先月ソプラノ歌手の佐藤しのぶさんが天に召されました
61歳という生涯を歌に生きた人生でしたが、まだまだやり残したことが沢山あったかと思います。
先日のご逝去の報に接したときにアップした追悼のブログでご紹介した調布FM「東京オアシス」2018.9.6放送でのインタビュアー木山みづほさんは家内の知人の音楽家でもあります。
ブログをアップした後、木山みづほさんより、ご連絡をいただきました。
電話でのインタビューはお互い顔が見えないのですが、そこは音楽を志す者の一人として木山さんも、佐藤さんとの打ち合わせで、リスナーに伝えたい話が、とても一致していた事に驚き、一気に盛り上がった、そうです。
インタビューの後半での佐藤しのぶさんに対して、これから音楽の道に進もうと思っている音楽を学ぶ若い方々に対しの「貴重なお言葉」を書き取っていただきましたのをお教えいただきましたので、ここにご紹介させていただきます。佐藤しのぶさんも生涯歌っていくとも思ってなかったそうです。
【佐藤しのぶさんからの後輩に対する提言です】
『 勿論どの時代もクラシック音楽で食べていくのは難しい。
ドイツに行ったお話しを聴いた。
音楽で生きていくことは、
稼ぐ(verdienen) 、
働く( arbeiten)、または、
音楽を演奏する(spielen)でもなく、
音楽する(musizieren)ということは、別であるということ。
音大に行って、大学4年で自分の人生から音楽をやめてしまうなんて私には考えられない。
音楽する(musizieren)ということは、別であるということ。
音大に行って、大学4年で自分の人生から音楽をやめてしまうなんて私には考えられない。
たとえ暮らしのために日常、別の事をしていても、音楽はその人の中に生き続ける。
音楽から与えられたものは本当に山の様にその人を作っている。
大きな宝物として存在している。
それを捨ててしまうのは自分を捨ててしまう事なので、私には考えられない。
でも生きていかねばならない。
それを捨ててしまうのは自分を捨ててしまう事なので、私には考えられない。
でも生きていかねばならない。
しかし、その人の中に音楽してきたことから得られたたことが沢山あって、それを社会で生かしていけば、絶対社会は良い方向に向かう、『それを信じて」ほしい。。。。
人間の根幹をなすもののひとつとして、「音楽する(musizieren)」がある。
音楽に縁があって、音楽で成長するのは大きなものです。自分自身が気づいてほしい。。。。』
インタビューの最後に音楽で人の心を安らかにしたり、何か励ませたりということができると信じて、歌い続けていると語ってくださいました。
もし、佐藤しのぶさんがご存命でしたら、
昨日(10月12日)の台風19号の被災にあわれた方々に深い思いを向けて歌われたことと思います。
一日も早い復興を願うとともに、残念ながらお亡くなりになれた方々に哀悼の意を表します。
佐藤しのぶさんの歌声で、しばし癒され、心を安らかになっていただけたらと願ってます。
佐藤しのぶ アメイジング・グレイス アヴェ・マリア
母が教えてくれた歌/佐藤しのぶ(追悼upload)
アニー・ロリー ・故郷の空 ・ロンドンデリーの歌 / 佐藤しのぶ
ねむの木の子守唄 (2009) 佐藤しのぶ
皇后陛下作詞として知られる「ねむの木の子守唄」を 佐藤しのぶさんが唄われました。