去年からタバコが気に入って、最初は数時間にキセルで一服程度だったのが、ガンガン吸うようになってしまったものである。
それでも、三十回キセルで吸ってようやくシガレットの本数でようやく五本分くらいになる。一回につめる量によっては誤差がでようが、大差はない。
タバコはそもそも植物の加工品である。その加工の具合というのは、摘み取ったタバコの葉を納屋などで自然乾燥させていた。
後、工業的に作られたシガレットに至っては、機械で乾燥させるのが主流となっている。
キューバの高級葉巻「コイーバ」の語源となった、コロンブスが出会ったインディアン、いわゆるネイティブアメリカン達が「葉っぱを丸めて吸っていた」もの、これは乾燥させたものか生なのかは判らない。
いやぁ、生はいいですねぇ、などと、前回のラヂヲのネタを引っ張り出してみたが、悲しいかな、ごく一部でしか受けなかったようである。もう少し磨きをかける所存である。
それはさて措き、タバコの話に戻る。
本来は自然乾燥させており、主流のシガレットは大量生産のため機械乾燥させていると書いた。
大抵のものはそうだが、機械で徹底的に工夫してしまったものは大体、色々損なわれている。
例えば考えてみて欲しい。自分で出汁からとった(「ほ○だし」なんぞ却下である)味噌汁と、カップ味噌汁の味を思い比べてみよう。
インスタントの味噌汁はそもそもが味噌汁のアイデンティティを放擲しているのである。
それは、「沸騰したお湯で煮たものが味噌汁ではない」ということである。ポットやら薬缶で機械的に沸かしたお湯を注いで混ぜるというのは、味噌に対する冒涜である!!
そもそもが出汁をとる時点でグラグラ煮立てるのは間違いであり、さらに具を入れた後に味噌を入れるのは火を一度止めてから。そしてその後一煮立ちさせて終わりとなる。
ボコボコ沸かす奴がいるか!味噌の香りが飛んで苦味だけが残ろうが!と、いうわけである。はて?今日は味噌汁の話をしていたのかな。
味噌汁一つにしても繊細な感覚を要求される。食べるにしても、である。
でもまあ、別に「味噌汁作ろうぜ!」というわけではなく、例え話であることをお断りしておく。
しかし、野口晴哉が「火を使って調理していない物を食べないのは人間の自然ではない」というようなことを語っていた。
思うに、そういう繊細な感覚を忘れぬよう「自分の頭と手を使って」生活しなさい、ということなのではなかろうか、と、ふと思い至った。
火を使う、つまり加工されたもの。加工品、といったらインスタント食品が真っ先に思い浮かんでしまうのはこちらの習慣病かしらんが、あれは誰の「頭と手」も使っていない。
そんな進歩的に見える存在は実に退化した存在であるといえる。そんな退歩的なものを唯々食らうというのは、実に不自然なのであろう。
こちらとしては料理を毎日やって精進せよ、などという気はない。高温による加熱調理の弊害は、近年になって多大な報告が上っている。(例:アクリルアミド)
だが、日本の伝統的な料理は、上記の味噌汁のように、高温で調理することを目指していなかった。そもそも、竃の火でそこまで火力が出るのか?という疑問もあるが、よく考えたら江戸時代に天ぷらが定着したのであった。こりゃ一本取られた。
火を使うのも、その人の感覚が必要だったのではなかろうか。コンロの取っ手を捻るだけで火がつく時代。それすら過ぎて、天板が熱くなるだけだとか、マイクロウェーブでなんだか料理のようなものが出来てしまうご時世である。
と、話が逸れに逸れた。
自然乾燥と機械乾燥のタバコの違いはなんなのか。それは・・・値段!いや、半分当たっている。
冗談ばかり言っていると話が進まないので、核心に踏み込むとする。
機械乾燥は早く大量に仕立てることが出来る。どちらの要請かしらんが、要請に叶うためにそうなってきたといえるが、弊害がある。
それは・・・アクリルアミド!と、冗談はいい加減に。要するに、タバコの栄養というべきであろう、ニコチンなどの成分が少なくなるのだという。
勿論、風味も損なわれている。メンソールだとか何故か砂糖やらココアやらハチミツを入れたりするのは、なくなった風味をごまかしているのも大きいのではなかろうか。
それ以前に、ワケノワカラン化合物を満載している。こっちをごまかしているつもりだと考えている。
対して自然乾燥の葉は、ニコチンなどの本来多く含まれている成分や風味が損なわれ難い。いつでもどこでも同じものを、が今の時代である。暢気にしていたらお飯の食い上げである。そのまんま食い上げて、タバコだけ吸って暮らすのもよかろう。
さて、その手間のかかるタバコはというと、あるにはある。手巻きタバコにも一部存在するそうだ。マニトウなどについてはよくわからないが、一応、パウチに英語で但し書きを色々している。えー、おーがにっく、と。違う違う。
drierなる単語が目に入ったが、これは乾燥方法がどうこうじゃなくて、保湿剤に関する話だった。「保湿剤を入れるのは本来の風味を損なうという多大なリスクを負うのでやらない」みたいな話のようである。
乾燥方法については結局なかった。
逸れるのが風物詩のようだが、元に戻る。
主に自然乾燥で仕立てるタバコは、パイプタバコ及び、シガーであるようだ。
どちらも少々高い。パイプタバコなんて見た目は手巻きタバコと変わらないのになぜ高いのか?それは・・・日本の税制の影響らしい。「シガレット」として一環していないものは高くなるようにしているという。
とすると、シガー、つまり葉巻も腐れた税制がなければもう少し安いのであろう。丁度、果物を遠くから輸入して値段を吊り上げるかのようなものである。ちょっと違うか。
以前、「たまにコイーバを吸ってみたりする」と書いたかラヂヲで話した。
さすがに一本高くて五千円近くする代物もあるので、こちらも給料日に思いつくかで、月に一、二回くらいである。
シガレットサイズでいいんだシガレットサイズで!という御仁はたくさんおられよう。こちらはチャーチルだろうとなんだろうと吸ってしまう。吸いきったらクラクラしてそうだが、吸うといったら吸う。
というわけで、長々書いたが、一番小さいサイズで吸ったことのあるシガーレットをご紹介しよう。
Alcaponeというブランドがある。ページは英語だが、こちらである。Alcapone.com
お味はというと、...NO COMMENT、というのは冗談で(パッケージに本当にあるメッセージである)、手軽に葉巻の雰囲気を味わうには向いている。スウィートというやつはコニャックを塗ってあるので、酒に弱い方はご注意というほどではないが、その手の匂いが苦手な方はやめておくのがよい。ポケットというやつは、お店によっては三本入りの試供品みたいなのが置いてあったりする。三本入りはフィルター付だったと記憶している。こちらはココナッツの風味がある。
「へー、甘いなぁ葉巻って」と思ったら甘くて当然だったわけだ。
日本でも手に入る十本入りは七百円だった。一本吸いきるのにかかる時間も、シガレットよりは長いと思われる。
それと、一本が高い葉巻をもう少し小さく、だがそれでもそこそこのボリュームで楽しめるものがある。
英語で書くのが面倒なので、カタカナで書くが、「ヘンリーウインターマンズ」という銘柄がある。その中で「ハーフコロナ」と呼ばれるものがある。
あまりお店ではそれ以上の大きさのを見たことがないのだが、コロナサイズという、中くらいの大きさにあたろうか、それの丁度半分である。シガレット三本分くらいの太さ、といえばよかろうか。
Scandinavian Tobacco Groupというところが手がけているそうな。まあ、ひどい見方をすれば、牧歌的なイメージを売ってるのかな、ともいえる。詳細はHPをご覧あれ。
こちらは前述のAlcaponeよりさらに葉巻らしさがある。しかしなんだ、葉巻らしさって。しかし、ハーフコロナは三十分もかからないと思うが、十分を遥かに超える長さである。
こちらもお手軽な「ミニシガー」がある。シガリロだとかミニシガーだとかシガーレットと呼び方は色々あるが、大体、一番小さいサイズの葉巻はこう呼ばれている。
しかしこのミニシガー。何故か鉄のケースに入っている。続けて買うのがちょっと気が引ける。そこで、空になった箱にシャグを詰めて持ち歩こうかと考えている。鉄製の箱のいいところは、日本語で書かれた下らない注意書きのシールをはがすと何も書いていないことである。その点では、一々目に障るシャグのパウチの注意書きを見なくて済むのでありがたい。
好き嫌いの別れるところであろうが、独特の風味が強く、ニコチンも強い。葉巻も混ぜ物は基本的にない。酒塗ってあるとか、物によっては吸い口を甘くしてあるというのはあるが、保湿剤なども入れない。(その代わり、美味く吸おうと思ったら温度と湿度を管理して保管する必要が出てくる)
たまーにこういう物を吸ってみて、味がわかってしまうと。しめてしまうというべきか。そうなれば、馬鹿馬鹿しいJTシガレットなんぞ吸いたいとも思わない、となって、日本の税制を切り崩せるに違いない。
ただし、くれぐれもコイーバに恋焦がれて毎日のように吸わぬようご注意いただきたい・・・。ミイラ取りがミイラになってしまいかねせんぞ。では、また。
それでも、三十回キセルで吸ってようやくシガレットの本数でようやく五本分くらいになる。一回につめる量によっては誤差がでようが、大差はない。
タバコはそもそも植物の加工品である。その加工の具合というのは、摘み取ったタバコの葉を納屋などで自然乾燥させていた。
後、工業的に作られたシガレットに至っては、機械で乾燥させるのが主流となっている。
キューバの高級葉巻「コイーバ」の語源となった、コロンブスが出会ったインディアン、いわゆるネイティブアメリカン達が「葉っぱを丸めて吸っていた」もの、これは乾燥させたものか生なのかは判らない。
いやぁ、生はいいですねぇ、などと、前回のラヂヲのネタを引っ張り出してみたが、悲しいかな、ごく一部でしか受けなかったようである。もう少し磨きをかける所存である。
それはさて措き、タバコの話に戻る。
本来は自然乾燥させており、主流のシガレットは大量生産のため機械乾燥させていると書いた。
大抵のものはそうだが、機械で徹底的に工夫してしまったものは大体、色々損なわれている。
例えば考えてみて欲しい。自分で出汁からとった(「ほ○だし」なんぞ却下である)味噌汁と、カップ味噌汁の味を思い比べてみよう。
インスタントの味噌汁はそもそもが味噌汁のアイデンティティを放擲しているのである。
それは、「沸騰したお湯で煮たものが味噌汁ではない」ということである。ポットやら薬缶で機械的に沸かしたお湯を注いで混ぜるというのは、味噌に対する冒涜である!!
そもそもが出汁をとる時点でグラグラ煮立てるのは間違いであり、さらに具を入れた後に味噌を入れるのは火を一度止めてから。そしてその後一煮立ちさせて終わりとなる。
ボコボコ沸かす奴がいるか!味噌の香りが飛んで苦味だけが残ろうが!と、いうわけである。はて?今日は味噌汁の話をしていたのかな。
味噌汁一つにしても繊細な感覚を要求される。食べるにしても、である。
でもまあ、別に「味噌汁作ろうぜ!」というわけではなく、例え話であることをお断りしておく。
しかし、野口晴哉が「火を使って調理していない物を食べないのは人間の自然ではない」というようなことを語っていた。
思うに、そういう繊細な感覚を忘れぬよう「自分の頭と手を使って」生活しなさい、ということなのではなかろうか、と、ふと思い至った。
火を使う、つまり加工されたもの。加工品、といったらインスタント食品が真っ先に思い浮かんでしまうのはこちらの習慣病かしらんが、あれは誰の「頭と手」も使っていない。
そんな進歩的に見える存在は実に退化した存在であるといえる。そんな退歩的なものを唯々食らうというのは、実に不自然なのであろう。
こちらとしては料理を毎日やって精進せよ、などという気はない。高温による加熱調理の弊害は、近年になって多大な報告が上っている。(例:アクリルアミド)
だが、日本の伝統的な料理は、上記の味噌汁のように、高温で調理することを目指していなかった。そもそも、竃の火でそこまで火力が出るのか?という疑問もあるが、よく考えたら江戸時代に天ぷらが定着したのであった。こりゃ一本取られた。
火を使うのも、その人の感覚が必要だったのではなかろうか。コンロの取っ手を捻るだけで火がつく時代。それすら過ぎて、天板が熱くなるだけだとか、マイクロウェーブでなんだか料理のようなものが出来てしまうご時世である。
と、話が逸れに逸れた。
自然乾燥と機械乾燥のタバコの違いはなんなのか。それは・・・値段!いや、半分当たっている。
冗談ばかり言っていると話が進まないので、核心に踏み込むとする。
機械乾燥は早く大量に仕立てることが出来る。どちらの要請かしらんが、要請に叶うためにそうなってきたといえるが、弊害がある。
それは・・・アクリルアミド!と、冗談はいい加減に。要するに、タバコの栄養というべきであろう、ニコチンなどの成分が少なくなるのだという。
勿論、風味も損なわれている。メンソールだとか何故か砂糖やらココアやらハチミツを入れたりするのは、なくなった風味をごまかしているのも大きいのではなかろうか。
それ以前に、ワケノワカラン化合物を満載している。こっちをごまかしているつもりだと考えている。
対して自然乾燥の葉は、ニコチンなどの本来多く含まれている成分や風味が損なわれ難い。いつでもどこでも同じものを、が今の時代である。暢気にしていたらお飯の食い上げである。そのまんま食い上げて、タバコだけ吸って暮らすのもよかろう。
さて、その手間のかかるタバコはというと、あるにはある。手巻きタバコにも一部存在するそうだ。マニトウなどについてはよくわからないが、一応、パウチに英語で但し書きを色々している。えー、おーがにっく、と。違う違う。
drierなる単語が目に入ったが、これは乾燥方法がどうこうじゃなくて、保湿剤に関する話だった。「保湿剤を入れるのは本来の風味を損なうという多大なリスクを負うのでやらない」みたいな話のようである。
乾燥方法については結局なかった。
逸れるのが風物詩のようだが、元に戻る。
主に自然乾燥で仕立てるタバコは、パイプタバコ及び、シガーであるようだ。
どちらも少々高い。パイプタバコなんて見た目は手巻きタバコと変わらないのになぜ高いのか?それは・・・日本の税制の影響らしい。「シガレット」として一環していないものは高くなるようにしているという。
とすると、シガー、つまり葉巻も腐れた税制がなければもう少し安いのであろう。丁度、果物を遠くから輸入して値段を吊り上げるかのようなものである。ちょっと違うか。
以前、「たまにコイーバを吸ってみたりする」と書いたかラヂヲで話した。
さすがに一本高くて五千円近くする代物もあるので、こちらも給料日に思いつくかで、月に一、二回くらいである。
シガレットサイズでいいんだシガレットサイズで!という御仁はたくさんおられよう。こちらはチャーチルだろうとなんだろうと吸ってしまう。吸いきったらクラクラしてそうだが、吸うといったら吸う。
というわけで、長々書いたが、一番小さいサイズで吸ったことのあるシガーレットをご紹介しよう。
Alcaponeというブランドがある。ページは英語だが、こちらである。Alcapone.com
お味はというと、...NO COMMENT、というのは冗談で(パッケージに本当にあるメッセージである)、手軽に葉巻の雰囲気を味わうには向いている。スウィートというやつはコニャックを塗ってあるので、酒に弱い方はご注意というほどではないが、その手の匂いが苦手な方はやめておくのがよい。ポケットというやつは、お店によっては三本入りの試供品みたいなのが置いてあったりする。三本入りはフィルター付だったと記憶している。こちらはココナッツの風味がある。
「へー、甘いなぁ葉巻って」と思ったら甘くて当然だったわけだ。
日本でも手に入る十本入りは七百円だった。一本吸いきるのにかかる時間も、シガレットよりは長いと思われる。
それと、一本が高い葉巻をもう少し小さく、だがそれでもそこそこのボリュームで楽しめるものがある。
英語で書くのが面倒なので、カタカナで書くが、「ヘンリーウインターマンズ」という銘柄がある。その中で「ハーフコロナ」と呼ばれるものがある。
あまりお店ではそれ以上の大きさのを見たことがないのだが、コロナサイズという、中くらいの大きさにあたろうか、それの丁度半分である。シガレット三本分くらいの太さ、といえばよかろうか。
Scandinavian Tobacco Groupというところが手がけているそうな。まあ、ひどい見方をすれば、牧歌的なイメージを売ってるのかな、ともいえる。詳細はHPをご覧あれ。
こちらは前述のAlcaponeよりさらに葉巻らしさがある。しかしなんだ、葉巻らしさって。しかし、ハーフコロナは三十分もかからないと思うが、十分を遥かに超える長さである。
こちらもお手軽な「ミニシガー」がある。シガリロだとかミニシガーだとかシガーレットと呼び方は色々あるが、大体、一番小さいサイズの葉巻はこう呼ばれている。
しかしこのミニシガー。何故か鉄のケースに入っている。続けて買うのがちょっと気が引ける。そこで、空になった箱にシャグを詰めて持ち歩こうかと考えている。鉄製の箱のいいところは、日本語で書かれた下らない注意書きのシールをはがすと何も書いていないことである。その点では、一々目に障るシャグのパウチの注意書きを見なくて済むのでありがたい。
好き嫌いの別れるところであろうが、独特の風味が強く、ニコチンも強い。葉巻も混ぜ物は基本的にない。酒塗ってあるとか、物によっては吸い口を甘くしてあるというのはあるが、保湿剤なども入れない。(その代わり、美味く吸おうと思ったら温度と湿度を管理して保管する必要が出てくる)
たまーにこういう物を吸ってみて、味がわかってしまうと。しめてしまうというべきか。そうなれば、馬鹿馬鹿しいJTシガレットなんぞ吸いたいとも思わない、となって、日本の税制を切り崩せるに違いない。
ただし、くれぐれもコイーバに恋焦がれて毎日のように吸わぬようご注意いただきたい・・・。ミイラ取りがミイラになってしまいかねせんぞ。では、また。