goo

■ 那須湯本温泉 「元湯 鹿の湯」 〔 Pick Up温泉 〕

<那須湯本温泉「元湯 鹿の湯」> (那須町、8:00~19:00 (季節により変動、要問)、400円、0287-76-3098)

北関東を代表するこの超メジャー共同浴場は、殺生石の反対側、湯川の川沿いにあります。
橋を挟んで母屋と浴場棟が対峙する見応えのある外観、硫黄が香り、湯けむり立ちのぼるあたりのロケは抜群。総木造の浴室に万人ごのみのイオウ白濁湯ときては、人気が出ないわけがありません。みしゅらんの他レポ多数。

 

受付のスタッフは親切、パンフや案内も完備され、受入体制は共同湯というより観光施設。
橋を渡った右手が男湯。案の定、脱衣所は大混雑で廊下で着替えている人もいます。
脱衣所は暗く、床がビチャビチャなのには閉口。私も廊下に避難しました。
脱衣所から見渡せる浴場は総木造でさすがに風格があります。天井は低くはないものの、窓が小さく湯気がこもって場内は暗め。

手前から大きめのかけ湯槽(打たせ湯×2付、48℃)、その奥、左手前から、41、42、43、44、46℃、一番奥右手のやつがかの有名なプロ仕様(笑)の48℃で計6つ。
すべて総木造で多少大きさが違いますが、だいたい4.5人。浴槽の脇に透明な源泉を湛えている小さな湯だめ槽があります。
カラン、アメニティ類なし。土曜14時で浴場内40人ほどと大盛況。若いグループ客メインですが、まわりの客に講釈たれている温泉マニアらしき客もいて一種独特な客層。
お湯に浸かっている客より浴槽まわりのトドのほうが多いので、場内の移動に一苦労。
手前の41℃、42℃槽と奥の48℃槽が人気で、43℃、44℃、46℃のはわりに空いています。

すべての浴槽はイオウの黄色い析出のでた木樋の湯口からゲキ熱源泉を少量投入で、槽内注排湯はなく少量のオーバーフロー。しぼり量のみで1℃キザミに湯加減を調整していると思われ、これは職人芸です。

問題の48℃槽ですが、混んでいるうえに、頻繁に湯掻き棒でかき回されるので、湯温は46℃槽とさほど変わらなかったように思います。
2~3分ほど数回入りましたが、体感温度からすると、川原湯笹湯、高崎天神の湯の源泉槽、猿ヶ京や湯宿の共同湯の方が熱いです。

お湯は混んでいる41℃、42℃、48℃槽の白濁が強く、43℃、44℃、46℃のにごりは薄め(透明度20~50cm)。だいたい44、46、48℃の浴槽にいましたが、44℃のやつがいちばん鮮度感を感じました。
ただし、このお湯は、当たりの強い新鮮湯よりも多少寝かせてまろみのでた白濁湯の方が実際いいのかもしれず、酸性白濁硫化水素泉を苦手とする私には、どの浴槽がいいのか正直判断がつきませんでした。(このへんのことは、takayamaさんの説を参照ください。)

苦味+たまご味+酸性レモン味にしぶ焦げイオウ臭で、成分量より味が濃い感じ。メタけい酸系の強いとろみと硫酸塩泉系のキシキシがまじり、酸性泉特有の肌が溶けるようなぬるぬる感はさほど強くありません。

 

イオウの裏に硫酸塩が渋く効いているお湯は名湯ですが、あまりにも混雑が激しく、落ちついて入れませんでした。
鹿の湯・行人の湯混合泉は、「鹿の湯」だけでなく、周辺の旅館でも日帰りで入れるので、ゆったりと入りたい向きにはそちらをおすすめします。

酸性・含硫黄-Ca-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型) 68.4℃、pH=2.5、湧出量不明、成分総計=1.040g/kg、H^+=3.2、Na^+=39.2mg/kg、Ca^2+=70.1、Fe^2+=1.4、Cl^-=79.9、HSO_4^-=42.4、SO_4^2-=398.2、陽イオン計=149.9、陰イオン計=521.3、メタけい酸=338.3、硫化水素=28.8 <H11.3.15分析> (源泉名:鹿の湯・行人の湯 混合源泉)
※パンフ記載の分析書は「御所の湯」。

〔 2006年10月17日レポ 〕
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ■ 宮の湯天然... ■ 人見温泉 「... »