アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

晩年の「あけぼの」

2018-02-21 22:00:00 | 鉄道写真(EL)

2014年の春のダイヤ改正を迎えると、最後まで残っていたブルトレ「あけぼの」は、多客時のみの運行に格下げ、列車番号も9000番台に成り下がってしまった。この頃、いよいよ沿線には撮影しようとする若者達があふれ返り、どこも一目見ようと活気に溢れていたことを思い出す。寝台チケットを取ることも一苦労だったとか。時代の流れとは言え、こう次々と長距離列車が消えていくと、どこか恨めしく思っていたのも事実。あれから早4年が経ち、すでに懐かしさが漂うが、客車列車自体を新しい発想で残存出来なかったのかと未だに考えてしまう。日本には、そういった文化が根付いていないから諦めるしかないのだろうか。本当に無念でならない。

ヒガジュウのカーブで捕らえた臨時「あけぼの」。言われなければ、その姿はそれまでと何ら変わらない。しかし長い歴史ある「あけぼの」の最後の姿とすると、どこか哀愁に満ち寂しさが漂っているように感じてしまうのは、アントンKだけであろうか・・・

2014-08-17   9022 あけぼの    EF641030    東十条付近

 


都心を駆け巡った荷物電車

2018-02-18 22:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

国鉄時代、ホームの先端で貨物列車を待っていると、茶色い単コロが迫ってくることがよくあった。今にして思えば、ちゃんとダイヤが組まれていたに違いないのだが、当時はそんな荷物電車にまで興味が広がらなかった。やってくれば1枚お決まりのごとくシャッターを切っていたが、こうして何十年と時間が経つと、昭和の懐かしい光景の一つとして蘇ってくるものだ。クモニ13という電車。16mの改造車である。

当時は、東海道線にも東北線にも荷物列車は当たり前に走っていたが、それは客車列車であり、機関車がけん引していた列車たち。しかし同時に、形式こそクモニ83やクモユニ74といった電車だが、荷物電車も定期であった。どのような区切りで電車と客車に分かれていたのか定かではないが、おそらく長距離と短距離とで扱いが変わっていたのか。

時代が大きく変わり、荷物列車そのものが廃止されてしまった現代。冬季、一部で走っている霜取り電車でしか、単コロ運転がないとは少々味気ない気持ちにさせられる。

掲載写真は、中央高架線を行くクモニ13荷物電車。よくよく見ると端正な顔立ちの渋い電車だ。背景の101系も懐かしい。

1978-07-15         荷物電車 クモニ13     西荻窪にて


富士山バックの定番撮影地~竹倉

2018-02-17 22:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

富士山をフレーミングして鉄道撮影したくなるのは、いつの時代も同じこと。昔から、富士山バックの定番撮影地というのが多々存在していた。その中で最もメジャーなポイントが、掲載写真の地点、通称「竹倉」ではなかったか。ちょうど今の時期、冬型の気圧配置で、空気が冷たく朝から空が抜けるように澄んだ日は、よく竹倉を目指して撮影していたことが懐かしい。日の出直後は、綺麗に見えていた富士山も、気温の上昇とともに空の抜けが悪くなり、撮影仲間と一喜一憂して撮影したこともついこの間のように感じる。

僕等の最終目標は、当時ここで茶色のゴハチを綺麗に撮影することだったが、朝のゴールデンタイムに九州から上ってくるブルートレインももちろん撮影のターゲットだった。

ここでは、集中的に数年通った中から、最も好みの時代のものを掲載してみる。それは、まだ木製ポールが残っていて、木々の成長も後年とは見違えた時代。寝台特急の写真は、雑誌等で見慣れているので、合間にやってきた貨物列車を。EF60の500番台けん引だ。思えばこの機関車ももっと注目されてもよかったかもしれないが、一般機と混じってとにかく地味な存在だった。

1979-03-25   2460ㇾ EF60514   東海道本線/三島-函南にて 


EF652066国鉄色で登場!

2018-02-14 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

この度EF652065に続き、全検入場していたEF652066も国鉄色で出場したので、速報にてお届けする。

先の2065号機と同様、形態としてはスノープロウも装着された、65PF然りとした表情であり、大変好ましい。出場後初仕業のため、夕方機関区を後にした2066号機。ピカピカに磨かれた車体は、黄昏れた御幸構内でも、ひと際目立つ存在になっていた。同僚の機関車とともに末長い活躍を期待したい。

2018-02    3091ㇾ EF652066  新鶴見(御幸)


ブルトレ・ブームの時代

2018-02-13 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

九州ブルトレ「さくら」号長崎・佐世保発、東京行き。終着東京駅到着シーン。

当時は蒸機が現役を退いて数年経ち、鉄道ファンの目がいよいよ電気機関車に移ろうとしていた時代。その中でも寝台特急、それも九州ブルトレは、若い鉄道ファンの垂涎の的だった。このEF65の500番台は、今は無き名門東京機関区所属。そのことだけでも憧れていたアントンKだが、こうして目の前に列車が姿を現すと、興奮する気持ちを抑えられなかったものだ。当時の駆け出しの目にも、列車の持つ風格や気品がおぼろげにでもわかったのだから・・

ホーム先端から思い思いにカメラを向ける若いファンたち。こんな姿一つとっても、現代とは時間の流れが違っていることに気づくだろう。こうした何気ないスナップも、アントンKの大切な履歴簿の1枚だ。

1978-04-05     2ㇾ EF65537  さくら    東京駅12番線