バルチュスと少女

2014-01-18 | 日記

        

この写真は、朝日出版社発行 ( 1993年11月 ) の 『 Balthus  Kishin Shinoyama 』 から転載したものである。被写体は画家・バルチュス ( 1908-2001 ) の娘、ハルミ・クロソフスカ=ド=ローラ ( 現在はジュエリー・デザイナー、撮影当時20歳 ) 。

新潮社発行 『 芸術新潮 』 の今月号 ( 2014年1月 ) にバルチュスの記事が掲載されていた。今年4月から、また日本でバルチュス展が開催されるという。それもさることながら、巨匠が晩年たくさんのポラロイド写真のシャッターを切ったその写真集が近日発売になるという紹介記事とともに、一部その写真が掲載されている。名作のモデルになった少女の写真は、薄明にほのかに浮かび上がる花のつぼみである。かつて八年間モデルになったアンナ・ワーリーさんが 「 バルチュスにとって “ 少女 ” とは ? 」 という記者の質問に応えて言う、「 神聖で無垢な、天使のような存在だったのではないかしら 」 。