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シンタロー都知事の無責任

2008-03-25 | 政治
東京都の石原シンタロー知事がようやく都議会で謝罪をしたという。「新銀行東京」の追加融資400億円を都議会に認めてもらうために、儀式的に頭を下げたという感じの謝り方だった。実際は頭も下げていない。謝罪の文章を棒読みにしただけなのだ。本心でないのはミエミエ。こんなに責任感のない知事の謝罪で400億円をどぶに捨てて良いのだろうか。

 だいたいこの銀行をやろうと言い出したのは石原シンタロー知事自身で、人事も自分でやった。そして経営計画も都が作った。素人の経営が危ないのは誰も判っていたはずだ。それでも最後は都民の税金で尻ぬぐいできるとみんな見て見ぬふりをしてきた。もっとも表だって批判したら、そっこく石原知事に首にされるのは見えているから、黙って見ていた。きっとそのうち破綻するぞ、と思いながら。

 そうしたらやっぱり破綻した。シンタローは責任とりたくない。都民からは自分の金を出せとまで言われている。さんざん税金で楽しい生活をしてきたのだから、失政の責任は自分の財産を投げ出してでもとるべきなんじゃないか。もちろんシンタローは責任なんかとるつもりはない。責任感がないのは承知で都民が二度も都知事に選んだのだ。

 次回の都知事選挙にはシンタローは出馬しないらしい。ということはあと少しの期間だけでも400億円でつないでおけば、自分は居なくなる。辞めた後なんかどうなったって知らん。それまで「新銀行東京」が持ってくれればいいと思っているから、400億円の税金をつぎ込もうとしている。本当に将来のことまで考えたら、いま1000億円かかっても破綻処理した方が都民のためになるのだけれど、それをするといま自分の責任を問われかねない。個人財産で責任とれなどと言われたら困るから、400億円の追加融資でなんとか持たそうとしているわけだ。

 こんなヒドイ都知事なのに、朝日新聞の世論調査ではまだ47%も支持率があるらしい。品のないシンタローを選ぶ都民の品格の平均値もやはりこんなものなんだろう。せいぜい都税を払って「新銀行東京」を破綻するまで支えてくれ。シンタローはそのころはもうどこかに雲隠れだろう。そういえば、「首都大学東京」というこれも名前がひっくり返った大学がシンタローの趣味で作られた。東京都立大学をはじめ都立の四つの大学などを潰して作った「大学」だったが、その過程でシンタローの気に入らない教員を追い出そうとして品のない強引なやり方をした。その大学も都のやり方に嫌気がさした優秀な教員や大学院生が続々と大学を去り、国立の大手大学と肩を並べていた都立大学の質は一気に落ち込んでしまった。学生もあまり集まらず、質の低下は目を覆うばかりと聞く。

 シンタロー都知事の罪はまだまだこれから明らかにされてくるだろう。その全貌が明らかになるときには、彼はもういない。だから知事という商売はやめられないのだろう。