ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

初めて見たセツブンソウの花

2008-03-09 | 花と自然

暖かい南風が吹いて冬から脱却したと思ったら、もう夏の暑さを心配するほどの変わり様だ。長い間吹き続けていた風も少しだけだが治まってきた。名前と写真では長い間頭に残り続けていた花(春の妖精)の一つ、セツブンソウの自生地を奥秩父の山里に見に行った。

 小鹿野町の堂上というところの雑木林の下にセツブンソウが見事な群落をつくって咲いていた。日本でもセツブンソウの群落としては最大とか。落ち葉の間から可憐な白い花を開いている。遠くからでも白い花がかたまっているのが見えるほどだ。一つ一つの花は思ったよりも小さいが、これだけの群落になるとさすがに圧倒される。初めて実物を見たうれしさについつい写真をいっぱい撮ってきた。多くの人が撮影を主な目的出来ているらしく、大きな三脚と長焦点の望遠レンズを構えている人が目立った。ここにはセツブンソウ以外にもアズマイチゲやニリンソウの自生地でもあるが、まだこれらの花は落ち葉の下でまったく姿を見せていない。アズマイチゲやニリンソウは北海道ではそれほど珍しい植物ではないが、関東ではもうあんまり見ることが無くなってきた植物なのだろう。この場所だけにセツブンソウの花が見られるというのも、開発や杉・檜の植林でいわゆる二次林が無くなってきたのが原因だろう。昔はきっと武蔵野の多くの林で見られたに違いない。

 ここは自生地とはいえ、ロープやフェンスを囲って、自由に見せてはいない。見るのも有料というところが寂しいが、やはり勝手に盗掘していく不心得者がいる以上、このように管理するのも仕方のないことなのだろう。淋しいことではある。