大型の台風が日本に近づいているそうです。具体的に書くと不謹慎になるので曖昧にさせていただきますが、興味深いものが見られる予感がします。極東の国際情勢のことでは無く、日本国内のこと。
ちょっとした気まぐれで、昭和6年(1931年)刊で増訂版の第36刷(2017年)が多分最新の、自然科学者のための数学概論、と言う題の本を手に入れました。分厚いです。
感じとしては工学系、力学や電磁気学や光学で出てくる数式の解説です。背景があっさりとしか書かれていないので、どこで役立つかは別の知識が必要です。
主題は微積分、つまり解析学です。マックスウェルの本で見た等角写像も出てきますし、望遠鏡の解像度で出てくるベッセル関数など、物理系の特殊関数も出てきます。
楕円関数の解説自体はとても良好ですけど、どこが楕円なのか、応用分野がやや不明。積分方程式は、私は真っ先に思い出す、というかこれしか知らないクロソイド曲線があるような無いような。
ちょっと面白いのは近似計算で必要になる無限級数があって、でもなぜか連分数の話題が無いです。連分数は学校数学にも出てこなくて、私などは後で知って大慌てで情報集めした記憶があります。近似計算では連分数を知らないと大変なことになります。ちなみに、オイラーの級数の古典本にはしっかり出ています。
まあ何というか。西洋数学の上澄みを綺麗に集めた感じ。とはいっても、英語圏の工学者のための積分公式集もこんな感じでしたから、私のような数学の応用にしか興味のない方にはこれで十分でしょう、の感じですし、多分、ものすごく役立ちます。
ただ、私のようなひねくれ者が見ると、綺麗すぎるし何か欠けているものがある感じ。何度か述べたように、本当は生活がらみというか、もっともっとドロドロとしたものです、数学は。そして、そちらの方が機械的な感じでは無く、とても美しい花が、ほんの所々ですけど、咲いている感じ。
の振替休日のようです、本日は。何か古来からの由縁があるのかとあるのかと思いましたが、さしたる理由は無いみたいです。国民の祝日の一つなのですけど、そのためか近くでは日章旗を揚げる所は見当たりませんでした。まあ、自分はどうなのかと問われると、何も言えません。
連休なので例の古典幾何学書の翻訳作業、…の前座(英文打ち込み)を少し。正多面体(プラトンの立体)に足したり引いたりして星型を作る所。この本で最も楽しい場面です。
私も間接的ですけど、ここに惹かれてふらふらとやってきたわけ。とても見栄えのある対称立体が出てきます。
大学生時代と20年ほど前に時間があったから、かなりこの部分は詳しく調べていて、でも細かいところはすっ飛ばしていたみたいで、今読んでも新鮮です。もう少し先が面白そうですが、楽しみなので、普通に面白いことがあったら紹介します。
お暑うございます。盆休みの雰囲気が出ていて、京都の五山の送り火などもさぞや盛り上がることでしょう。この日はご先祖様の魂が地上に戻ってくる日だそうで、水木しげるの漫画でそれらしいシーンがあったです。そういえば、ゲゲゲの鬼太郎(一応、妖怪)が再生するシーンがあって、木が象徴で、少しムンクのそれっぽい絵を想起しましたです。
私が小学生の頃の学習雑誌の夏のスリラーでも植物に乗っ取られた動物が再び甦(よみがえ)るモチーフがあって、おそらく原点があると思います。キノコに侵食された昆虫の現実の話では無く、何らかの大事件を伝えようとした古来の昔話のこと。
トランジスタ技術と呼ばれる電子機器の紹介雑誌の今月号(9月号)で、GPUをC言語で使ってみようの特集があります。nVIDIAの製品の評価用キットみたいで、今回はかなり低レベルまでC言語で操縦できるみたいです。また、簡潔な解説もあります。
今やGPUの細部を公開しても良い時期になったのだと思います。少し前まではOpenGL等の高位レベルでの指示しかできませんでした。低レベルの開発を許してしまうと回路構成などが明らかになって、ライバルに長所も弱点も分かってしまうから、だと邪推していました。
しかし、今やパソコンだけで無く、ゲーム機でもスマホでもGPUは当たり前で、何もしなければ業績がじり貧。ライバルと言っても数は限られていてお互い、とっくに中身は周知でしょうから、もう構わない、みたいな雰囲気になったのだと思います。それよりも、一般からアイデア公募が優先、の感じ。
GPUは元々はコンピュータグラフィックス、その中でもポリゴン表示に特化したマシン/ICです。表面が三角形のポリゴンで立体を表します。ゲームなどではピクセルを貼り付けますが、分子モデルなどでは単色です。
立体表現には、無指向性の環境光の他に、点状の光源を想定した2種類の反射を使います。一つは普通のマットな反射で、もう一つ指向性の強い金属的反射。ポリゴンモデルでは、このフォンシェーディングが基本となっていて、しかしゲーム表現などの要請から、今はすさまじいと言って良いほどの追加がされているはずです。概要はOpenGLの解説書で分かると思います。
なので、GPUはコンピュータグラフィックス以外には基本的には役立たずで、しかし、それでは売り上げが鈍化してしまいますから、数年前からあれやこれやの応用を探っていたみたいです。しかし、提供側からのアイデアはやり尽くしたらしく、この際、細部の一部を公開してしまおう、ということになったみたいです。
ええと、試してみたい方は、まず、C言語の習得が必要です。次にOpenGLの把握。どちらもそう簡単ではないですけど、熱意があれば何とかなる範囲と思います。今や、丁寧な解説書は数多くあります。
残るは並列処理ですが、縦と横しかありません。縦は流れ作業で、細かくはパイプラインで、大きくは(スーパーコンピュータの)チェイニングと呼ばれる演算子/関数の縦列です。横は単純に分業で、同じ作業を複数に分割します。もちろん、もっと細かい制御も考えられると思いますが、成功した例ってあったかな。
人工知能系というか論理学の応用でも基本は同じです。ただ、少し事情があって、世間的に面白い話がありますが、先日買った本をざっと見してからここでお話しするかどうか、判断します。
アイドルマスターのブログにもかかわらず、20世紀初頭に起こった物理学の革新とそれに応えた数学の話。またもやDover社の「ベクトル解析の歴史(A History of Vector Analysis)」の本(英文)が届きました。1840年頃から1910年頃の話です。日本では幕末から明治、大正の頃。
なぜか突然、クラシック音楽のベルリオーズの名前が想起されて、さっきwebを見たら、日本の江戸終末期の頃にフランスで活躍された作曲家のようです。
現在のいささか喧噪たる世界情勢の原点であるわけですが、その象徴の一つが電子式ディジタル(計数型)計算機、と言ったところでしょうか。19世紀から20世紀に切り替わる頃に真空管が発明されていたのに、有名なENIACが1946年の完成ですから、この時代のギャップはしばしば話題になります。その間、統計処理はパンチカード、レンズ計算などは機械式卓上計算機で実施されていたはずで、単に電子計算機は必要なかったのだ、の説が有力のようです。
電子計算機の原点については諸説あるものの、ENIACの巨大な姿は人々の度肝を抜くのに十分でした。この路線の集大成は私の感想ではILLIAC IV (イリアック・フォー)で、当時はスーパーコンピュータの代名詞でした。何と、1975年に至って完成らしく、とっくに汎用大型機はポピュラーになっていて、マイクロプロセッサも発明されていました。
ちなみに、私の認識ではFORTRAN等の計算機言語は1950年代終末頃に確定、OS(オペレーティングシステム)の存在感がその後に確定、1970年代終末に仮想記憶システムが完成して、データベース技術(1960年代)の完成とともに、電子計算機のソフトの構成はこのころに固まったと思います。ハードウェアの革新は現在もなお続いていると思います。
すっかり忘れていました。NEC PC-8001の40周年記念のミニPC-8001が発表されていたようです。やはりエミュレータで、ホビー界隈では有名な小型LINUXボードを応用したもの。普通のUSBキーボードと、モニタはHDMIで接続します。ですからハードはかなり安い。ゲームが多数入っているようなので、そちらのライセンスと、N-BASICも無料ではないと思います。
PC-8001としてのハードのスペックが不明です。値段はおそらく2万円ほどです。数量限定のようで、まずもって手に入るかどうかが大問題。是非ともどうしても、と言うほどでは無いので、量販店のゲームコーナーに陳列されて、一回スルーして、まだ置いてあったら買う、のスタンスで臨みたいと思います。
買いたい理由は、当時のパソコンで何ができたのかを確かめるためです。日本ではこれがパソコンの原点となっていて、流行した理由があるはずです。
本日は内勤で残っていた作業を淡々と。目標が達成できる感じがしたので、お昼は近くの大型書店にも寄ることにしました。情報学と論理学の接点の本があったので一応買いましたが、用語が初期の人工知能みたいにやや奔放(ほんぽう)です。今流行の量子コンピュータと絡んでいたら満点ですが、そこまで行くかどうか。
もう一つはX線分光と書かれているもので、シンクロトロン放射光が出てきました。まだ全部は読んでません。電子が軌道を描いて飛んでいる図が出ているんですけど、本当のところはどうなのかな。他にも私から見るとやや怪しい図が。んー、たとえばファインマン図で言うとどんな形なのか。などと想像しながら読んでみます。内容は良いのですけど、解説方法(図解)の話。霧箱とか泡箱とかあるから、何かは飛んでいる気はしますが。
数学雑誌に出ていた電磁気学の記事に関連して、amazonからマックスウェルの
A Treatise on Electricity & Magnetism, vol.1. Dover 1954
が届きました。元は1891年の本のようです。この序章が上述の雑誌記事の前半に相当する感じです。まだ詳しく読んでいないし、多分、私の読解力を超えていますが、後半は幾何学的な図が目立ちます。複素関数の微積分で出てくる図で、等角写像でググるといくつも出てくると思います。この本あたりが原点みたいです。
数学関連もそうですけど、この辺りの科学の古典が、我が国で言うと森鴎外とか夏目漱石の文庫本の手軽さで手に入ります。米国を含む西洋の伝統と言えます。マックスウェルのこの原点の本も邦訳は無いと思います。
昨日は遠くがよく見えて青い空が見えました。ずっと以前に茨城県つくば市で見た空に似ています。今もそうでしょうか。台風8号の風のためだと思います。
神奈川県でも私のいるところは、普段は東京圏のスモッグの傘下です。小田原に近づくとスモッグが途切れます。
北の方はよく知りません。埼玉県熊谷市は関東平野の一部の感じですけど、空の印象は覚えていないので、やはり東京圏の一部だと思います。
関西でも明石海峡大橋付近から見たら大阪市が鏡餅みたいなスモッグに覆われているのが見えてびっくりしたことがあります。
あ、今webを見たら4Kの画面が暗いとの話題が出ていたので、小ネタなのでここに含めます。アナログテレビ時代もそうでしたが、フルハイビジョンまではテレビの輝度は高めが良いとされてきたと思います。PCのモニタは明るすぎると疲れるので、やや暗めに設定する方が多いと思います。
4Kはどちらかというと映画館みたいな雰囲気が似合うと思います。暗いと言った記事ではいわゆるHDRの効果だと説明されていました。映画館のMEMSによるコントラストの強い画像に似ていると言えば似ている。
どこがアイマスブログなのかの話題が続いていて恐縮です。デザインというか、コンピュータグラフィックスというか、端的に私の趣味です。
数学セミナーの記事に出ていたテンソル解析の図示の底本が届きました。書名は言っておいた方が良いでしょう。
J.A.Schouten, Tensor Analysis for Physicists (second edition). Dover, 1959
です。もちろん本格的な数学書です。物理学の先生は知っておくと話の種になりそうな感じ。前半が基礎で、後半が応用。相対性理論(特殊・一般)、ディラック(量子力学)まで出てきます。発行年を見ると分かるように、古典です。
内容は超難解と言って良いと思います。なのですけど、なぜか出てくる図がかわいい。そう、かわいいとしか表現のしようがない図が出てきます。当然のごとく、関連する英語版Wikipediaの図も面白いです。
日本語訳は無いようです。私が若い頃に出会っていたら、例の古典幾何学書みたいに翻訳の考えを持ったかもしれないです。が、多分、手遅れ。どなたかトライしてみませんか?。
ほんの数日前から極東の国際情勢が急に動いている、…感じ。世界史全体からすると、ほんのごく一部なのですけど、一部のネットの動きなどがうるさいこと。大きな流れに巻き込まれているのだから、じたばたしてもしょうがないです。まあ、見ている分には面白いけれど、いつこちらにとばっちりが来るか分かりませんから、ある程度の警戒は必要です。
古典幾何学本の方はいわゆる星型の話。五芒星(ごぼうせい)とかそんなの。つまり5/2角形とか(正)分数角形の話。ずいぶん以前にかなり詳しく考察したから、この本でどうなっているのかは興味あります。平面だけでなく三次元以上のこと。ケプラーポアンソの立体でググると形が出てくると思います。アイドルマスターのステージでも飾りとしていくつかが採用されていたと思います。
このブログの図形欄にあるスピログラフでもそんな感じの絵が出てきます。ある種の図形は空間を多重に利用するのです。これは現実界にもあって、分子軌道で出てきます。数学的にはリーマン面ですけど、リーマン面という用語は他分野ではめったに出てきません。物理関連ではさらに複素数が絡むのでどこがどう折れ曲がっているのか、想像を超えています。こんな時には数学の推論が役立つはずで、これから旅立つ予定です。
何やら貿易関連で我が政府の重大決定があったようで、ネットの一部で話題になっています。昨今の国際情勢から、これが何を意味するのかが判明するのは数年後になるのだと思います。大筋は分かっているし、大国間ではとっくに合意が形成されていると思います。でも何らかの理由で全貌を現時点で明らかにすることはできないみたいです。
本日も出張でとある企業を訪問しました。明らかに明るい感じ。でも緊張感も感じます。我が社は…、大丈夫かな。中枢部は分かっていると信じてはいますが。
例の古典幾何学書の翻訳計画。序盤のクライマックスで著者が乗ってしまっていて、かなりクラクラする英文になっています。しかし、中盤から後半はさらにヒートアップするはず。少し先で英文に打ち込みは一段落して、和文への翻訳作業モードに移行する予定です。
本題に入らないと表題をまたもやすっ飛ばしそうです。
自由走行する電子、ブラウン管だとか真空管だとかは一時期は家電としてポピュラーなものでしたが、今は多分電子レンジのマグネトロンくらいです。素粒子研究に使われるシンクロトロンとかリニアックは巨大な電子管みたいなものですから、まだまだ現役ではあります。そういえば、トカマク型核融合炉とかレーザー爆縮核融合とかどうなったのかな。電子顕微鏡はバリバリの現役のはずです。蛍光灯も水銀灯もまだ残っていますが、こちらは終息方向の感じ。
ブラウン管は熱電子を加速して磁場(円弧)または電場(放物線)で進路を曲げて画面の平面を走査します。電子顕微鏡も似たようなもので、電子レンズは球面収差を補正できないので慎重な設計が必要だとか。
で、この真空中を飛んでいる(?)電子にスピンの上下の違いってあったかな、が私の疑問です。聞いたことが無いです。原子や分子や半導体や金属などの軌道が制限されている電子のみで検出され、でもMRIはどうなっているのかな。今後注意して文献を探してみる予定です。面白く感じられたら再びこのブログで述べます。
なんだかこのところネットがとても静か。ちょっと不気味なくらいで、何かありましたか。本当に落ち着いてしまったら、あることが起こると思います。茶々が入らないように、現時点では具体的な記述はしません。
先日ふと、ニュートリノが左巻きのものしか観測できない、つまり素粒子には左右非対称性があり、なぜ左巻きが右巻きよりも優位なのかの議論があったと思います(さっきweb検索したが追跡できなかった)。今考えてみれば、これは砂糖がなぜ甘いのか、みたいな議論に思えてきました。
生物界には左右非対称性があり、左旋性と右旋性の物質の生物活性は著しく異なっています。生物界には左右非対称性を維持する機構があって、ある時点で固定されてしまったように見えます。細かいところでは例外があるのも特徴。
だとすると、左右どちらが優位かを議論するよりは、左右非対称性の維持機構に注目する方が実りのある議論ができる気がします。さっきwebを見てみたら、こちらの雰囲気の話に傾いているような気がしないでも無い。
幾何学では裏返しの三角形も合同だ、の下りで腰が抜けた方もおられると思います。少なくとも私はそうでした。これは左右の区別の無い幾何学の世界があるから(メビウスの帯など)だ、と思います。群論がらみでやたらと左右非対称性にこだわる幾何学関係者もいることはいますが、少数派と思います。
私の観察では、普通の幾何学は二次関数の世界で、左右非対称性には4次関数が出てくると思っています。3次関数は奇関数なので回転みたいなのが出てくるのみのようです。ようです、って、私の数学力ではここまでなのでお許しを。
ちなみに統計学のモーメント(1次が平均、2次が分散、3次が歪度(わいど)、4次が尖度(せんど))とは一次元のずれがあるように見えます。おそらく有限と無限の違いの1次元と思います。