A・Lohas・Ness

自然と共に楽しい知的なライフスタイルを提案します!

コーヒー職人をしのぶ

2008年02月20日 | Weblog
吉祥寺の井の頭公園の入口に1962年にその店は誕生した。
それから約40年美味しいダイヤモンドのような一杯のコーヒーを淹れ続けた珈琲専門店『もか』のコーヒー職人の標交紀(しめぎゆきとし)さんがご逝去された。
標(しめぎ)さんは、わが国のコーヒーの自家焙煎の草分け的存在だった方である。享年67歳であった。

1970年代、井の頭公園の入り口にそのお店をみつけた。当時通学路で井の頭公園内を通って学園に通っていたので、ほぼ毎日のようにお店の前を通過していた。
高校時代は敷居が高く、大人のコーヒー店という趣であった。

大学時代から社会人になって、ちょっと背伸びをして、コーヒー道を探求すべく通っていた。しかし、その当時としては、一杯のコーヒーとしては、破格の値段であった。
でも、その値段以上に、一杯のコーヒーに対する情熱はその値段以上であったのが、標さんであった。アディナブレンドがお気に入りだった。写真は最後のラベルになってしまった。
以来、僕のコーヒーの味覚、嗅覚はここを原点として判断しているといっても過言ではない。

最近は自家焙煎の豆しか販売していないと伺っていたが、先日井の頭公園を歩いているときに、同級生から亡くなったことをきいて、二度びっくりした次第である。

あの焙煎が強い、しかし滑らかな舌触りのコーヒーを二度と飲むことができないとは本当に残念です。
心よりご冥福をお祈りしております。
合掌

下記のリンク先の記事は先日しのぶ会の模様を伝える記事です。

吉祥寺 「もか」店主 コーヒー職人をしのぶ

今夜はかなしい。

2008年02月18日 | Weblog
似合わないタイトルですが、今の気持ちです。
昨日、久しぶりに、高校時代の学び舎に行った。
目的は、高校時代の部活のOB・OGの合唱の練習のためであった。

しかし、吉祥寺駅で待ち合わせて井の頭公園の冬枯れの林の中をとおって、昔の通学路を歩いていくすがら、その訃報をその同級生からきいた。

同級生のお子様が一昨日他界されたとのこと、これが本当に理不尽なことである。
親よりも先に、何故天国に召されなければならないのであろうか?
その子は、目に入れてもいたくないようにかわいがられ、我々同窓生の井の頭公園でのお花見でもその笑顔をふりまいていた。
もうその笑顔が思い出のみとなる。

18年の本当に短い短いみじかい人生であった。
一度失われた尊い命は決して決して復活することができない。
命の大切さを痛感すると共に、「何故?」という二文字が頭から消えない。

現役諸君とOB・OGとの合同演奏会が行われる練習のさなかにも何故か脳裏に浮かぶのはその子の健気な笑い顔だった。

お袋が亡くなったときに、フォーレのレクイエムを聴いたことを思いだした。
それもものすごいボリュームで!心の叫びは音楽ほんの少し癒されたことを思った。帰宅してTV欄をみたら、昨夜は、聖路加病院の日野原先生が出演された番組で、フォーレのレクイエムが流れるとのこと。偶然とはいえ、ささやかな弔いをさせていただいた。

20日にお通夜が執り行われる。

ご両親のお気持ちは計り知れない。

ご冥福を祈って、心のなかでレクイエムを歌わせていただいている。

合掌

東芝グランドコンサート サントリーホール

2008年02月17日 | クラッシック
先日、サントリーホールでMiss小菅優とSir Roger Norringtonとの競演を堪能した。
「東芝グランドコンサート2008」という名目で今年は、シュトゥットガルト放送交響楽団とSirロジャー・ノリントンとの組み合わせ、そして、ピアノ交響曲は小菅優さんでした。

演目は、最初が、サイヴァンの歌劇「近衛騎兵隊」序曲、次がベートーヴェンの「ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58」でした。
通常のオケの配置とは異なり、指揮者兼ピアニストのピアノを中心として、左は第1バイオリンとチェロ、 右は第2バイオリンとビオラ、その後は木管楽器と金管楽器、最後尾は打楽器という陣取りであった。

Sir Roger Norringtonはピアノの後方側でチェリストとほぼ同じ位置に陣取り、椅子に腰掛けて、最初のピアノソロが静かに流れ出した。
Miss小菅のピアノの演奏が非常に繊細であり、ノン・ビブラート奏法のオケとも相性が良いように思えました。Miss小菅優とSir Roger Norringtonとは時には自分を主張するように、そして時には協調しあうように、4番を奏でており、引き込まれました。

当方の席はホール右サイドの前から2番目、通常の演奏会では音響はすこぶるすばらしいものではないのですが、この4番のコンチェルトの場合では、ピアニストの表情と指揮者の表情を互いに見比べることができ、最高のポジションとなりました。

思い起こせば、ベートーヴェンの交響曲や協奏曲を全て聴いていた学生時代、生のすばらしい演奏会を聴くことを夢見ながら、聴いておりましたが、それが実現できて本当にすばらしく感謝しております。というのもその当時(1970年代)は演奏会といえば、東京文化会館しかなく、いまのような立派な演奏会ができるようなホールは皆無だったからです。

最後は、あの「のだめカンタービレ」でも話題になったブラームスの交響曲第1番、ハ短調作品68でした。みんな楽しそうに演奏しており、久々に楽しい演奏会を満喫しました。

なお、ピアニストの小菅優さんは、オフィシャルHPに「現在ヨーロッパで、高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニストの一人である。」との紹介がありました。

そのHPには、彼女の言葉で、「深い尊敬の念を抱きながら真摯な姿勢で臨み、作曲家の真意と、その曲がもつ 人の心の奥底に 響くような力に 耳を澄ませること、それこそが音楽の真実に近づくことだと思うのです。」とありまたした(オフィシャルHPより)。
これからの益々の活躍が楽しみです。

小菅優オフィシャルHP



音楽のクオリア

2008年02月15日 | クラッシック
朝の4時半である。
もう、新聞配達と牛乳配達のアルバイト君は各家々に品物を届けている。
この当たり前の作業の積み重ねで社会が出来上がっている。

OTTAVAでは、先ほどまで、ベートーヴェンの第5交響曲「運命」が流れていた。
本日期限の仕事の段取りをつけていたら、こんな時間になってしまった。
昔から4時過ぎると睡魔が消え、頭が異常に冴えわたってくる。
でも、このまま起きていると、昼間の仕事に支障があるので、もうすぐ寝ることにしよう。

ただ、本日は大好きな「運命」を聴いてしまったので、約30年くらい前のクルトマズア指揮のドイツゲバントハウス管弦楽団の演奏が脳裏に浮かんだので、脳が益々冴え渡ってしまい、寝付かれずに少しブログを書くことにした。

家内が茂木健一郎氏の「すべては音楽から生まれる」というPHP新書を購入してきた。
そこには数年前に他界されたシノーポリの未完成交響曲がすばらしかったことが書かれていた。シノーポリは家内が彼の指揮でサントリーホールで「マダムバタフライ」を演奏(1987年、サントリーホールオープニング記念公演(演奏会形式))したのを拝聴したことがある。まるで哲学者が指揮をしているみたいで、そしてその澄んだ目で指揮をしている様は、まさに天空からの降り注ぐ音をオケ全体で奏でており、至福の極みであった。
54歳という若さで他界されたので、もう生で拝聴することができないのが本当に本当に残念である。
感動する演奏は実際に音・視・感動を与える生演奏に限るからです。

茂木先生は、先日、TBSの「はなまるマーケット」に出演され、ブログが良いことを紹介されていので嬉しかった。先生はもうすぐ起床され、チョコを一口ほおばり、ブログを更新するのだろう。

また、茂木さんのNHKの番組では、ユーミンの音楽監督をされた音楽プロデューサーの武部聡志さんの対談を興味深く拝見した。
武部さんは、音楽家にはみえない外部の目でさらに音楽家自身の個性を魔法のように引き出す作業は本当のプロだと思った。

社会の見えない網目の中で人間は生かされており、ささやかな生活を送っていくのだろう。各人の「運命」は自分で切り開くしかないが、そこには多くのみえない人々の支えがあってこそと思うようにしたい。

もう寝ないと。2時間くらいは寝れそう?

本日ようやく完治しました!

2008年02月12日 | Weblog
先月21日に怪我した親指が本日完治しました。
まだ縫ったところに痛みが感じますが、とりあえずバンドエイドなしで、一日過ごすことができました。

左の親指でしたので、キーボードを打つには支障がなかったのですが、それ以外はたかがちょっとした怪我といっても不自由でした。
特に、Yシャツの右の袖のボタンをしめるのには閉口しました。出張の際には、Yシャツを着る前に、一度ボタンホールにボタンをとおして、道筋をつくり、それから人差し指と中指でボタンを入れるのには、ボタンを最初にとめることができた小学生の頃を思いだしました。

良く、不自由な方はその身になってみなければわからないといいますが、まさにそのとおりです。まだ治るので、幸せですが、これが一生となると大変です。自分の身を守るのは自分自身と思いしりました。

よく、DIYの方はかっこうだけかなという思いがありましたが、目を保護するゴーグル、手を保護する皮の手袋は本当に必需品です。これらをちゃんと準備していたら、この2ヶ月の間の怪我は防止できたのですもの!

吉田兼好の木登りで一番気をつけなくてはいけないときは、いつかという物語を中学のときに、習ったと思いますが、それは、「あと少しで地上に降りるとき」だそうです。

徒然草第109段
高名の木登りといひし男、人を掟てて、高き木に登せて、梢を切らせしに、いと危く見えしほどは言ふ事もなくて、降るゝ時に、軒長ばかりに成りて、「あやまちすな。心して降りよ」と言葉をかけ侍りしを、「かばかりになりては、飛び降るとも降りなん。如何にかく言ふぞ」と申し侍りしかば、「その事に候ふ。目くるめき、枝危きほどは、己れが恐れ侍れば、申さず。あやまちは、安き所に成りて、必ず仕る事に候ふ」と言ふ。

あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。鞠も、難き所を蹴出して後、安く思へば必ず落つと侍るやらん。

*現代語訳*by吾妻利秋
 木登り名人と言われている男が、子分に指示して、背の高い木に登らせて、小枝を伐採させているときに、とっても危険な状態に見えたときは何も言わないでおいて、木から降りてくるときに平屋の屋根の高さくらいに到達したころ、「怪我をするなよ。気をつけて降りてくるんだぞ」と言葉をかけたので、「こんな高さまで降りてきたのだから、飛び降りようと思えば飛び降りることができるじゃないか。どうして今さらそんなことを言うのですか?」と聞くと、「そのことなんだよ。目眩がするくらいに、危ない枝にいる時は自分でびびっているから、あえて何も言わないのです。事故は気がゆるむと、必ずやってくるものなのです」と答えた。

徒然草109段

あやまちすな。心して降りよ」という言葉を肝に命じて、何事にも気をつけましょう!

第109段の昔の教科書の挿絵

今年はクラッシックのコンサートに縁があるみたいです♪

2008年02月11日 | クラッシック
今年は、一ヶ月しかたっていないのに、オペラが1回、オーケストラが2回そしてピアノのコンサートが1回と、お正月には全く予定していないのに、コンサートのお誘いが立て続けにありました。
これも先日来ご紹介しているOTTAVAでクラッシック音楽に接しているおかげでしょうか?

本日は自宅から歩いてコンサート会場に行き、会場の窓から午後の日差しが傾くようすをながめながら、ピアノのソロとデュオのコンサート「たまにはちょっとクラシック」を堪能してきました。
ピアノは大宅さおりさんと大宅はるなさんです。お二人とも桐朋学園のピアノを専攻されてかヨーロッパで研鑽を積まれております。
大宅一家はご両親も音楽の先生で、お子様は全てピアニストであり、まさしく音楽一家です。お兄(大宅裕)様は大学時代からヨーロッパに留学され、そのままベルギーで演奏活動をされております。難解な現代曲を完璧弾きこなす日本人の中でも指折りで、その卓越した技はすばらしいの一言です。
日本での演奏も一年に数回ありますので、お聞きになった方もいると思います。

本日は、その妹さんたちのソロとデュオのコンサートでした。小さなコンサートでしたので、演奏の合間に作品の紹介とエピソードを軽く交えて、それはそれは素敵なコンサートでした。演奏に先立って聴衆も立ち見がでるというので、急遽いすを準備した次第ですが、コンサートは聴衆あってのものですので、これも良い思いでしょう。モーツアルト、ベートーヴェン、ショパンそしてブラームスと古典派とロマン派のピアノ曲、そして二部はガーシュイン、ベートーヴェン、ラベルのデュオ、ご姉妹の息のあった演奏は圧巻でした。

たまにはちょっとクラッシック

帰りにはちょうど西日が沈んで夕映えの富士を眺めながら、帰宅でき、ピアノの生演奏の余韻を夕映えと共に楽しみました。

大宅さおりさんは、5月の文化会館小ホールで演奏をなされます。確かブラームスのソナタだと思います。はっきりしたら、またご紹介いたします。

『タタメット(登録商標)』をご存知ですか?災害から身を守るかも?

2008年02月04日 | Weblog
本日の読売新聞(2月4日朝刊、27面)をみていたら、おりたためるヘルメットの紹介がなされてました。
その名前は、「タタメット」です。商標登録もなされているそうです(商標登録5027650)。

2007年のグッドデザイン賞も受賞されているそうです。

昨日TVでみた富士山の噴火のことが脳裏に浮かび、早速、ネットで検索したら、製品をみることができました。
デザインも素敵ですが、何よりもヘルメットが何度でも折りたためるというのはすばらしいです。立体化することで強度も向上されているそうですが、着想から3年かかった苦心の製品がこれから身を守ってくださいます。是非オフィスにいかがですか?
以前の会社では、ヘルメットが支給されてましたが、嵩張るのが難点でしたが、この「タタメット」はそれをクリアできてますので、本当にすぐれものです。
さらに、厚生労働省労働安全衛生法の保護帽規格「飛来・落下物用」の型式検定に合格(JIS規格が定めた基準に基づき厚生労働省の管轄で行われる上記検定)しているそうですのが、国のお墨付きですので、安心です。
値段は、5250円と、4515円の二種類があります。
なお、実物は、開発した株式会社イエロー東京支社のほかに、 静岡県地震防災センター(静岡市葵区駒形通5-9-1)の2階公募防災用品展示コーナーでもみれるそうです(2008年6月まで)。

タタメット

雪が降ってます

2008年02月03日 | Weblog
昨夜から雪が静かに降ってます。
今回の雪は粉雪です。

合唱曲に「心の四季」という歌があり、四季を歌ってますが、その第一曲目の「風が」の冬の章には、「雪が全てを真白に包む」という詞があります。
今から35年くらい前に、コンクールで歌ったことを昨日のように思いだされます。

今朝、カーテンを開けたら歌詞のとおり、全てを真っ白に包んでました。
昔、札幌に住んでいたときには、雪が降り始めると、いよいよ「冬の到来だ!」と思ってましたが、東京では短い間ですが、純白の雪を楽しみたいと思います。

 雪がすべてを真白に包む
 冬がそれだけ汚れやすくなる
 汚れを包もうと また雪が降る
 ---私は 見えない時間に包まれている

 高田三郎作曲、吉野弘作詞
http://www.fureai.or.jp/~t-mura/kazega.html

本日は、「冷たい手を!」のプッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」が初演された日です。

2008年02月01日 | クラッシック
プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」が本日、トスカニーニの指揮で初演されました。若干29歳でした。
なお、このトスカニーニが見出したテバルディも本日の誕生日です。

ボエームは、3幕仕立てで、構成もすばらしく、役者もそれぞれの持ち味がないと勤まらないのですが、やはり主役のロドルフォとミミによって、オペラの出来不出来が左右されるでしょう。

日本でも二期会や藤原歌劇団によってよく上演されてましたが、近年このような正統オペラが上演されないのは予算の関係上からかは不明ですが、本当に残念なことです。

良く芸術は三世代を経ないと定着しないといわれますが、明治時代に西洋から輸入されたクラッシック音楽も三世代を経てようやく演奏家と聴衆の芸術性が高まったかと思います。

オペラの上演にはお金がかかりますが、企業のCSRの一環として補助をしていただき、すばらしいオペラの一夜を過ごしたいと思うのは私一人だけでしょうか。
せっかく日本の各地にオペラが上演できるような立派な箱(劇場)が誕生しているのに、その劇場に息吹を吹き込む演奏が少ないのは残念です。