転換期の日本へ―「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か (NHK出版新書 423) | |
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●稲嶺市長当選!「ぬちかぎり(命の限り)頑張れ」 石破の恫喝買収を撥ね退けた市民
名護市長選において、政府の「飴と鞭」の両方を拒否した市民の、見事な勝利である。おめでとう!と云う言葉よりも「ありがとうございます」という一言が言いたい。筆者の予想3000票を上回る4155票差であった。おそらく、自民党支持者の中にも、稲嶺候補に投票した市民がいたのであろう。
あの下品で異様な目つきの石破と云う幹事長が、自民党沖縄県連の根性なし議員らを恫喝し、寝返らせた。菅官房長官は仲井真という食わせ者を何らかの方法(官房機密費)で寝返らせた。「デモはテロだ」と云うような男、密室で恫喝する場合、どこまで激しく恫喝したか判ったものではない。「沖縄に中国海軍が上陸すると云う有事を、あなた方は想定しても、米軍基地はいらないというのか」そんな調子だったに違いない。この男は、更に名護市にまで赴き「500億円の基金をつくる」と半ば名護市民への買収と見紛う提案したのである。自民党は名護市長選の敗北を真摯に受け止め、先ずは幹事長の更迭で、禊でもしないと示しがつかないのではないか?
名護市民は、これらの鞭と飴に目もくれず、100年、200年先の辺野古の海を守り意思表示をした。東京都民も、名護市民に負けないだけの矜持を見せてほしいものだ。出来れば、この選挙をきっかけに、日本を元も子もなくそうとする安倍政権、崩壊の除幕式にしたいものである。今夜は、名護市民の皆様に感謝を述べると同時に、稲嶺市長へ祝意を表したい。プレゼントではないが、いやに張り切って書いている朝日新聞の社説を、以下に掲載しておく。本当に、名護市民、稲嶺さん、おめでとう!
≪ 名護市長選――辺野古移設は再考せよ
名護市辺野古への基地移設に、地元が出した答えは明確な「ノー」だった。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先とされる名護市の市長に、受け入れを拒否している稲嶺進氏が再選された。
沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事は辺野古沖の埋め立てを承認したが、市長選の結果は移設計画や政府の手法への反発がいかに強いかを物語る。強引に事を進めれば大きな混乱を生む。政府は計画を再考すべきだ。
名護市長選で基地移設が争点となるのは5回目だ。
昨年末の知事の承認によって、日米両政府の合意から18年間進まなかった移設計画は一つのハードルを越えた。今回の市長選ではこれまで以上に「基地」が問われた。
移設反対派は地元の民意を示す最後の機会ととらえた。一方、推進派の末松文信氏側には連日、大臣や知事、自民党国会議員が応援に入り、国や県とのパイプを強調。基地受け入れの見返りに国から交付される米軍再編交付金などを使った地域振興策を訴え続けた。
しかし、振興策と基地問題を結びつけて賛否を迫るやり方には、名護市だけでなく、沖縄県内全体から強い反発がある。当然だろう。
知事が承認にあたり安倍首相と振興予算の確保などを約束したことに対しても、「カネ目当てに移設を引き受けた、という誤ったメッセージを本土に発信した」と批判が上がった。知事は県議会から辞職要求決議を突きつけられる事態となった。
極めつきは自民党の石破幹事長の発言だろう。市長選の応援で「500億円の名護振興基金を検討している」と演説し、その利益誘導ぶりは有権者を驚かせた。稲嶺氏は「すべてカネ、権力。そういうことがまかり通るのが日本の民主主義なのか」と痛烈に批判した。
この選挙をへてなお、政府は辺野古移設を計画どおり推進する方針だ。
稲嶺市長は、作業に使う海浜使用許可を拒むなど、市長の権限で埋め立て工事の阻止をめざす考えだ。政府が立法措置や強行策を用いて着工することなど、あってはならない。
「普天間の5年以内の運用停止」という知事の求めを、国が約束したわけではない。普天間の危険性を考えたとき、辺野古移設が最善の道なのかどうか。政府は県外移設も含め、もう一度真剣に検討し直すべきだ。同時に、オスプレイ配備の見直しや米軍の訓練移転など基地負担軽減を急ぐ必要がある。
≫(朝日新聞20日付社説)
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