多様性

2014-01-28 | 日記

               

紙というものはあらゆるところでいろいろな使い方をされていて、全く多様性に富んだ物質である。よくぞ紙が作られたものである。発明といっていいのか発見といっていいのか解らないが、紙がなければ世界がどんなになっていただろう。まず本がないのである。これはもう生きていてもしようがない程である。捨てられようとしている紙を、改めてスケッチ・ブックに貼って線を描き加えると、これはこれで紙の再生であるに違いない。かつて僕の座右銘のひとつは 「 捨てる紙あれば、拾う神もある 」 であったし、紙だけに限らず僕は拾う神であったのだ。今も掘り出し物にはあまり縁がないが、拾い物には他生でもなく多生でもない、多少の縁がある。いずれにしても、 「 拾う 」 ことは面白い。世界はその気にさえなれば 「 拾い物 」 には相当満ちているだろうから、これだからまだまだ人生捨てたものでもないのである。自嘲的に言うと、多様性は反古にされたものでさえも、である。