夜の壷

2016-02-22 | 日記

       

机の前に座っていると、脇机に置いたこの大振りな白磁の壷が目に入ってきて数分は眺めて、この数分間が一日の尖った気分を収め、穏やかにするのである。とても不思議な時間で、時間が止まったような錯覚をする。 “ 眼福 ” とはこういうことを言うのだろうか。形といい、肌の艶とか朴訥な風合いが部屋の空気を何んとも柔らかくしているのは、この夜の壷である。