どこの国であっても、輸入する製品に対する輸入条件や販売条件があるのが普通だというのは常識です。
たとえば取扱説明書が輸入国の言語で書かれていなければ輸入させないとか、家電製品などに搭載されているボタン電池の扱いや廃棄方法の規制が現地語で書いていないと販売出来ない等です。
その昔、ソビエト連邦が崩壊して多くの国が誕生した時に、以前ならロシア語の取扱説明書だけで販売出来ていたものが、ウクライナ語、ラトビア語、リトアニア語等を用意しなければならなくなったものでした。
もちろんユーゴスラビア連邦が崩壊した場合も、同様にスロベニア語、クロアチア語、セルビア語等が必要になりました。
日本が古くから製品を輸出していたのは英仏独伊西という国々でしたので、家電メーカー、自動車メーカーなどはそれぞれの国の規制や法的な問題は周知されているのですが、中堅メーカーにおいてはその知見があるとは限りません。
その中でもフランスは、製品を輸出しようとする場合に注意しなければならない事が、規制や法的なものだけではないという点が難しいとも言えます。
例えば製品を入れる化粧箱の正面に製品名等を英語表記しているだけだと販売に問題が生じます。
この場合は正面の反対側にフランス語で製品名等を同じサイズで表記し、あたかもどちらも正面であるという体裁を整える必要があります。
これは隣国であるがゆえなのでしょうか、英語圏に巻き込まれないという意識が強固だという理由なのかも知れません。ヨーロッパ各国でも特別な事例だと思います。
その他にもフランス独特の規制などもありますので、これから本格的にフランスに輸出しようとするならば、このような規制や法的な問題を習得していく必要があります。
アラヤではそのような場合のお手伝いもさせて頂いています。