙ぐましいほどの軽量化の努力です。対して7700はキャップボルトやEリングなどを用いて分解が可能なように出来ています。

羽を閉じるためのボルトも78の方がワッシャー一枚部品が多いです。さらにアジャストボルトも7700が本体にダイレクトにねじを立てているのに対して、7800は緩み留めの樹脂が埋め込まれています。

さらに面白いのはインナーリンクです。羽に力を伝える部分が、左から右に変わっているのです。羽自身の強度に頼った剛性の保ち方ではなく、よりセンターに近い所にすることでより一層の安定を目指したのでしょう。

開発者がそのコンポに何を求めるか? 何を注力するのか? それによってフロントディレーラー一つとっても全く異なる製品が出来上がるのですね。