この映画の舞台は自動車産業の城下町。
主人公は元フォードの組立工で、今はリタイアーして年金暮らし?
映画の冒頭は夫人の葬儀シーンで、物語は主人公が1人になったことから始まります。
毎日、庭の芝生をきれいに刈り込み、家にはアメリカ国旗を掲げ、昼からはテラスで冷えたビールを飲んでいる主人公。
その町並みに住んでいた白人たちはいつか去り、代わりにやってきたのはメキシコ系、アフリカ系、アジア系という典型的なアメリカの姿が赤裸々に描かれています。
また息子がトヨタ車の販売をしていることに腹を立て、自分は古いフォードの車(グラン・トリノ)を大切に保管している。
イーストウッド監督が描きたいことが、こんな背景にも現れているような気がします。
物語は隣に住むモン族の若者と主人公のかかわりから始まり、最後には若者に正しい道を開くべく我が身を犠牲にして撃たれてしまう。(どちらにしても長くは生きられない病気を示唆しています)
久方ぶりに感動するアメリカ映画でした。
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