ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

武州から奥多摩へ抜ける

2008-03-06 | 花と自然
降りるバス停を間違えて二つほど手前で降りてしまったので、国道をしばらく歩いて名栗温泉の前の林道を棒ノ嶺に向かって登り始めた。この林道を歩いたのはもうずいぶん昔のことだ。今週のハイキングは今冬の初めに登った奥武蔵の棒ノ嶺から尾根を通って奥多摩に抜ける道を選んだ。先週の氷から用心して今回もアイゼンを用意してきたが、林道は雪も氷もなく、まだ花は何も咲いていないが春の日射しを浴びてのんびりと歩いた。

 林道を離れて登山道を登ると尾根に登って岩茸石に出る。ここからは今冬棒ノ嶺に登った覚えのある道を通ってゴンジリ峠に出た。日射しが暖かい。さすがにこのあたりは雪と氷が残っているが、氷が続かないのでアイゼンをつけるのも面倒で、そのまま歩いていくが、やはり斜度の強い道では油断できない。落ち葉が厚くつもっていてもその下は厚い氷があるので、油断すると滑ってしまう。今日は一日で4度ほど滑って危うく転びそうになった。そして3度滑って転倒した。

 先週滑って転んだときに岩角にお尻を打ち付けてしまった。ズボンを探ったがとくに破れた風でもないのでたいしたことはないと思って家に帰ってみたら、太ももの後ろ側に長い亀裂が入っていた。たいして深い傷でもないのでそのままにしたが、まだその傷の痛みが残っている。今日滑ったところはなんともなっていないのでやれやれであるが、滑らないように一歩一歩地面を注意しながら歩いたので、肝心の景色がほとんど頭に残っていない。


 ゴンジリ峠の脇の登山道に、写真のようなレリーフが岩にはめ込まれており「高橋某、ここに眠る」と刻まれていた。ゴンジリ峠で遭難したのだろうか?冬山でも遭難するようなところとは思えないが、滑落ならありうることだ。この碑を見てちょっと気が引き締まった。

ゴンジリ峠からは棒ノ嶺に登らずに尾根を南にとって奥多摩方面に歩く。10分ほどで黒山(842m)の頂上。奥武蔵の杉と檜の陰々とした人工林から奥多摩方面に行くと突然明るくのびやかな尾根が広がる。奥多摩には落葉樹林がまだ多い。しばらく小さな上り下りを繰り返して、逆川ノ丸(841m)を過ぎ、一度大きく降った後、奥多摩登山の初級コースである高水三山のうちの岩茸石山(793m)に登り返す(写真)。


 さらに惣岳山(756m)を登って、あとは奥多摩の御嶽駅にどんどん降っていく。膝が痛くなりそうな下りの道だったが、なんとか膝の痛みを感じる前に御嶽駅にたどり着いた。今日の歩行時間は6時間。帰りは温泉でゆっくり汗を流して帰った。