ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

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「亡国のイージス」はいらない

2008-03-07 | 政治
海上自衛隊のイージス艦が漁船に衝突して漁船を沈没させ、乗っていた親子二人が行方不明になった。あれからもう2週間もたつが、二人ともいまだ還らない。この事件では、イージス艦が漁船団の中に自動操縦のまま突っ込んでいき、見張りも十分しないままに漁船を蹴散らしたことが明らかになってきた。しかも石破防衛大臣が直ちに航海士をヘリコプターで呼び寄せ、4時間半にわたって事情聴取という名目で事態の収拾をどうするかという協議を続けていたことも、少しずつ明るみに出てきた。

 石破防衛大臣は最初、航海士を呼び寄せて事情を聞いたことも公にせず、隠せないとなってやっと認めるというありさま。大臣と自衛隊の保身を諮ろうと画策していたことをごまかし続けている。福田首相に至ってはまったく他人事のようで、石破大臣には防衛省の改革をやってもらうことが責任の取り方だと辞めさせる気配もない。しかし、これだけおかしな隠し事が次々と明らかになってきた以上、石破大臣は直ちに辞任すべきではないだろうか。それが責任の取り方だ。

 彼に防衛省の改革をやれと言うのは、泥棒に縄をなえというのと同じこと。彼もいっしょに保安庁の捜査をごまかし、どうやって自衛隊の責任をごまかすかを相談した人物が自衛隊の改革など出来るわけがない。

 そもそもイージス艦っていったいなんだろう。今回の「あたご」は他の艦船といっしょにハワイ沖の米軍空母といっしょの合同訓練に参加した帰りだった。そもそもイージス艦とは、航空母艦を護衛する船のこと。日本の自衛隊には航空母艦は無いのになぜイージス艦が自衛隊にあるのか?自衛隊がイージス艦を導入するときの公式の理由では「海上自衛隊がもつすべての護衛艦やヘリコプターなど全体を守るため」としたが、それは表向きのこじつけた理由。本当はアメリカの航空母艦を守るために導入されたものだ。今度のハワイ沖の訓練で対艦ミサイルを迎撃する訓練に成功したと大喜びで報道されていたが、これこそイージス艦「あたご」の本来の役割だったのだろう。米軍航空母艦を守るためのイージス艦だから、日本人の漁船や日本人の女の安全などは視野にない。まさに「亡国のイージス」だ。

 防衛省を改革しよう。最初にやるのは防衛庁に再び降格すること。そして、防衛予算を大幅に削り、基礎年金や医療費に充当すること。ヘリコプター部隊は、過疎地域の病人、けが人、妊産婦、医師や看護師の輸送に使うこと。背広組を大幅に削減すること。制服組も現場の人間以外の上層部を大幅に減員すること。不要な訓練をやめてCO2排出を大幅に減らすこと。アメリカを守る「亡国のイージス艦」はいらない。すべて廃船にすること。ぜひ新しい防衛大臣にやってもらいたいものだ。
明日からどんどん暖かくなるらしい。いよいよ春本番だ。花も咲き始めるだろう。楽しみだ。