世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

田中局長発言を女性侮辱に矮小化 あきらかに日米政府の沖縄蔑視侮蔑、独立を叫べ!

2011年11月30日 | 日記
小説 琉球処分(上) (講談社文庫)
大城 立裕
講談社



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田中局長発言を女性侮辱に矮小化 あきらかに日米政府の沖縄蔑視侮蔑、独立を叫べ! 


 今回の防衛省田中聡沖縄防衛局長のオフレコ発言は、明らかに外務・防衛の沖縄への本意が明確に語られただけである。否、日本政府、米国政府の真意でもある。どいつもこいつも沖縄を蔑視している。女性への侮辱発言と云う切り口で、マスメディアは報じているが、違う!局長の発言は、日本国政府の総意である。

 アメリカが日本を植民地だと認識しているように、日本は沖縄を植民地であり、仮想敵国・中国と日本の垣根だと認識していると云う事だ。外務にせよ、防衛にせよ、常日頃からそういう認識で生きているから生まれてくる言葉に過ぎない。沖縄の現実がそれを物語っているわけで、言い訳など通用する筈もない。今後、沖縄県民がどのような態度で、この問題に対応するかによって、局長発言問題は日本政府の沖縄評価にまで発展する起爆剤になる。

 交付金や補助金でどれ程優遇されても、もう沖縄県民は手を打ってはイケないのだろう。普天間の移設程度で満足してはイケないのだ。沖縄は、“今まで充分に本土の基地負担を一身に引き受けてきたのだから、米軍基地の全面撤退を求める。日本政府は沖縄を琉球民族が住む島であり、仮想敵国の防波堤と位置づけているだけではないのか。日本政府の真意如何では、我々は独立も辞さない覚悟だ”そのような要求をする権利は沖縄にある。

 それでは沖縄は食べていけない説もあるが、そんなことはない。自由貿易の国になり、カジノの国になり、芸能観光の国になり、フリータックスの国になる。外国資本を積極的に受け入れ、日米中韓ASEANの開発合戦を誘導する。おそらく、日米と中国が、我が陣営に引き込もうと資本投入に凌ぎを削るに違いない。歴史に残る琉球王朝の基本に戻り、多極外交を行い、強かに生きる琉球魂を如何なく発揮して欲しいものだ。少々無謀な論のようだが、そのくらいの発言をしても許される状況が、現在沖縄が置かれている立場だ。沖縄の政治家や県民が、沖縄独立を主張した場合、筆者は積極的に支援する。筆者の支援では心もとないが・・・。

 ≪ 沖縄防衛局長を更迭=防衛相「弁解余地ない」-地元は政府不信強める・女性侮辱発言一川保夫防衛相は29日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜 野湾市)移設先の環境影響評価書の提出時期に絡んで女性を侮辱する発言をした田中聡沖縄防衛局長を同日付で更迭し、官房付にした。当面、及川博之沖縄防衛局次長が局長事務代理を務める。政府は普天間の名護市辺野古移設の前提となる環境影響評価書を年内に沖縄県に提出する方針だが、県外移設を唱える沖縄側は政府への不信を一段と強めており、評価書の手続きに影響を与える可能性もある。
 防衛相は29日夜、防衛省で記者会見し、更迭の理由について「弁解の余地はない。引き続き沖縄の業務を担当させるわけにいかないと判断した」と説明した。防衛相自身の監督責任に関しては「防衛省のいろんな懸案事項を責任を持って実行することが私に与えられた当面の仕事だ。それに全力投球したい」と述べ、辞任を否定した。
 防衛相は「沖縄県民の皆さまに心からおわび申し上げたい」と陳謝。その上で、普天間移設の評価書について「今年中に提出できる準備を進める方針は変わっていない」と強調した。
 これに対し、名護市の稲嶺進市長は記者団に「ごり押ししようとすると、(政府と県民の)信頼関係は地に落ちる」と述べ、評価書の提出断念を求めた。 
  防衛省は30日に中江公人事務次官を沖縄県に派遣。午後に仲井真弘多知事と会談し、田中氏の発言を謝罪する。 防衛相と中江次官らは29日午後、 田中氏を防衛省に呼び、発言の真意をただした。田中氏は「少なくとも『犯す』というような言葉を使った記憶はないが、今にして思えば、そのように解釈されかねない状況、雰囲気だった」と説明した。
 防衛相は記者会見に先立ち、首相官邸で藤村修官房長官と会い、発言問題の経緯と処分内容を報告した。
 田中氏は28日夜、記者団との非公式な懇談の場で、防衛相が評価書の提出時期を明言しないことに関して「(女性を)犯すときに『これから犯しますよ』と言うか」と発言した。≫(時事通信)


≪ いきなり「やる」は乱暴だし…沖縄防衛局長発言
 田中聡沖縄防衛局長の不適切発言を巡る、防衛省の聴取結果は以下の通り。
 居酒屋での記者との懇談において、評価書の準備状況、提出時期等が話題になり、私から、「『やる』前に『やる』とか、いつ頃『やる』とかということは言えない」「いきなり『やる』というのは乱暴だし、丁寧にやっていく必要がある。乱暴にすれば、男女関係で言えば、犯罪になりますから」といった趣旨 の発言をした記憶がある。
 自分としては、ここで言った「やる」とは評価書を提出することを言ったつもりであり、少なくとも、「犯す」というような言葉を使った記憶はない。 しかしながら、今にして思えば、そのように解釈されかねない状況・雰囲気だったと思う。
 私としては、女性を冒とくする考えは全く持ち合わせていないが、今回の件で女性や沖縄の方を傷つけ、不愉快な思いをさせたことを誠に申し訳なく思い、おわび申し上げたい。≫(読売新聞)



琉球王国 (岩波新書)
高良 倉吉
岩波書店



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日本の政治家の枕詞“日米基軸は当然” 本当はそれが日本政治の病巣

2011年11月29日 | 日記
「鎖国」という外交 (全集 日本の歴史 9)
ロナルド トビ
小学館



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日本の政治家の枕詞“日米基軸は当然” 本当はそれが日本政治の病巣


 橋下徹率いる「大阪維新の会」W選勝利を受けて、マスメディアは国政への影響について等々、推測記事に余念がない。筆者も人のことは言えないわけだが(笑)、まぁ橋下のイデオロギーが保守右派傾向である事以外、各論となる政策の是非は今後の発言を見守らないと、なんとも評しようがない。ただ、今回の既存政党相乗り大政翼賛勢力が敗北した事実は、いやがうえにも民主・自民は選挙手法の転換を余儀なくされるだろう。また、行政を実質的に司り続けている行政機関は悉く、一種異様な逆風が自分達に吹きはじめた兆候を感じるに違いない。

 単に大阪市役所や大阪府庁の行政組織への逆風ではなく、霞が関の各省庁にも吹きだしているアゲンストであり、自分達の組織堅持と地位保全に汲々とする役人たち全員への拒絶反応、と警告と受け止める賢く狡い官僚も結構いるだろう。橋下に対し、畏怖を感じると云うよりは、追い落としてやろうと云うと、行政のあらゆる機関が動き出す可能性の方が高いことも注意深く観察する必要がある。一応橋下徹も弁護士なのだから、法的に身を守る手段は知っているだろう。しかし、行政全体が敵に回った場合、小沢一郎の例を見て判る通り、トンデモナイ言い掛かりまで、まかり通る日本の法治システムである事を忘れてはならない。

 最近感じることだが、政治家が自らの意思で、既存のシステムに“パラダイム・シフト”を仕掛けようとすると、その政治家が右であろうが、左であろうが、中道であろうが、何らかの障害に遭遇する。筆者が初めて記憶している事件は田中角栄のロッキード事件だが、それ以前にも、そのような事件は数限りなくあったであろうし、ロッキード事件以降も奇妙な事件や事故が発生している。彼らの多くが、その事件で訴追される場合もあるし、醜聞の罠に掛かり、その地位を追われることもある。最悪は、何者かの手により、殺傷されたり、轢き逃げされたり、自殺と云う形で死を迎えたりしている。

 既存のシステムとは、所謂日本国家を現に統治している組織と云う事だ。筆者のブログのキャッチコピー「世の中を動かしているのは誰なのか?政治家、官僚、資本家、マスコミ、国民??」となっているが、肝心要のアメリカ様を含んでいなかった点は、大変な筆者のミスである。(笑)近々訂正しておこう!それでは我が国を統治している組織、乃至は勢力とはどのようなものなのか?考えると云うか感じておいた方が、これからの日本を考える上で重要な課題だと思う。日本をどのような国家にした方がいいのかという前に、“我が国を統治している組織、乃至は勢力”の正体を見破っておき、それらへの対処も必要とは、なんとも難儀な事である。

 政治家は自らの主義主張を語り実行する前に、その論の展開で不利益を蒙る組織や勢力の実像を確認しなければならないのが現実なのだろう。なんという馬鹿げた民主主義国家なのだ。嘘っぱちの法治国家なのだ。歴然たる政治テロが陰を潜める替わりに、巧妙な手段が講じられるようになっただけではないか。その組織や勢力が、善であるとか悪であると云う次元ではなく、統治機構に水を差す人間であれば、政治家に限らず、何らかの妨害を受け、その主義主張を語り実行する気力を失わせる社会、大変に怖ろしい事である。口では「おおいに議論しようではないか」等と民主的顔をして、刺客を送りつける。しかし、この事は、日本と云う国独特と考えるのも考えものだ。世界中のあらゆる民主主義、法治国家を標榜する国々にも当て嵌まることなのだろう。

  筆者の記憶が正しければ、中川昭一(当時財務大臣)の酩酊会見、財務・金融担当大臣辞任、その後の変死に対し多くの疑問が持たれている。陰謀論に与する事を潔しとしない筆者だが、中川氏の失脚が陰謀的だと気づいたのは、中川が麻生と米国債の買い増しを拒否した事実だ。その後、中川と麻生はIMFに、後進国支援として、外貨準備金の中から最大9兆円の資金援助を申し入れた。この時、IMFの専務理事は飛び上るほどに狂喜乱舞で歓び、「今どき、こんな寛大な国は日本しかいない」、「人類の歴史上、最大の貢献だ」と大袈裟に評価した。一方米国は、「日本は米国債を買い増しもせずに、ユーロ圏の支援の為に金を出す、フザケルナ!」と当然のように中川・麻生に憎悪を感じた。この件で、驚くべき事実がもう一つあった。当時のIMF専務理事は、なんとなんと、NY警察によりガセネタで緊急逮捕された、ストロスカーン氏その人なのだ。日本財務省・米国ネオコン・IMF・世界銀行・国際金融組織が、何故か一本の糸で結ばれていると考える根拠は充分にありそうだ。

 日本の統治機構の権限は、菅、野田政権においては明らかに政治の手を離れている。我々としてはそのような事実を、政治や社会の事象・現象をもとに推測類推するしか手立てがない。その多くが陰謀である事実の証明は、殆ど不可能と云う事だ。米国に逆らう、官僚組織に逆らう、マスメディアに逆らう等々の政治家、時には民間人までもが嵌められるのである。主義主張を貫くことで、貶められる事実がある以上、橋下徹と云う政治家にも当て嵌まる。

 小沢にせよ、鳩山にせよ、そうであった可能性は濃厚だ。筆者が徹底的にコケ降ろした安倍、福田、麻生、菅も被害者と云うか、“我が国を統治している組織・勢力”の圧力に反発しながらも屈した政治家達なのかもしれない。最近筆者は、統治組織の元締めは米国である、と結論づけている。官僚組織も電通・マスメディアも、米国の威圧に屈服服従した勢力に過ぎないのだろうと判断している。勿論蔑称が“ポチ”の変更はない。(笑)多くの政治家は、米国の威圧に屈服服従した統治システムと対峙する重責が覆いかぶさるのだが、これを跳ね返すのは容易な事ではないだろう。

 それこそ“仕方がない”のひと言で済ませてしまいたくなる訳だが、それでは日本の独立など“絵空事”という事になる。その意味では、亀井静香が命知らずの面々、石原・平沼・橋下ら束ねて新党を考えた気持も判らんではない。しかし、戦後66年にわたり真の独立を諦めていたわけだから、後5~10年、待てないでもない。米国経済が必ず破綻する。TPPで野田が、日本市場を米国に全面解放すれば、米国経済の破綻は20年上積みされるだろう。当然、そこまで待ちきれない亀井や小沢は乾坤一擲の勝負処を模索しているのだろ。

 それにしても、自国の領土を他国の軍隊に占領され、ぬくぬくと平和ボケして、銭儲けに現を抜かす独立国と云うのは、少々虫が良過ぎる。やはり、逐次米国軍の撤退と自衛隊の補完と云う道筋を語らない限り、我が国の独立は“絵空事”の枠から抜け出る事は出来ないのだろう。抱えている富の少ない国民・国家は勇気がある。パキスタン、イラク、イラン、アフガン、北アフリカ、中東、南米。僅かにでも国民に富を味あわせた国家は勇気を失う。面白くも皮肉な現象だ。銭が国民一人ひとりに豊かさと幸福感を与え、国家は勇気を失う。此処でいう勇気とは、蛮勇にも繋がる。

 この国民の豊かさと勇気の喪失は、個人の生活の範囲でも実感できることである。昔から“金持ち喧嘩せず”とも言う。実は“喧嘩っ早い国家”の国民は豊かではない、と云う論を延長すると、最も国民が豊かでない国はアメリカか?と云った疑問さえ出てくる。いずれにしても、小沢・鳩山の“東アジア共同体構想”や自衛隊の充実や国際連合軍の充実など、米国の存在価値を失わせる構想であったことは事実だ。故に、菅も野田も、その構想のすべてを捨てた。逆に見るなら、ASEAN+6と自衛隊の充実・国際連合軍の充実と云う主張が、米国占領からのブレイク・スルーなのかもしれない。勿論、枕詞の“日米基軸は当然”を忘れてはならない。(笑)なんとも自嘲的だが、ゴロツキが何か所も国内に陣を張っている以上、枕詞は必要だろう。しかし、正しい独立と云う方向性を失わない勇気が、いま日本には求められているのだろう。



江戸幕府大事典
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衆議院解散のニオイ漂う永田町に暗雲 既存政党は危機に瀕しているのか?

2011年11月28日 | 日記
官僚とメディア (角川oneテーマ21 A 62)
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衆議院解散のニオイ漂う永田町に暗雲 既存政党は危機に瀕しているのか? 


 予想通り、大阪府知事・大阪市長のW選挙は橋下徹率いる「大阪維新の会」がW勝利を得た。Wスコアーとはならなかったが、20時投票締め切りと同時に橋下の当確が打たれた。最終結果をみると、大阪市長選は「平松現職市長+市役所職員+民主・自民と云う既得権勢力」対「橋下維新の会」の戦いだけにWスコアーとはいかなかった。新人同士の戦いだった府知事選の方がWスコアーに近い結果だった。

 大阪府と云うところは、横山ノック知事を輩出した独特のノリと云うものもある地域だけに、この結果を持って既存政党へのアンチテーゼと決めつけるのは早計だろう。ただ、横山ノックの場合、府行政に殆ど口出しもせず府の職員にお任せ行政を行っていたから、無事二期目に再選されたのだが、例の女子大生強制わいせつ事件で辞職に追い込まれた。この真偽の程は、最近では司法の腐敗度から考え、必ずしも横山が有罪なのかどうか怪しくさえ思えてくる。

 それに引きかえ、橋下の場合は府政への取り組みが異なっていた。府の役人と対峙し、大阪市長・大阪市役所とも対峙する政治姿勢を貫き、初志貫徹のために、“身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり”を地でいったのだから、横山ノックを選んだ府民のノリとは峻別する必要もある。仮に既存の政党、特に与党である民主党野田豚彦政権が、例の岡田克也の脳構造と同じ手順で、今回の大阪秋の政変を分析する事は、トンデモナイ結果を招くだろう。

 筆者は府民と云うよりも、国民の多くが、既存政党が選挙と政策の重大なる矛盾を抱えている事実に気づき始めたのではないかと分析する。筆者は既に現在の民主党は隷米小泉政権以上に隷米で、尚且つ隷官まで追加された政権であると認識している。米国の植民地化政策の“ド壺”に嵌っているわけで、修復が可能な段階は既に過ぎている。亀井静香も、それは当然感じていたから、石原新党等と云う戯言を言ってしまった。名前を挙げられた全員から総スカンを喰らったようだが、少々気の毒でさえある。小沢一郎とタイマン張るのを躊躇したのが亀井静香のミスジャッチだった。石原・平沼の名前を出さず、あらゆる地域政党とか、国を憂う心ある議員とでも言っておけば取り繕いようもあったのだが、残念なことになりそうだ。

 ただし、亀井の言っている事は方向性として正しい。民主・自民の既存政党の枠組みを取り払い、取り払うことで、霞が関に混乱を生じさせ、閉塞と国難を乗り切る知恵ある政治勢力を第三局として立ち上げると云う点は正しい。ただ、誰がどのように考えても、第三局のリーダーは小沢一郎しか考えられない。小沢一郎が、橋下の保守右派と河村らの保守中道をシンボルに上手にミックスさえすれば、一気に日本の政治を変える可能性はあるだろう。

 いずれにせよ、この大阪秋の陣の変革は、否応なく永田町の国会議員の心に波風を立て、あたふたさせる効果は抜群だ。このような政局の風を頬に感じた小沢一郎が、どのような権力闘争の賽を投げるか、非常に愉しみ。政局を意味もなく望むものではないが、野田政権の隷米・隷官は度が過ぎ、とても国民の民意を具現化する政治家とは思えない、彼の国益など信じる気にはなれない。故に右であれ左であれ、独立国としての政治家としてのアイデンティティとアジアへの貢献が問われる状況が迫っているのだ。オマケだが、橋下が脱原発論者なのも好都合だろう。

  ≪ 大阪ダブル選:「橋下維新」が制覇 都構想推進へ
 大阪府知事・大阪市長のダブル選は27日投開票され、市長選は大阪維新の会代表で前知事、橋下徹氏(42)が、現職の平松邦夫氏(63)=民主府 連支援、自民府連支持=を破り、初当選した。知事選は大阪維新の会幹事長、松井一郎氏(47)が、前同府池田市長、倉田薫氏(63)=同=と弁護士、梅田章二氏(61)=共産推薦=ら6人を破って初当選した。「大阪都構想」を掲げる維新が大差で両選挙を制したことで、府市は15年4月の都制移行に向けた制度設計に入る。実現には法改正が必要なため、維新は国政進出も視野に既成政党への攻勢を強める。
 ◇既成政党との対決制す
 ダブル選は40年ぶりで、大阪都構想の是非が最大の争点となった。橋下氏の政治手法や教育への政治関与を打ち出した教育基本条例案なども問われた。投票率は市長選が60.92%(前回43.61%)、知事選が52.88%(同48.95%)だった。
 維新公認の橋下、松井両氏に対し、民主、自民は平松、倉田両氏を支援。共産は市長選で公認・推薦候補の擁立を見送り、自主的に平松氏の支援に回った。自主投票の公明を除く既成政党と維新が対決する構図になった。
 橋下氏と松井氏は27日夜、そろって大阪市内で記者会見。橋下氏は「都構想が信任された。ゴールではなく、次のステップのスタートだ」と語った。 戦後の大阪市長では最年少となる。知事から政令市長になるのは全国初。
 大阪都構想は、府と大阪、堺両市を解体して「都」と「特別自治区」に再編する構想で、人口約267万人の大阪市の場合、8か9の区に分割される。
 選挙戦で、橋下氏は「今のままの大阪ではじり貧。明治から続くさびついた統治機構を平成の世にふさわしい形に変えよう」と訴えた。また、既成政党が平松氏を支援したことを「大政翼賛会的だ」と批判し、維新支持層だけでなく、無党派層の支持も集めた。
 平松氏は「大阪市から権限と財源をむしり取り、地図上から消そうとしている」と、都構想に真っ向から反対し、橋下氏の政治手法を「独裁」と批判。 反維新勢力の結集を図ったが、民主、自民の支持層を固め切れなかった。
 橋下氏は08年1月の知事選で初当選。10年1月に都構想を提唱し、同4月に大阪維新の会を結成。今年4月の統一地方選では、維新が府議会で過半数、市議会では第1党になった。しかし、平松氏や市議会多数を占める既成政党が都構想に反発。橋下氏は「民意を問う」として、10月末に知事を辞職し、ダブル選に持ち込んだ。
 一方、松井氏は会見で「大阪が一体化して、二重行政を根本から変えていく」と語った。選挙結果を受けて、府議会で過半数を占める維新は、教育基本条例案と職員基本条例案の成立に向けて動き出す。
 松井氏は03年に自民党公認で府議選に初当選。10年4月に橋下氏とともに維新を結成し、後に自民党を離党した。選挙戦では、橋下氏と二人三脚で 「大阪を今のままでいいのか、変えていきたいのか決めてほしい」と、都構想の必要性を訴えた。
 倉田氏は府内の首長の支援を受け、「卒維新」を掲げたが、民主、自民の支持層を含め支持が広がらなかった。梅田氏は共産系労組などを中心に支持拡 大を図ったが、及ばなかった。【小林慎、高山祐】≫(毎日新聞)


 橋下維新勝利会見ライブ抜粋
≪……大阪市長選で初当選した橋下徹氏(42)は共同会見で「大阪市役所の職員は政治に踏み込みすぎだ」として、市職員の給与体系の見直しや意識改革の必要性を改めて強調した。 橋下氏「大阪市職員の給与体系はしっかり見直しをかける。市職員は政治というものを軽く見ている。選挙で選ばれた市長に対する配慮が、市役所には欠けている。その意識を改めないといけない」 職員批判はさらに続く。橋下氏の言葉にも次第に力がこもった。 橋下氏「今回の選挙は市役所の主張と、我々の主張が真っ向から対立して、民意が我々を選んだ。職員にはそのあたりをしっかり認識してもらう。政治に踏み込みすぎの職員がたくさんいる。職員が政治家しすぎなんです。大阪市役所は260万人の民意を得ているだけ。大阪府全体に口を出すのはおかしい。大阪市役所や市長の権限は政令市制度のもとで過剰だ」……≫

≪…… --大阪市から大阪府に 広域行政を移管するのか
 橋下氏「まず府市統合本部を作る。統合本部の中で広域行政については府知事の判断が重いということを、市役所の職員にも徹底して認識させる」
 --市議会のリコールについては
 橋下氏「今の段階では考えていない。今回の選挙結果をどう受け止めるかだ。これまでの選挙戦については、いったんここでノーサイド。大阪全体のことを考え、今回の選挙結果を受けて(各党と)話し合いをさせていただく。話し合いで解決できなければ、民意を問うこともありえる」
 --選挙は完全勝利だった
 橋下氏「反対者の数も数十万人いる。反対意見をしっかり受け止めないといけない」 -選挙結果では大阪都構想を選択した形。何年でやる 橋下氏「4年でやるように、法改正を迫っていく」
 --国政への動きが注目されているが 「僕は市長なのでわきまえないといけない。国会議員を擁立したとしても、国のことは国会議員 に考えてもらえばいい」
 --国民から期待されているが 「今は期待されているかもしれないが、明日や明後日はわからない。 このまま失政やスキャンダルもなくいけるとはかぎらない。とにかく今は市長の仕事に邁進したい」……≫(産経新聞)



橋下徹 改革者か壊し屋か―大阪都構想のゆくえ (中公新書ラクレ)
吉富 有治
中央公論新社



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国の行く末を左右する岐路が近づいている 無知・無関心が国家を滅ぼす

2011年11月27日 | 日記
近代文明はなぜ限界なのか (PHP文庫)
梅原 猛 稲盛和夫
PHP研究所



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国の行く末を左右する岐路が近づいている 無知・無関心が国家を滅ぼす



  いま我が国が喫緊に解決していかなければならない課題は何なのだろう。TPP加入、社会保障と税の一体改革だろうか?日米地位協定の見直しだろうか?それらのことも大切だろうが、政治がリーダーシップを発揮し、今立ち向かう国家事業は、大震災で甚大な被害を受けた人々の生活基盤を整えてやる復旧だろう。福島原発の嘘偽りのない終息への道筋と国民の放射能被曝対策の真摯な取り組みではないのか?また、米国発の金融市場主義経済に端を発するサブプライムローンから、ユーロ圏の経済危機、そして再びブーメランで起きそうな米国経済危機。それに関連して起きる為替の円独歩高への対応だろう。

 しかし、野田民主党政権は喫緊の優先課題に必死で取り組むポーズはするが、まったく真摯な議論も、総理大臣が腹を決めて陣頭指揮に立つと云う行動も見せていない。この優先順位の逆転は、政策の失敗、或いは見いだせない解決法を先送りする手法に過ぎな。このような行動原理は、党乃至は内閣としての無策無能を隠ぺいしようとする“目くらまし”なのだろう。普天間問題移転の大きな壁を乗り越えるために、昔から当然であった日米地位協定の見直しを前面に押し出してきたり、やることが全て姑息だ。日々テクニックを弄して、その日暮らしを重ねるだけの政権になっている。

 たいした議論もせず、議論で到達した結論を無視し、経産省・外務省の当初のシナリオ通り、野田総理は動くだけ。TPPとASEANプラス6と云う似て非なる経済連携協定の枠組みを、どちらも参加と云う不節操。アメリカ重視も良いね、アジア重視も良いね。まるで仲裁役に徹している。内閣総理大人と云うものは、仲を取り持つ役目ではなく、上下右左と方向性を明確に表明、国会と対峙し、国民に説明する役職である。

 隷米と市場原理主義に徹した小泉政権以降、安倍、福田、麻生と碌でもない政権が続いたが、小泉の隷米、市場原理主義によって破壊された国家に絆創膏を貼る程度の矜持はあった。政権が民主党に交代して、鳩山は理想を語った。政治行政力があまりにもお粗末で、改革すべき事は何一つ出来なかった。その点で、鳩山由紀夫は総理として無能だった。しかし、野田政権が、優先順位を間違って熱心に行っているTPP、消費税増税問題は、鳩山の「東アジア共同体構想」、「行財政の一体改革」の理念の反動の結果である。つまり、野田政権は民主党が政権交代時に掲げた“公約”のすべてを逆向きに行う政権になっている。

  政権交代時のマニュフェスト(公約)の真逆を行う理由は、諸々あるだろうが、米国の逆襲、世界戦略における日本と云う食材の料理レシピ工作が激しくなったと云う事。それに関連して、政権の維持には、米国戦略への恭順が最優先課題と野田豚彦が肝に銘じた為であろう。肝心の社会保障がどうなるかを具体的に示さず、先ずは増税ありきの態度は明確であり、国民を愚弄しても平気なのだから凄い。放射能による国民の健康への問題も、現状に合わせて暫定基準値を設定し、これ以上なら安全だと抜かし始める。精々、放射能の所為で国民が癌等で死ぬのは、1割程度増えるだけだし、相当因果関係も医学的に証明出るものではない、と云うのが政権や政府の腹なのは決定的だ。TPP乃至はアメリカ通商代表部の具体的要求が判った時点から、震災地の復興策は考えないと、アメリカの怒りを買うと云う配慮なのだろう。復旧とは、米国の命令は、被災地を開発し易い更地にしろと云う命令と考えて間違いがないだろう。

  なにせ、アメリカ様の威光を背負った、外務省・防衛省・経産省・財務省等々を相手にするのだから、何ひとつ出来る政権でもないし、逆らうなど自殺行為と肝に銘じている政権なのだから、失われた20年の始まり時点よりも悪い環境に突き進んでいる。米国主導の金融を中心とするグローバル経済市場原理は、完璧に破綻しているのに、“因幡の白兎”のような行為に奔走する野田政権を直ちに奈落に突き落とす事は、それこそ我が国の喫緊の課題だ。

 ただ、野田政権が、なぜこのような独立国とは到底思えない方向に向かわざるを得ないのか?と云う議論が、我が国に欠けている問題が大きいのだろう。(野田自身は隷米が信条かもしれないが)世界規模というか、地球規模を土台にして、アジアと云う地域に存在する我が国がどうあるべきか、そう云うスケールでの議論を飛ばして、瑣末な日々の現象に対応する政治を繰り返す限り、日本の政治は自民、民主が政権党になろうとも、瑣末なチェンジしか目にすることは出来ない。憲法はある、天皇も存在する、主権は国民にある、れっきとした立憲君主制国家だ。しかし、魂が明らかに抜けている。

  この国家のアイデンティティを魂と云うレベルで国民が考えず、日々を無為に過ごしてきたのが我が国だ。歴史の悪戯がこのような奇妙な民主主義国家を誕生させたのだろうが、生活主義を一旦横において、自分達の国の在り方を、国民一人ひとりが考え、感じる風が世間に吹かない事には、永遠に失われた時代は続くのだろう。勿論、筆者は失ったものが生活や銭金の事を指すものではない。おそらく、その国民的議論の皮きりになるのが、「日米同盟」と云う、軍事同盟である事は明確である。その方向がどうであるか、筆者は敢えて提示しない。どちらに向かうかよりも、「日米同盟」と云うものが、我が国の独立の精神を阻害している事実を認識する事から、すべてが始まる。最終的結論が「日米同盟」でも、それはそれだ。ただ、独立国として、自国の防衛をどのような位置づけでゼロから考えるか、そこの部分を逃げている限り、日和見な日本国家と云うイメージを払拭する事は出来ない。


日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて(祥伝社新書210)
孫崎 享
祥伝社



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フライング、亀井静香の新党構想 石原をヘッドに持ってきた時点でパー!

2011年11月26日 | 日記
使ってみたい武士の日本語 (文春文庫)
野火 迅
文藝春秋


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フライング、亀井静香の新党構想 石原をヘッドに持ってきた時点でパー!


 先ずは、小沢一郎が旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」から昨年中に1億円の寄付を受けていた。陸山会に寄付、その金を勝ち目の薄い、馬鹿菅の民主党の参議院選候補に配ったのが、迂回献金的だ、と腐れメディアが一斉に報じた。否、一斉には報じていないのが面白い。(笑)  

 赤旗が報じ、産経が報じ、朝日、毎日、真打が読売だ。まるで回転すし屋のように、記事をバトンタッチしている。本当に笑わせるマスメディアだ。挙句に、気がついたが読売に至っては、政治カテゴリではなく、犯罪等を主に報じる社会欄で報じる念の入れようだ。此処まで必死な姿を見るにつけ、なんだか小沢一郎の足音がヒタヒタと野田政権及び、霞が関・マスメディアの背後に近づいている事を暗示しているようだ。半分は亡霊の姿に怯えているようにも見える。  

 旧新生党時代には、そもそも政党交付金なるものが存在していないので、公金と云う概念は全く当て嵌まらない。国民の浄財ではなく、小沢一郎と云う政治家に期待するところがあった人々や企業の献金であり、他の政党構成議員らへの期待で献金した馬鹿は存在しない。新生党から出て云った野田毅・扇千景率いる保守党に資金を配る準備さえしたお人好しの小沢一郎、側近たちに止められたそうである。法的に問題がないとなると、今度は意味不明の道義的責任と云う似非右翼な発言が出てくるだろうが、糞喰らえな話に過ぎない。  

 民主主義・法治国家無視な論理で、政治家を貶めようとする。愚民政治と糞政治家、そして腐れ切ったマスメディアの姿が露呈している。改革フォーラム21の金は新生党に入った小沢一郎への寄付金であり、税金等はびた一文入っていない。立法事務所費の性質から、脱法性もなく適正な処理に過ぎない。それに、それだけの金を、糞のような民主党の選挙に全額注ぎ込む小沢一郎の誠意さえ感じるではないか。岡田の馬鹿が「国庫に返納すべき金」と戯言を言ったようだが、国の金が一切含まれない金を国に納めたら、不当利得乃至は贈与じゃないのか?岡田はアホだ。(笑)


≪ 小沢氏政党支部へ1億円寄付
 旧新生党の政治団体から民主党の小沢一郎元代表が代表を務める党岩手県第4区総支部が、旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」から昨年中に1億円の寄付を受けていた。県選挙管理委員会が25日付で公表した2010年分の政治資金収支報告書の要旨で判明した。
 改革フォーラム21は、09年の総選挙直前にも3億7千万円を民主党岩手県第4区総支部に寄付。同じ額が支部から小沢氏の資金管理団体「陸山会」に移さ れ、これらを原資に総選挙の立候補予定者91人に約4億5千万円が配られた。今回の報告書要旨からは、支部が寄付を受けた日付や寄付金の使い道などはわからないが、09年と同じ構図であるため、昨年夏の参院選の資金対策とみられる。
 政治資金規正法は、政党や政治資金団体を除く政治団体間の寄付の上限を年間5千万円に制限。総選挙直前に改革フォーラム21から支部を通じて陸山会に巨 額の資金が移されたことをめぐっては「迂回(うかい)献金」の可能性も指摘されていた。改革フォーラム21の代表を現在務める民主党衆院議員の川島智太郎 氏は朝日新聞の取材に「きちんと調査して25日に報告する」と語った。≫ (朝日新聞)  

 次の話題が、国民新党の亀井代表のブラフだ。この人は少々困りものになってきたようだ。

  ≪ 亀井氏「第三極」狙う?=新党構想、高いハードル 国民新党の亀井静香代表による新党構想が表面化した。党首に石原 慎太郎都知事を据え、「消費増税反対」を掲げて次期衆院選で「第三極」の結集を目指す…。亀井氏の動きからはそうした思惑がのぞく。亀井氏は民主党の一部にも参加を呼び掛けており、今後の展開次第では野田佳彦首相の政権運営に影響を与える可能性もあるが、実現を疑問視する声もある。
 「オール・ジャパンでわが国の国力をアップする方策を考えなければいけない」。亀井氏は25日の記者会見でこう強調。「大阪維新の会」の橋下徹前大阪府知事、「日本一愛知の会」の大村秀章愛知県知事らの名に言及し、「いろいろな人材がいる。永田町の中にもいる。そういうものを結集していけばいい」と勢力の糾合に意欲を示した。
 石原都知事も同日の会見で「『第三極』というか、そういう政党ができることが必要だ」と述べ、「亀井新党」の動きを事実上認めた。
 亀井氏が率いる国民新党は衆参計7人の小所帯。野田政権を支える与党だが、存在は埋没気味だ。同党が「一丁目一番地」と位置付ける郵政改革法案の扱いが決着すれば、党の存在理由が希薄化することも、亀井氏を駆り立てる要因だ。
 首相が来年3月に消費増税関連法案を提出するとしているのに対し、自民、公明両党は提出前の衆院解散を要求しており、来年の政局は波乱含みの展開が予想される。 亀井氏が描くシナリオは、次期衆院選で民主党も自民党も過半数に届かず、「亀井新党」が国会でキャスチングボートを握る状況だ。
 亀井氏は、年末の新党結成を念頭に、既にたちあがれ日本の平沼赳夫代表や、民主党の小沢一郎元代表に近い議員にも参加を打診。亀井氏周辺 は「40~50人のレベルにはしたい」と意気込む。
 ただ、新党結成へのハードルは高い。亀井氏に誘われた民主党若手の一人が「小沢さんには『そういう動きはしないように』と言われている」と語るように、同党内では模様眺めの空気が強い。連携相手に想定する橋下氏も25日、「(国政に進出するな ら)大阪維新の会から国会議員を出す」と記者団に語り、亀井構想を突き放した。
 新党が訴える政策も不透明なのが現状で、石原氏は会見で「何をするかを言わなかったら国民はついてこないと(亀井氏に)言っている」と亀井氏にクギを刺すのを忘れなかった。≫(時事通信)  

 亀井静香の気持は判る。しかし、石原慎太郎、平沼赳夫と保守右翼を並べるのは如何だろう。保守中道を糾合する事は、幾ら国難といえども難し過ぎる構想だ。明らかに苦し紛れが露呈している。それに橋下徹を加え新鮮さを演出しようとしたのだろうが、橋下の政治慾は、石原や平沼の名前の陰で埋没されるのを嫌うのは当然だし、選挙戦真っ只中、声を掛ける状況にはないわけで、亀井静香の理想論を語ったのだろう。しかし、小沢一郎にせよ、橋下にせよ、名前を出されたこと自体、少々迷惑だと考えているだろう。  

 おそらく、亀井の頭から大震災に乗じて救国大連合のイメージから抜けきれないのだろうが、構想が妄想的である。小沢にしてみれば、一人の力で最低150人の議員勢力を抱えているわけで、石原を頭に据える構想など眼中にもないだろう。橋下の力量は未知数だが、幾らイデオロギーが保守右翼であったとしても、好き好んで10人程度の老政治家と組むことなどあり得ない。政治的に組むなら、小沢一郎の方が余程頼りになるわけで、亀井構想に靡くことはないだろう。どうも亀井自身の国民新党の党勢が思わしくないので、存在感を示したい一心で出てしまった、ブラフと考えるのが妥当だ。亀井静香と云う政治家はとても魅力的だと、個人的には思うのだが、今の政界でフィクサー的存在を望むなら、小沢一郎への対抗心を封印するしかないのではないか。ただ、自民党時代からの政治家としてのライバル関係は歴史があり、そうそう簡単に小沢の草履番をする気にはなれないだろう。


江戸の歴史は大正時代にねじ曲げられた サムライと庶民365日の真実 (講談社プラスアルファ新書)
古川 愛哲
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財政危機を煽るIMFジャパンフロアー 市場は日本国債を信認、そもそも基準が間違いだ!

2011年11月25日 | 日記
IMF(国際通貨基金) - 使命と誤算 (中公新書)
クリエーター情報なし
中央公論新社


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財政危機を煽るIMFジャパンフロアー 市場は日本国債を信認、そもそも基準が間違いだ!


 ≪ 日本の債務「持続不能な水準」=世界経済のリスク-IMFが警告
 国際通貨基金(IMF)は24日までに発表したリポートで、日本の公的債務残高は「持続不能な水準」に膨らんでおり、「日本や世界経済安定のリスク」に なっていると警鐘を鳴らした。
 IMFは「財政の持続性をめぐる市場の警戒心から、日本国債の利回りが突然跳ね上がる恐れがある」と警告。また、 「財政改革の遅れや民間貯蓄額の減少」が引き金となり、日本国債が売られる可能性を指摘した。
 対処法として「成長を促進する構造改革と財政健全 化が不可欠だ」と主張。財政健全化の具体案では、消費税増税など歳入増加策と年金改革といった歳出抑制策の組み合わせが必要だとした。
 日本の公的債務残高は2011年度末に1000兆円を突破する見通し。IMFの11年予想によると、日本の債務残高の国内総生産(GDP)比率は233.1%に達 し、欧州債務危機に揺れるギリシャ(165.6%)やイタリア(121.1%)を大きく上回る。≫(時事通信)

  いい加減にしろよ!IMFリポートってのが当たったタメシがあるか? ない!世界的に国家財政に対する健全化は、今や“流行り病”の兆候をみせている。財政さえ健全化すれば、その国の何が善くなるのだ?国債の信用が増えるのか?国債の健全化の為に、国民生活は蔑にして善いと云うのか?ユーロ圏の放漫財政と糞味噌一緒にされちゃ迷惑千万だよ。

 なにも、我が国は世界のハイエナ金融資金に買ってくれとは頼んでいない。ただ単に、米国のポチ機関に過ぎないIMFなんぞの意見、余計な御世話だ。日本の心配する前に、親分アメリカの国債のデフォルトのリスクなんぞ見逃すんじゃないぞ!ユーロ圏の財政問題の終息こそオマエらの仕事だよ。まぁ、アメリカの思い通りにならんストロスカーンを冤罪で逮捕する暗黒国家、何をするか判ったものではない。テロ国家と似たりよったりだ。

  野田豚彦の消費税増税をバックアップするつもりのようだが、野田が消費税増税を本気で考えると云う事は、政権を失うと云う事なんだよ。勝と云う財務省次官も相当の玉だ。政権の一つや二つ潰そうとも、何が何でも消費税増税のようだ。そういえば、890兆円だった財政赤字が、突然短期借入分の110兆円の短期債務を無理矢理繰り込んで1000兆円と切りの良い数字にまで仕立てたな!(笑)890兆は890兆のままだ。その中には地方債も入っている。平成19年の「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、地方債の起債には厳しい制約があるので、国家が保障しているから、結果的に国家の借金だと云う論法は成り立たない。つまり200兆円程度の地方債は除外できる。

  ということは、890-200=690兆円だ。国の資産が647兆円あるので、差し引き我が国の財政赤字の実質的赤字は13兆円に過ぎないとも言える。仮に筆者の仮説の数字が若干違っていても、リスクのある実質国家財政赤字は50兆に届くことはないと断言できる。また、国民の金融純資産は未だに1100兆円近くあり、民間企業分を含めると2000兆円を超えている。永年にわたる経常収支の黒字も、我が国の国債の信用をバックアップしている。ところが、世界広しと雖も、この様な異質な国家は存在しない。また、特別会計と云う二重予算を組むことで、国民からの監視の目をくぐり抜ける国家財政を抱える国はないのだ。システムからして、財政詐欺国家だ。(ギリシャの粉飾の逆さま、経費の上積み脱税)故にIMFの馬鹿共は、日本国債の含み益を無視し、勝次官率いる財務省のデータのみで、日本の財政問題を判定しようとするために、トンデモナイ間抜けな結論を導いている。債券格付けの機関も同様の間違いを犯している。

 n逆にいうなら、このような透明性の欠片もない日本の財政の仕組みを変える事が喫緊の課題だ。勝財務省の論法は、「そんなに日本の財政が健全だと云う事実が判明すると、米国のオネダリの勢いが激しくなりますよ、野田豚君」とご説明をしているのだろう。たしかに、対米と云う側面から、そのような防御措置が講じられるのも判るが、1000兆円はあまりにも膨らまし過ぎだろう。物事には限度と云うものがある。まして、その莫大な財政赤字解消のために、あらためて国民から消費税を撒き上げるのは、暴力団以上の取りたて集団ではないか!いい加減、国民も気づくべきだよな。

 小沢一郎が善い奴か悪い奴か別にしてもだ、彼はあきらかに、この財政の在り方にメスを入れる政権を標榜していた。それが「予算の組み替え」であり「中央から地方への予算の移管」なのである。此処が、小沢一郎の日本の構造改革の1丁目1番地だったろう。今では、これに原発の徹底的終息措置と震災の復旧が追加された。おそらく、小沢が政権を握れば、財務省の協力をトコトン求めるか、全面対決に出るか、そのどちらかだ。筆者としては、是非、日本のクリアな財政の実態をみたいものだと思っている。すべてを明るみに出し、デカイ面して”赤字国債は悪だ~”と叫んでいた、財務省の役人、財界、政界、マスメディア、経済評論家の言い訳を聞きたいものである。



消費税のカラクリ (講談社現代新書)
斎藤 貴男
講談社


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「脱亜入欧」から脱亜入米、そして「脱米入亜」 学ぶから、与えられるモノ探しへ

2011年11月24日 | 日記
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)
町山 智浩
文藝春秋



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「脱亜入欧」から脱亜入米、そして「脱米入亜」 学ぶから、与えられるモノ探しへ




  ≪ 脱亜入欧(だつあにゅうおう)とは、「後進世界であるアジアを脱し、ヨーロッパ列強の一員となる」ことを目的とした、日本におけるスローガンや思想である。欧米列強が植民地戦争を繰り広げていた明治時代初期に、「富国強兵」と共に政府が実行した政策の根幹となった思想である。後の朝鮮半島や中国など、アジア大陸への侵略に至る流れの始まりと見ることもできる。具体化された例として、断髪令や廃刀令、1880年代の鹿鳴館が知られている。福澤諭吉が書いたとされる論説「脱亜論」は、 基本的にこの考え方に沿っていると指摘されることがあるが、これは誤りである。福澤は署名著作・時事新報論説のすべてにおいて「入欧」という言葉を一度も使用していない。 さらに福澤が「脱亜入欧」という語句と関連付けられるのは第二次世界大戦後の1950年代以降である。一方、逆説的であるが「興亜論(後の時代では「大アジア主義」)の考えこそが、中国・朝鮮への進出を押し進めた」という説も有力に主張されている。≫(ウィキペディア抜粋参照)

 筆者の感覚からみると、江戸後期における鎖国の閉塞感からの脱却を思考した、タダの海外かぶれと云う側面もおおいにある。自らの国家観念等と云うものは、徳川幕府支配においては、想定できない観念だったかもしれない。それが突然、国家観等と云う難しいものに挑戦した結果だろう。徳川幕府支配下では、儒教から派生した朱子学、大学、陽明学等々と神道、仏教が混合していたのだが、そのような考えだけでは植民地支配の世界勢力に伍して行けないと思った動機は肯ける。ただ、その強迫観念が強いあまり、統治の為の学問としてではなく、今で謂うところの日本人の心や生活に根差した社会学を疎んじた点も見逃してはならない。

  イアン・ブレマー国際政治学者がロイターにコラムを寄稿している。このコラムを読むと、如何に“アメリカアズNO1”を未だに自信満々に語っているかが判る。オバマが一般教書演説で、「向こう5年間でアメリカの輸出を増大させる」、「本年以降、世界で誕生する新たな雇用機会は全部アメリカで産まれるものでなければいけない」、「今後、起きる新たなイノベーションは全部アメリカで起こるものでなければいけない」等々と唯我独尊を恥とも思わず主張する文化に愕然とする。オバマの演説草稿を起こしたのはブレマー的コテコテの“アメリカアズNO1”主義者の手によるものなのだろう。

  このような“アメリカ思考”がまかり通っているのがグローバル経済そのものなのだ。彼らの“アメリカ思考”が世界経済を席巻したのは事実だが、今大きな綻びを見せ、ギシギシ崩壊の悲鳴を上げていても、唯我独尊の“アメリカ思考”を捨てようとはしていないようだ。善意にとれば、捨てることで世界全体が混沌とするからと云う主張もある。いずれにせよ、オバマもブレマーも、“アメリカンドリーム”の幻想から抜け出せないジレンマが垣間見える。“パックス・アメリカーナ”が実現した状況が、如何にもアメリカが素晴らしい国と云うファクトだけで実現したものではない事実も重要だ。明らかに、世界第二次大戦後、勝者も敗者も経済的に疲弊したにも関わらず、漁夫の利的に、唯一経済的打撃を逃れた米国。その後の東西冷戦構造によって、軍事力と経済力が相互的に作用して起きたアメリカの大成功なのである。つまり、アメリカが素晴らしい国である為に、世界的には“無理を通せば道理ひっこむ”の軍事戦略による貢献を見逃してはイケないのである。

  ただ、このような考えが米国指導層に根強くはびこり、日本の指導者層にも強圧的にはびこっている。おそらく、被支配国の日本の指導者層は、アメリカアズNO1と云う“アメリカ思考”に激しく馴染み、自らもその一員である様な錯覚に陥っているのだろう。今日のコラムの見出しを ≪「脱亜入欧」から脱亜入米、そして「脱米入亜」 学ぶべきモノを求めて≫としたのだが、学ぶべきモノがなくなっても、学びの段階に依拠する、モラトリアムの微妙な曖昧な温かさに馴染んだ人々と観察も出来る。現在の政府方針は、TPPとASEANプラス6の間で浮遊している。

 米国のタカ派は別にして、如何に滅びゆく老いたる図体ばかりデカイ国家が静かに覇権国家の地位を降りるべきか、或いはその一部にとどまれるか模索しているのが真実だろう。ただ、急激な変化は抱え込んでしまった強大な軍事力のコントロールを難しくするのも事実なので、強がりを言い続けなければならない運命と云う事だろうか。もう少し、中国も中華思想から離れた国際融和にも気を配れば良いのだが、内陸に住む多くの民が、富を配分しろと虎視眈々と狙っている状況なので、早々に先進国の仲間入りをしようとはしないだろう。

  欧米に学ぶと云う姿勢は貴重だろうが、学ぶべきものが違っている、誤っていると気づくことが怖いという心情もある。道なかば、60年以上学んできて、今さら卒業する事の怖さから目を背けようとする日本の指導者層の人々の心の根底が見透かされる。たしかに、60年、否、140年以上に亘って“学び国家”を続けてきた我が国が、世界と云う会社に就職する躊躇いはあるのだろう。しかし、教師である欧米各国が混乱と強弁に終始する姿を目の当たりにして、卒業論文を書き始めないのは、モラトリアムで過ごした140年、一時の勘違い戦争の犠牲、そのような歴史自体が徒労という事でもある。

 問題は価値観なのだろう。国家であれ、個々人であれ、生まれて死ぬと云う絶対的事実の間に、何を基準に生きていくのか、それが物質的尺度だけと云うのは、日本人延いてはアジア人の価値観だとは思いたくない心情がある。必ずしも宗教的国民ではないが、縄文の文化と農耕文化。そこに仏教や儒教を取り入れた日本人の知恵は地政的自然にも恵まれ(自然の猛威はあるが)、物心ともにの、豊かで豊饒な国家を創りあげてきたのだ。それをたかだか140年前の黒船騒動以来踏襲し、如何にも140年前に日本と云う国が突如東アジアに出現したような考えこそが間違いなのだと思う。まぁこの辺をつき詰めて話す時間はないので省略するが、明治以前の日本があったことに、日本人は気づくべきである。

  経済合理性の為だけではない、「脱米入亜」と云うものを、たしかなビジョンに据えた上で、あらためてアジアの一員である日本を考える時が来ているのだと思う。覇権ではなく、アジアの一員として、世界への就職を、そろそろしても良いのではなかろうか。経済合理性に固執しなくても、求めるモノ、求められるモノが存在する限り、損なようで得であり、互恵なアジア国家としての矜持を示す事は不可能ではない。ただ、現在の民主党政権では、到底発想すら浮かばないだろう。自民党でも似たりよったりだ。どうしても、大きな問題を解決する方向性を探ると、米国との距離感をどのように取るか、この問題にぶち当たる。


≪ イアン・ブレマー(国際政治学者)コラム
 米国経済がなぜ、日本が経験したような「失われた10年」に陥らずに済むのかという点について、少しだけ論じておこう。  
 まずは政治的な現実から見てみよう。日本は約50年にわたって自民党による一党支配が続いた一方、平成に入ってからの過去22年で17人もの総理大臣が誕生している。2009年8月の衆院選で圧勝した民主党は歴史的な政権交代を果たしたが、与党となった民主党は、国をどう統治していくか全く分かっていないことを露呈しただけだった。彼らは官僚機構の動かし方がまるで分かっておらず、経済界や金融機関との関係が弱く、強力な政策組織もない。もし 米国の政治状況が暗く見えるならば、この日本の状況に目を向ければよい。  
 事実、米国内の政治状況は見ていて楽しくないかもしれないが、機能はしている。オバマ大統領と共和党は、債務上限引き上げなどの問題で歯ぎしりするような 長い議論の末、土壇場では中道路線で合意している。  
 予算に関する超党派特別委員会の決裂を懸念する否定論者はいるが、いずれ片付く問題だろう。来年の大統領選挙が終わった後には、状況はさらに良くなる。共和党はほぼ間違いなく下院での多数派を維持したうえで、上院でも議席を伸ばすからだ。民主党のオバマ大統領が再選しようと、共和党候補に指名されそうなロムニー氏が次の大統領になろうと、現在の上下院ねじれ状態に比べれば、議会運営は格段にやり易くなるだろう。  
 海外投資家の資金が米ドルに流れ込み続けるのは、米国に安定した政府があるからだ。ポール・クルーグマン氏は、強い米ドルは米国の国際競争力を弱めることで米国経済にマイナスだと論じたかもしれないが、私は、海外投資家が米国債への信頼を示し続けることは、そうしたマイナス面に勝ると考える。  
 どちらのシナリオを選ぶか、自分自身に問いてみて欲しい。強い米ドルによって相対的に若干不利な立場に置かれるか、それとも、投資資金が米国から完全に引き上げられてしまうか。 投資家は引き続き米ドルに賭けており、それはわれわれにとっては良いことだ。確かに金相場はここ数年で劇的に上昇しているが、「金」は国ではない。 もし投資家が通貨に安全性や安定性を求めるなら、それを提供できるのは依然として米国だけだ。  
 クルーグマン氏はまた、米国が現在のGDP停滞から抜け出すのに必要な政策に急旋回できないことにいらだっている。ただ、世界に目を転じても、そんな芸当が出来る大国は一握りしかない。  
 1つはロシアだ。プーチン首相は自分の意思を通すためなら、自国の未熟な制度を積極的に骨抜きにしてきた。ロシア経済の成長率は目を見張るものだが、一体どんなコストを払ってきたのだろうか。プーチン氏が引退した後のロシアがどうなるかは誰にも分からないが、米国がそうした状況に陥ることは今後もありえない。われわれの制度は持ちこたえる。   最後に、米国が「失われた10年」を回避するための秘密兵器を見てみよう。それは人口動態だ。人口が長期的に安定するとされる人口置換水準に近い出生率と堅調な移民の流入により、米国の人口と労働力の成長見通しは、日本や欧州連合(EU)、さらには中国さえも凌駕する。  
 米国はこれからも、教育を受け、世界のほかの地域には見られないような企業家精神にあふれた労働力を持ち続ける。日欧や中国はわれわれの後を追い続けるだろうが、イノベーションは米国と北米から生まれる。  
 究極的には、それこそが何にもまして重要なポイントだ。約20年前、インターネットの登場で世界は変わり始めた。次のインターネット並み のイノベーションがどういったものになるのか、われわれにはまだ分からない。  
 3D印刷かもしれないし、レーザー核融合やナノテクノロジーかもしれない。もしかしたら、まだ誰も耳にしたことがない何かということもある。ただ、それがほぼ間違いなく米国から生まれるであろうことをわれわれは知っている。もしそうでなければ、中国の億万長者の半分が、中国ではなく米国に住みたがることはなくなるだろう。  
 米国経済にとって、向こう数十年の最大のライバルは中国だ。しかし中国では、13億人が先進工業国へ向かう途上にある。われわれは英国や米国で産業革命を見てきた。工業化は必要なことだが、きれいごとだけでは済まない。北京の大気環境がすでにそれを証明している。世界のエリートたちにとって、自分たちがどこに住みたいかは、これからも問題であり続けるだろう。世界のほかの場所に比べ、その点で米国は比類なき存在であり続ける。 ≫(20日 ロイター)

 *イアン・ブレマー(国際政治学者)は国際政治リスク分析を専門とするコンサルティング会社、ユーラシア・グループの社長。スタンフォード大学で博士号(政治学)取得後、フーバー研究 所の研究員に最年少で就任。その後、コロンビア大学、東西研究所、ローレンス・リバモア国立研究所などを経て、現在に至る。全米でベストセラーとなった 「The End of the Free Market」(邦訳は『自由市場の終焉 国家資本主義とどう闘うか』など著書多数。

 吐き気を感じるほど傲慢な自信だ。ブレマー氏の強がりは、アメリカ人エリートの独善性を明確に現している。外見上何の変哲もない中年の弱々しい男だが、名前から推測するとユダヤ系かもしれない。人種差別はイカンのだが、少なくともユダヤ民族には、気をつける心構えは必要だ。何年後かには、米国も抜くであろう中国と云う国家の中華思想と共産党独裁体制にも似たようなニオイがあるのは気がかりだ。


BRICsの底力 (ちくま新書)
小林 英夫
筑摩書房



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大人は成長の停滞を怖れ 若者は、その成長そのものを信じていない

2011年11月23日 | 日記
上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください (光文社新書)
上野千鶴子,古市憲寿
光文社



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大人は成長の停滞を怖れ 若者は、その成長そのものを信じていない


 先ずは以下の田原のコラムの抜粋を読んでいただこう。
≪ 若い世代のTPP反対は「尊皇攘夷」に似ている(*前半は、田原のTPP支持の馬鹿げた論理を展開している) …………
 若い世代に「TPP反対」の声が多いのはなぜか 14日夜、文化放送の番組「田原総一朗オフレコ!スペシャル」(テーマはTPP)で大田弘子さん(政策研究大学院大学副学長)をゲストに招き、 TPPについて話し合った。大田さんはTPP賛成派である。
 番組はニコニコ生放送でも同時放送され、同生放送で「TPPに賛成か、反対か」のアンケート調査を行った。驚いたことに、その結果は、反対が 74%にも上り、賛成はわずか26%だった。圧倒的に反対意見が多い。
 日本経済新聞の世論調査(10月28~30実施)によると、TPPに「参加すべきだ」が45%、「すべきでない」が32%。朝日新聞の世論調査 (11月12、13日実施)でも「賛成」46%、「反対」28%となり、賛成派のほうが上回っている。 ニコニコ生放送の調査回答者はインターネットの利用者で、若者が多い。私は、「大人が決めることはよくないこと」という若者たちの反体制の声ではないかと思っている。若者のTPP反対は裕福な年寄り世代へのアンチテーゼ チュニジアやエジプト、リビアで独裁政権を倒す革命が起きた。米ニューヨークのウォール街で始まった反格差デモがアメリカ各地、世界へと広がった。こうした革命や反格差デモの中心に若者の存在があり、それと同じように、若い世代の「TPP反対」は現体制を作り上げてきた年寄り世代へのアンチテーゼではないか。
 「年寄り世代が富を独占し、若い自分たちには何もない。就職すらできない」という反発が、アンケート結果に表れているのではないかと思う。
 15~24歳の若年層の失業率は世界的に高い。ユーロ圏で約20%、ギリシャやスペインでは40%を超える。アメリカでも約18%に上り、いずれ の国でも若年層の失業率は全体の2倍以上に達している。日本でも完全失業率は全体の4.1%に対して若年層は7.2%と高い(総務省統計局「労働力調査」 平成23年9月分より)。
 若い人たちを「TPPとは何か、よくわかっていないくせに」と批判することは簡単だ。しかし、若い世代が「TPP反対」で大多数を占めるのは、実は深刻な現象なのである。
 私はここに「尊皇攘夷」を見る。開国を迫る外国人を排撃する幕末の思想だが、内にこもり、国際化から目を背ける現在の若者の姿勢は「尊皇攘夷」に似ているからだ。・・・・・・
 ・・・・・・こうした流れの中で、TPP交渉参加に反対する農業団体の動きと、若い世代の強烈な反対が私には大変気になる。(日経BPnet:田原総一朗:政財界「ここだけの話」抜粋)


 旧世代の代表格と目される田原総一朗が、知れ者な言葉で現代の若者像を語っている。このコラムの後半部を読んでいると、彼が一番マスメディア、記者クラブの論調に左右されている評論家なのだと思う。発想が陳腐だ。世代間格差を嘆いているのは、若者ではない。嘆いているのは、大人や高齢者であり、自分達ではない事を知っている。若者は時代を肌で感じている。故に、これからの自分達の将来とか、未来に対し現実的に、冷徹な目を持っていることが判らない。世代間格差を恨んでもいないし、子供達に借金を残さないという美辞麗句も信用していない。おそらく、恩着せがましい大人の論理だとせせら笑っているのだろう。

 旧世代は、現代の若者には夢がない、と嘆く。小沢一郎もそのような発言をしていた。小沢も、その点では、現代の若者を充分に理解できていない。筆者も同じだ。ただ、夢を持つには、そこに将来への“糊代”が厳然と残されている“事実”がなければいけない。政治家であれ、評論家であれ、現代の若者を鼓舞する具体的日本の、否、先進諸国の成長の残り部分を説明出来るのだろうか?残念ながら、筆者は彼等に先進諸国のあらゆる成長の糊代を提示する事をためらう。なぜなら、現実問題“糊代”は基本的にないからである。故に筆者は極論だが“基本的鎖国”の精神を謳っている。この問題は社会哲学の世界で語ることかもしれないが、極めて重要な世代的ズレなのである。  

 いま生きている高齢者や大人達は、敗戦と復興、そして、怒涛のような経済成長と共に生きてきた人間達だ。これら世代に共通の国家認識、或いは社会認識が成長と共にある。その成功体験に根差した口ぶりなので、嫌に絶対的確信がある。しかし、そこが違うという論点を抜きにして、これからの日本、或いは世界像を語るのは、押しつけに他ならない。彼らが“これは糊代だ!”と思える素材を提供しない限り、彼らが草食系であろうが、夢がなかろうが、海外に飛躍する気がなかろうが、なんら説得力を持たない。今後も、日本や先進諸国が経済成長し、よりバラ色の世界があるなどとシラフで言える馬鹿がいるのだろうか?最後に毎日新聞の 「特集ワイド:「若者ってかわいそう」なの? 20代の70%が今の生活に『満足』」と云う考えさせられる記事を掲載しておく。

  ≪ 特集ワイド:「若者ってかわいそう」なの? 20代の70%が今の生活に「満足」 
◇キーワードは自己充足
 世代間格差が話題だ。「若者がかわいそう」だの、「かわいそう」はウソだの、若者以外が騒いでいる。ところが26歳の社会学者、古市憲寿(のりと し)さんはいう。「世代間格差に一番怒ってるのは40代のオジサン世代じゃないですか」。ええっ!? 40代としては聞き捨てならない。ならば聞かせても らいましょう。「若者ってかわいそうではないの?」【小国綾子】 
◇気の合う仲間と日常を楽しみ、案外社会に真剣に向き合って、自分にできることをしようと、まじめに思ってる 古市さんは現在、東大大学院生。9月には「絶望の国の幸福な若者たち」(講談社)、10月には社会学者の上野千鶴子さんとの対談集を出版した。ポ スト・ロスジェネ世代の若者論の旗手として、今やメディアで引っ張りだこだ。 待ち合わせ場所は、昼下がりの東大本郷キャンパス(東京都文京区)。古市さんと同世代の意見も聞きたくて、研究仲間の大学院生(27)の女性らに も同席していただいた。
 「『若者はかわいそう』と言われても僕らに実感はないですね」。古市さんはデータを挙げて説明してくれた。内閣府世論調査(2010年)では、 20代の実に70%以上が今の生活に「満足」している。これは過去40年で最高で、おまけに他の世代より高い。満足度が一番低いのは50代(55%)だ。 「デフレが進み、ユニクロやファストフードでも、お金をかけずそこそこ楽しく暮らせるようになりました。ケータイなど、友だちとつながるツールも 増えましたしね」
 でも、一方で20代の63%の人が「生活に悩みや不安がある」という。80年代後半には40%を切っていたのに。「満足なのに不安」って? 「人は『将来、今より幸せになれる』と思った時、今に満足しなくなる。逆に『これ以上幸せになれない』と思うから、今に満足するのです」。つまり希望がないか ら「今に満足」ってわけか。見れば隣で、20代の女性2人もうなずいている。
 でも、満足している「今」の暮らしも続く保証はないのでは……。 
 「ところが若者にその実感はありません。将来について尋ねた調査で『今と同じ生活が続く』と答えた20代は6割。一方『悪くなる』はわずか1割。 中高年では『悪くなる』が3~4割もいたのに」 古市さんが観察してきたポスト・ロスジェネ世代の若者像は、こんなふうだ。日本の将来より、世界の将来に関心があり、バブル時代の若者より、実は社会や政治に関心も高い。社会貢献したい気持ちはあるのに、具体的な目標やきっかけがないから動けない。
 キーワードは「コンサマトリー(自己充足)」。「気の合う仲間と日常を楽しむ生き方。野望を抱いたりせず、友だちと一緒にご飯を食べられたら幸 せ、みたいな」。そういう感覚が若者に広まっているという。「例えば、借家を仲間とシェアしたら生活費は月5万円。だったら日雇いでも暮らせる、と会社を 辞めた人もいました。病気になったらどうするの? と聞いたら、『ツイッターでつぶやけば、誰か友だちが薬を届けてくれるから』と」
 思わず意地悪な質問を投げてしまった。「自己充足」って「自己満足」とどう違うの?
 ところが古市さん、涼しげに「まあ、同じでしょうね~」だって。「自己が満足し、今ここで生きていく、それでいい、ってことだから」 中国の若者には、こう言われたそうだ。「日本の学生って何だか年寄りみたいだね」 こんな「若者論」に今、同世代から多くの共感が寄せられている。一方で、年配の人からはこんな声も。「若者はもっと怒れ!」。古市さんは「怒りは 一瞬、人をまとめるけれど、それだけでは物事は動かない。怒りより共感が大事と思いますけど」と受け流す。 でも世代間格差はもはや火を見るより明らかだ。年金や医療など社会保障を通じて若者は高齢者より1億円も損する、なんて試算を聞けば、さすがに腹 も立つでしょう?
 しかし、同席の20代の面々は「あーあ、って感じ?」「そう。あーあ、だよね」。えっ、それだけ?
 すると古市さん、痛いところを突いてきた。「世代間格差や若者貧困論を一番言いたがるのは40代。将来が不安なのは中高年の方では? 不安を若者に転嫁し、弱者を代弁するふりをしているだけじゃないですか。年金制度が崩壊して困るのも若者ではない。35歳以下の半分がもう、保険料を払ってないです から」
 もっとも古市さんは、同世代の友人の起こした会社の執行役員で、厚生年金保険料を払う身だ。「どうせ僕らは将来、年金なんてほとんどもらえないでしょうが、社会貢献のつもりで払ってます」
 著書で書いている。「若者が頑張ることのできる仕組みもない社会で『夢をあきらめるな』なんて言うな。むしろあきらめさせろ」と。「フリーターや派遣で働いていて、学歴も経験もない若い子たちがキャリアアップできる仕組みが、この社会にありますか?」。研究仲間の女性もボソッとつぶやいた。「頑張ってもその先に楽しそうなものが見えないのよね。頑張ってる人も幸せそうじゃないし」
 大人の目には、不運に見える20代。物心ついた時には「失われた10年」で、就職超氷河期だニートだと言われ、育った世代だ。しかし彼らの目には、上の世代も幸せに見えないらしい。
 古市さんは言う。「『昔は良かった』ってそれ、いつの話です?」。モノはなくとも心豊かな「三丁目の夕日」の昭和30年代か、はたまたジャパン・ アズ・ナンバーワンの80年代か、バブル期か。
 「『あの頃に戻りたい』と言われても、僕にはしっくりこないんですよね。庶民が物価高と公害に苦しんだ高度成長期や、今から見ればしょぼいシ ティーホテルでまずいフランス料理を食べていたバブル時代に戻りたいですか? 過労死と隣り合わせの正社員や社畜になり、何十年も先の退職金の額まで予測可能な人生を送るよりは、今の若者は自由な人生を送れるようになった、と言えるのかもしれませんよ」
 何というか、クールでドライ。でも決して、しらけているわけじゃない。「今の20代って案外社会に真剣に向き合い、自分と地続きの場所で自分にで きることを何かしようというまじめな人が多いんですよ」と古市さん。
 なるほどこれが、新しい幸せの形、なのかもなあ。20代と40代が一緒にワイワイガヤガヤ。インタビューが終わったころには、東大キャンパスは夕暮れにすっかり沈んでいた。≫(毎日新聞)


 ≪……古市さんが観察してきたポスト・ロスジェネ世代の若者像は、こんなふうだ。日本の将来より、世界の将来に関心があり、バブル時代の若者より、実は社会や政治に関心も高い。社会貢献したい気持ちはあるのに、具体的な目標やきっかけがないから動けない。 キーワードは「コンサマトリー(自己充足)」。……≫
 ≪……著書で書いている。「若者が頑張ることのできる仕組みもない社会で『夢をあきらめるな』なんて言うな。むしろあきらめさせろ」と。「フリーターや派遣で働いていて、学歴も経験もない若い子たちがキャリアアップできる仕組みが、この社会にありますか?」。研究仲間の女性もボソッとつぶやいた。「頑張ってもその先に楽しそうなものが見えないのよね。頑張ってる人も幸せそうじゃないし」……≫

 イヤハヤ耳の痛いお話だ。しかし、痛い所をズバリ指摘されている。大人、特に政治家は、若者が参加し出来る隙間のある国家を提示しなければならないのだろう。つまり、一種無血の革命(パラダイムシフト)で、日本社会に、彼等に委ねる部分を解放するドラスティックな変化が必要なのだろう。やはり、改革ではなく、既存のシステムの破壊だろう。その好例が霞が関やマスメディアから既得権を奪う事なのだろう。その点、小沢一郎の視点は当たっている。それが出来るかどうか、それは今現在の政治家達の時代的責務なのだと思う。


絶望の国の幸福な若者たち
古市 憲寿
講談社



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小沢一郎、世界経済のリスクから増税拒否は明確 年末大政局もあり得る

2011年11月22日 | 日記
日米同盟崩壊 ~もう米軍は日本を中国から守らない~
飯柴 智亮
集英社


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小沢一郎、世界経済のリスクから増税拒否は明確 年末大政局もあり得る


筆者は昨日のコラムで以下のように述べた。
≪……明らかに、「国民の生活が第一」とは似ても似つかぬ、既得権益御三家とのランデブー政権運営を認める事は出来ないので、現時点ではノラリクラリの意志表示に徹する手法を選ばざるを得ない。腹の中では、来年秋の民主党代表選に出馬、09年政権交代時の民主党を蘇らせる離れ業は不可能に近い事を知っているだろう。民主党Bに破壊された民主党と云う政党の現実を直視するしかなくなっている。もう、民主党の再生は困難だろう。此処まで菅・野田によって「国民の生活が第一」を土足で足蹴にされた以上、出直しは致し方ない選択だと思う。
  TPPの実態が判明するに従い、反TPP圧力団体の団結は強くなるだろうし、党内の反TPP勢力の舌鋒も鋭くなる。まして、年内に消費税増税を党内で纏めようと云うのだから、本来であれば党解党を目指している政権のようにさえ見える。野田君の行動は、民主主義の基本である与党勢力の議席数を分割してでも、既得権益の御三家への恭順の意の方が優先すると言っているのと同義だ。「国民の生活が第一」もへったくれもない民主党に未練のない議員。或いは一定の起爆剤がないと到底選挙に勝ち残る目のない議員達は捨て身になるだろう。だからといって、一気に民主党を与党から引きずり降ろす議員数の離党は賢明ではない。少なくとも来年3月末の一審判決が出るまでは、野田に総理をさせておかなければならない事情がある。
 筆者のシナリオに過ぎないが、政党助成金の対象になる新党を、小沢支持議員の離党とは判然としない枠組みで20~40人程度の離党はあっても良いのだと思う。参議院でのネジレだけではなく、衆議院のネジレまで気にしなければならない国会運営において、TPPとか、消費税増税とか、生意気な事が言えない状況を作り、大震災の復旧と原発対策専用内閣に格下げするのが妥当な選択ではないかと思考する。≫  

 筆者の個人的希望と云うより、今までの流れから政局のシナリオを観測したのだが、もう一つの仮説を述べる事を忘れていた。それは小沢一郎が自らの公判に先立ち冒頭陳述した“司法への挑戦的声明”の部分にある。

『……今、指定弁護士が話されたような事実はありません。裁判長のお許しをいただき、ただいまの指定弁護士の主張に対し、私の主張を申し上げます。指定弁護士の主張は、検察の不当・違法な捜査で得られた供述調書を唯一の根拠にした検察審査会の誤った判断に基づくに過ぎず、この裁判は直ちに打ち切るべきです。百歩譲って裁判を続けるにしても私が罪に問われる理由はまったくありません。なぜなら、本件では間違った記載をした事実はなく、政治資金規正法の言う虚偽記載には当たりませんし、ましてや私が虚偽記載について共謀したことは断じてないからです。また本件の捜査段階における検察の対応は、主権者である国民から何の負託も受けていない一捜査機関が、特定の意図により国家権力を乱用し、議会制民主主義を踏みにじったという意味において、日本憲政史上の一大汚点として後世に残るものであります。以下にその理由を申し上げます。……』

『……なぜ私のケースだけが単純な虚偽記載の疑いで何の説明もなく、突然現行法の精神と原則を無視して強制捜査を受けなければならないのか。これではとうてい公正で厳正な法の執行とは言えません。したがってこの事例においては、少なくとも実質的犯罪はないと判明した時点で捜査を終結すべきだったと思います。それなのに、おととし春の西松事件による強制捜査、昨年初めの陸山会事件による強制捜査など、延々と捜査を続けたのは、明らかに常軌を逸しています。この捜査はまさに検察という国家権力機関が政治家・小沢一郎個人を標的に行ったものとしか考えようがありません。私を政治的・社会的に抹殺するのが目的だったと推認できますが、明確な犯罪事 実のその根拠が何もないにもかかわらず、特定の政治家を対象に強制捜査を行ったことは、明白な国家権力の乱用であり民主主義国家、法治国家では到底許され ない暴力行為であります。……』

 『……それ以上に、本件で特に許せないのは、国民から何も負託されていない検察・法務官僚 が土足で議会制民主主義を踏みにじり、それを破壊し、公然と国民の主権を冒とく、侵害したことであります。おととしの総選挙の直前に、証拠もないのに検察当局は捜査・逮捕権という国家権力を乱用して、私を狙って強制捜査を開始したのであります。衆議院総選挙は、国民がみずから主権を行使して、直接、政権を選択することのできる唯一の機会にほかなりません。とりわけ、2年前の総選挙は、各種世論調査でも戦後半世紀ぶりの本格的な政権交代が十分に予想された特別なものでありました。そのようなときに、総選挙の行方を左右しかねない権力の行使が許されるとするならば、日本はもはや民主主義国家とは言えません。議会制民主主義とは、主権者である国民に選ばれた代表者たる政治家が自由な意思により、その良心と良識に基づいて、国民の負託に応え、国民に奉仕する政治であります。国家権力介入を恐れて、常に官憲の鼻息をうかがわなければならない政治は、もはや民主主義ではありません。日本は戦前、行政官僚、軍部官僚検察・警察官僚 が結託し、財界、マスコミを巻き込んで、国家権力を乱用し、政党政治を破壊しました。その結果は、無謀な戦争への突入と悲惨な敗戦という悲劇でした。……』

 『……東日本大震災からの復興はいまだに本格化できず、東京電力福島第一原子力発電所の事故は安全な収束への目途すら立たず、加えて欧米の金融・財政危機による 世界恐慌の恐れが目前に迫ってきている時に、これ以上政治の混迷が深まれば、国民の不安と不満が遠からず爆発して偏狭なナショナリズムやテロリズムが台頭し、社会の混乱は一層深まり、日本の将来は暗たんたるものになってしまいます。そうした悲劇を回避するためには、まず国家権力の乱用を止め、政党政治への国民の信頼を取り戻し、真の民主主義、議会制民主主義を確立する以外に方法はありません。まだ間に合う、私はそう思います。裁判長はじめ裁判官の皆様の見識あるご判断をお願い申し上げ私の陳述を終えます。ありがとうございました。』

 この小沢の自らの公判に先立ち行われた冒頭陳述をあらためて読み直してみると、“裁判官よ!裁判をやめろ。百歩譲っても、さっさと無罪判決を出し、俺に政治をさせろ”と主張している。悪意に取れば、裁判所を恫喝している。(笑)善意に取れば、まさに国難の時に民主主義を踏みにじる国家権力によって日本が捻じ曲げられるのを座死はしないぞ!と表明している。

 以上の司法に挑戦する小沢一郎の捨て身の声明を考慮に入れて、現在の民主党政権を考えると、最後まで小沢が捨て身で日本の行く末を考えている可能性も捨てきれない。つまり、日本が自らの裁判の成り行きを待っていられない状況になりかけている、と判断した場合である。その場合には、年内に捨て身の“新党立ち上げ”と云うシナリオも考慮しなければならない。TPPは批准まで相当な時間を要し、待ったなしの話ではない。しかし、原発の国家主導の終息措置、国内法だけで国民生活を崩壊させる消費税増税は断固拒否の姿勢だ。しかし、野田総理は景気に左右されず断固実行すると主張している。12月中旬までに、財務省と野田が増税の旗を降ろせば別だろうが、その気配がない場合、捨て身の“国民生活党”立ち上げも充分にあり得る。此処まで来ると、民主党の蘇生は不可能だと小沢は思っているだろうから、自らの裁判の行方を待たずに行動する可能性もシナリオに入れておく。


司法官僚―裁判所の権力者たち (岩波新書)
新藤 宗幸
岩波書店



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生臭い政局の話 野田内閣はいつまで持つか?最長来年の4月まで

2011年11月21日 | 日記
震災復興とTPPを語る―再生のための対案
鈴木 宣弘,木下 順子
筑波書房


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生臭い政局の話 野田内閣はいつまで持つか?最長来年の4月まで



  野田佳彦のファシズム体質は拙ブログ「低姿勢、新種のファシズム野田政権 小沢は判決前に動くか?黙認 か?」でも触れたが、国会では“米つきバッタ”の如き低姿勢にして慇懃無礼に徹し、美辞麗句を並べたて、何もかも自分の考えのすべては“国益”に由来すると強弁する。党内の半数にのぼる反対意見も、議論の場は提供するが、その議論の結論は無視する。無視できないと感じるや、海外と国内で言い回しを官僚の浅知恵を借り糊塗せんとする。TPPも消費税増税も、彼にとっては既定路線と云う決意だけは固いようである。明らかに議院内閣制の本来の趣旨を蔑に、専ら国会運営のテクニックに縋る政治をしていると観察できる。

 ≪ 消費増税「年内に結論」=米のアジア重点戦略を歓迎-野田首相
 【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)時事】野田佳彦首相は19日午後(日本時間同)、インドネシアのバリ島で記者会見し、消費増税を含む税制の抜本改革について「年内をめどに結論が出るよう、政府税調を中心に議論を深めていく」と述べ、年内取りまとめに決意を示した。
 ただ、消費税率を引き上げる時期と幅を盛り込む準備法案については「(来年の通常)国会が始まって、国会に法案を提出するときに閣議決定する」と指摘。自民、公明両党との政策協議を念頭に、法案提出前の政府方針の修正に柔軟に応じる考えを示唆したものだ。
 また、2012年度予算編成に関し、新規国債発行額を約44兆円以下に抑えるとした中期財政フレームに触れ「順守できるように最大限努力するのが基本的な姿勢だ」と強調。財政規律に引き続き配慮する姿勢を示した。
  オバマ米大統領がアジア太平洋地域を安全保障戦略の最重点地域と位置付け、海兵隊をオーストラリア北部に駐留させる方針を打ち出したことには「歓迎すべきだ」と表明。「日米同盟はアジア太平洋地域の公共財だ。同盟を通じてこの地域の平和と安定に貢献していきたい」と、地域の安全保障での指導力発揮に意欲を示した。≫(時事通信)

 何とも不思議だが、菅も野田も海外に出ると口が滑らかになる。何か薬でも盛られたのでは?と心配になるほどだ。菅にも野田にも共通の政治リーダーとしての大欠点がある。小泉純一郎と云う政治家にも共通する欠点だ。それは、政治力を支えるバックボーンが極めて脆弱と云う事だ。彼らの政治手法を観察すると、国民的興味が湧くイシューを提供し、如何にも自分はそこに向かって邁進する姿を演じる事である。野田君の場合、TPP、日米同盟、消費税増税がイシューだ。経団連奴隷、米国奴隷、財務省奴隷の3点セットなのだから、彼の政治感覚からすると、鬼に金棒なのだろう。党内軽視、国会軽視、震災復旧予算の速やかな成立など、後の後と云う感じなのは、その辺に由来する。つまり最終的には国民軽視と云う事だ。既得権益に沿った政策に邁進する限り、日本国家の屋台骨である、米国、霞が関、経済界を後ろ盾にするのだから、怖いものはない。

  しかし、米国からの圧力だから仕方ないと云うことなら、何も民主党である必要もない、小泉自民党政策のバージョンアップだ。日本国家をこれ以上米国化してどうする?今にも壊れかけている虚構の巨人に怖れをなして、いまましい奴らだ。おそらく、現在TPPに賛成している霞が関も経済界も、最終的には甚大が損害を受けるのがTPP・米国化政策である。自由な殴り合いで雌雄を決した結果が“オキュパイ・ウォール街”だ。1%の有能な人間が富を独占する方が経済合理性に適うと云う国家思想を受け入れ、太平洋の藻屑になろうというのか!

 此処で一つだけ抜け落ちているモノがある、それが選挙だ。小沢一郎は口が酸っぱくなるほど苦言を呈している、国民を蔑にした政治手法は滅びると云う部分だ。おそらく筆者の推測では、野田佳彦は次回の衆議院選で民主党が過半数を取ることはない、と云う予測の下で動いているのだと思われる。つまり、近々民主党は与党ではなくなると読んでいる。その上で、民主・自民共に過半数には達せず、連立含みの与党が成立すると読んでいるのだろう。その連立する与党は民主でも、自民でも構わない。ただ、その連立のキーワードは“米国、霞が関、経済界をバックに”と云う共通項を有する政治勢力の結集だ、と意識している様子が窺える。

 当然、その共通項が政界再編の原動力になるに違いないと仙谷・菅・前原・野田らは考えているのだろう。つまり、野田らは、次回の衆議院選で現有301議席は絶対に取れないし、240議席と云う過半数の堅持も端から放棄している、とみるのが妥当だろう。小沢一郎が“今すぐ選挙が行われれば、50人戻ってこれるかどうかだ”と語ったらしいが、多少大袈裟だとしても100~150人程度しか戻れないのはたしかだ。またその際“年が明けると、翌年が選挙という空気が漂う。地元に張りついて、ドブ板で頑張れ”と若手を鼓舞したようである。

 つまり、今の民主党であれば、衆議院選で大惨敗が必定だと予測している。おそらく国民の多くが、次期衆議院選は民主党の惨敗と云う点ではコンセンサスさえあるかもしれない。小沢は、現在首相に就いている野田が、菅内閣と同じ路線を突っ走る限り、浮かぶ瀬はないと言っているわけだ。政治権力闘争と云う面だけみれば、切りの良い年内に民主党を離脱、新党結成が正論だ、くらいは百も承知だ。ただ、広義の権力闘争においては、自らの裁判を被告として迎えているだけに、“そんなの関係ねぇ”では済まされないわけである。

  法的に有罪になりようがないと確信していても、石川議員らの一審判決のように、推認の連発と云う判決が平気でまかり通るわけだから、自分も同じ目に遭う可能性は捨てきれない。最高裁事務総局が小沢陸山会裁判の指揮権を持っている以上、その最高裁事務総局に裏指揮権を発動できる唯一の権力、内閣総理大臣との距離感は推し量らざるを得ないのが真実だ。つまり、野田総理の行状を強く咎め、歴然と反旗を翻す事は慎まざるを得ないのだ。

 明らかに、「国民の生活が第一」とは似ても似つかぬ、既得権益御三家とのランデブー政権運営を認める事は出来ないので、現時点ではノラリクラリの意志表示に徹する手法を選ばざるを得ない。腹の中では、来年秋の民主党代表選に出馬、09年政権交代時の民主党を蘇らせる離れ業は不可能に近い事を知っているだろう。民主党Bに破壊された民主党と云う政党の現実を直視するしかなくなっている。もう、民主党の再生は困難だろう。此処まで菅・野田によって「国民の生活が第一」を土足で足蹴にされた以上、出直しは致し方ない選択だと思う。

 TPPの実態が判明するに従い、反TPP圧力団体の団結は強くなるだろうし、党内の反TPP勢力の舌鋒も鋭くなる。まして、年内に消費税増税を党内で纏めようと云うのだから、本来であれば党解党を目指している政権のようにさえ見える。野田君の行動は、民主主義の基本である与党勢力の議席数を分割してでも、既得権益の御三家への恭順の意の方が優先すると言っているのと同義だ。「国民の生活が第一」もへったくれもない民主党に未練のない議員。或いは一定の起爆剤がないと到底選挙に勝ち残る目のない議員達は捨て身になるだろう。だからといって、一気に民主党を与党から引きずり降ろす議員数の離党は賢明ではない。少なくとも来年3月末の一審判決が出るまでは、野田に総理をさせておかなければならない事情がある。

  筆者のシナリオに過ぎないが、政党助成金の対象になる新党を、小沢支持議員の離党とは判然としない枠組みで20~40人程度の離党はあっても良いのだと思う。参議院でのネジレだけではなく、衆議院のネジレまで気にしなければならない国会運営において、TPPとか、消費税増税とか、生意気な事が言えない状況を作り、大震災の復旧と原発対策専用内閣に格下げするのが妥当な選択ではないかと思考する。


始まっている未来 新しい経済学は可能か
内橋 克人,宇沢 弘文
岩波書店



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松木けんこうの「けんこうのつぶやき」 見た目以上にバランス感覚ある政治家

2011年11月20日 | 日記
消費税のカラクリ (講談社現代新書)
斎藤 貴男
講談社




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松木けんこうの「けんこうのつぶやき」 見た目以上にバランス感覚ある政治家



 先ずは、日曜日の第一段コラム。コラムと云うのはオコガマシイが、男の行動力を十二分に見せる衆議院議員松木謙公氏の日記風サイト土曜日、同氏の呟きを紹介する。無所属で大変だろう。菅内閣不信任決議案に民主党員でただ一人賛成票を投じ、除名された同氏の行動理念が如何なく語られている。政治力、政治テクニック以前の誠実さと男気は縄文の心、魂に通じるものだろうと、以前以上に筆者は支持する。

相当政党助成金もなく厳しい政治活動を強いられていると思われるので、筆者も及ばずながら献金をする予定。マスメディアの同氏への扱いは、小沢取巻きの強面議員と云う印象操作だったことが、同士のWEBを読むことで、“あれは印象操作だった”ことがよく判る。やはり、小沢支持の議員であっても、この人どうよ?と云う人物もいる。松木謙公議員には実がある。どこかの何枚も舌を持つ政治家とは違うようだ。

 ≪「強い意志」(2011年11月19日 16:36)
 どじょう内閣の支持率がとうとう35%、不支持率が36%となった。時事通信社が10日から13日に行った11月の世論調査の結果である。私は基本的には内閣支持率は就任当初が一番高く、それを維持できれば上出来だと思っているが、わずか2か月でこうなるとは早いものだなぁと思う。 原因は何か?私の考えはTPPの問題が最大、そして野田総理の発信力が安全運転のあまり弱く見えているのではないだろうか。TPP問題賛否、色々とある と思う。私は大反対である。野田総理は国内向けには「各国と参加のための事前協議に入っただけ」といい、海外では(アメリカには)「参加する」と言ってい るのではないかと思われている。所謂、二枚舌を使っていると疑われ始めている。
 また、経産大臣の事前の発言ペーパーみたいなものがTVに写し出されたり、そう思わざるをえない感じだ。私は常日頃から言っている事がある。各党の政策はそれぞれの党がこの国の人々の「幸せの土台」を作れると思って発表する。不幸にしようと思う党はないのです。しかしその政策は絶対良いものとも言えないのです。なぜなら未来は絶対ではない、ある程度の推測はできても絶対的なものはない。それが証拠に原発だってそうである。今回の様々な事故が将来絶対に起こるんだとわかっていたら、原発は造ったでしょうか?事故の起こる可能性はあったにせよ、絶対に今の様になると予測した人間はいなかったと思う。要は、政策は少なくとも正しいのであるとの強い意思でやっていくしかないのである。
 そして2年前の選挙では民主党の主張が国民に受け入れてもらったからこその政権交代であったはず。という事は、民主党は(私も)その言った政策を遂行す る義務があるはず、もしその時の話と大きく逸脱したら、それはタダの嘘つきになってしまうと思います。今日の一件(TPP)を含めて野田総理には強い意志が感じられないと思われたのでしょう。こういう国にするから、こういう政策がどうしても必要と思っている、という意思が感じられません。それに比べ、例えば河村たかし名古屋市長、「減税をするんだ、だから経費を浮かせるため、約2500万円の市長給与も800万円にする。だから協力してくれ。」そこには命懸けでやるという強い意志、信念があります。だから選挙では、自公民が束になっても3倍近くの票を取る、人気も衰えないんです。大阪の橋下さんも同じものを私は感じます。どんなに叩かれようががんばる、曲がらない…。
 あるべき姿ではないでしょうか、はじめに言った事をやり遂げようとする姿を国民は見ていると思う。だから自給率が下がる様なTPP、医療がどうなるのか不安なTPP、ISD条項なるわけのわからないルールがあるTPP、一部の人間しか幸せになっていない国が、積極的に押し付けてくるTPPに不安をもっているんだと思う。まして、菅前首相が突然言い出したTPP、縁起もよくないのである。 今日から朝一番で地元、月曜日までがんばってきます。≫(けんこうのつぶやき)



日本をダメにしたこの民主党議員たち
松木 謙公
日本文芸社




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米国独善説、米国が世界に押しつける「民主化」と云う言葉が曲者だ

2011年11月19日 | 日記
ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)
橋爪 大三郎,大澤 真幸
講談社



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米国独善説、米国が世界に押しつける「民主化」と云う言葉が曲者だ 



 昨日の「TPP対ASEANプラス6」の話をし、“キリスト教文化圏の欧米がアジアを如何に扱ってきたか、歴史に学べ!”と語ったのだが、その延長線上に政体としてのキリスト教的民主主義への強要が、その耳触りの良い「自由と民主化」を旗印に行われてる。今我々は、その最たる実例を目の当たりにしている。それがミャンマーにおける「民主化」だ。ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー女史を、欧米系キリスト教民主主義を同国に導入する手先として利用しようと云う企みにさえ見えてくる。現在、ミヤンマー政府は中国寄りの外交を展開している。ビルマ時代には軍政に至るまでにCIAのたび重なる関与があったのも事実だ。

 アウン・サン・スー・チー女史そのものも、欧米系キリスト教的民主主義者である可能性は、経歴から推し量る限り相当高い。インド・英国・アメリカ・日本で働いてきた流れは、明らかにキリスト教的民主主義の傾向を持っている。今米国は外交戦略上、同女史をシンボル的に祭り上げ、ミャンマーの米国型民主化をなさんと、国際的外交に総力を挙げている。思い出せば、ハリウッドスター勢揃いで、同女史及びミヤンマーの民主化を求める行動がプロパガンダ的だった記憶がある。以下の時事通信の記事にも、その片鱗が窺われる。ただ、議長国になるのは2014年なので、今回のTPP、ASEANプラス6等の行先は殆ど決まっているだろう。

 ≪ ミャンマーの議長国就任決定=民主化進展受け-ASEAN首脳会議
 【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)時事】インドネシア・バリ島で開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は17日、2014年の ASEAN議長国にミャンマーが就任することを決定した。長期にわたり軍事政権が続いたミャンマーの議長国就任は初めてで、今回の決定により、国際社会への本格復帰の足掛かりを得ることになる。 首脳会議後に記者会見したインドネシアのマルティ外相は「全ての首脳がミャンマーで著しい変化と進展が起きているとの見解で一致した。われわれはこの変化のプロセスが確実に続くよう努力する」と述べた。 議長国就任決定で、ミャンマー新政権が進める政治犯釈放などの「民主化」が加速し、欧米諸国による経済制裁の解除につながるかが今後の焦点となる。ミャンマー政府高官によると、テイン・セイン大統領は「素晴らしい機会であり、責任重大だ。全力を尽くしたい」と述べた。≫(時事通信)

 ≪ 米国務長官がミャンマー訪問へ=改革を評価、半世紀ぶり
 【ヌサドゥア時事】オバマ米大統領は18日、ミャンマーの民主化機運を促進するため、クリントン国務長官をミャンマーに派遣すると発表した。長官は来月、同国を訪れる。大統領はこれに先立つ17日、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんと電話で協議し、長官派遣を決めた。
  米政府高官によると、国務長官のミャンマー訪問は約50年ぶり。米国は9月ごろからミャンマーとの対話を本格化させていたが、半世紀ぶりの長官訪問で両国関係の改善が一気に加速することも予想される。 オバマ大統領は、ミャンマー政府による政治犯釈放や政党登録法改正が「改革に向けた重要な措置」 だとして、「暗黒の時代を経て、進展の明かりがちらついている」と歓迎。クリントン長官を派遣し、「両国間に新たな一章を開くことができるかどうかを探る」と述べた。≫(時事通信)


 以上のミヤンマーへのASEANの扱いなどを観察すると、アメリカの関与が成功しつつある感じだが、ASEAN諸国が一枚岩で対中経済包囲網と南沙海域の中国の軍事的行動を包囲出来るかは、同次元で扱うのは早計だろう。ミヤンマーは11年3月に軍事政権である国家発展評議会が解散し新政府が誕生したが、政府内では軍関係者が多数を占めているので、一筋縄ではいかない。ASEANプラス6の方向性とTPP双方の方向性に、中国包囲網と云う論調が存在すると云う論調が目立つが、あくまで日本のマスメディアの論調に過ぎない。筆者はASEANプラス6とTPPは異なるものであり、同化する過程においてパックス・アメリカーナが牙を剥いた時点で終わる運命にあるのだと、楽観的に考えている。先程のニュースでは、日中韓FTA交渉も本格的に論議する方向になったと伝えている。

  米国覇権主義はおそらく既に崩壊しているのだが、経済的ドル基軸覇権と軍事大国覇権のアンバランスが齎す苦渋が米国に存在するのだろう。或る意味で、アメリカ国民を鼓舞する為に駆使した“アメリカアズNO1”と云うシンボリックなプロパガンダ標語を如何に穏便に降ろすべきか、降ろすわけにはいかないとなれば、軍事的覇権に頼らざるを得なくなる。この傾向は非常に危険だ。巷で言われている“第三次世界大戦”が惹起される可能性もゼロではないのだろう。

 オバマ大統領自身は軍事的中国包囲網を豪州に展開し、全体の軍事予算が削られても、太平洋の防衛に抜かりはない事を明言し、米軍プレゼンスが太平洋では強化されると表明している。逆に、にも拘らず中国とは協力関係を続け、パトナーになれると、理想を語っている。キッシンジャー元国務長官と云う大物まで繰り出して、日本の隷米体制こそ、日本の為であり自由と民主主義に貢献するものだ等と時代錯誤を威厳を持って伝道している。しかし、間違いなく米国経済は終わっている。軍事力を背景にする世界戦略と覇権国家の経済力は、それこそが両輪だ。その一方の輪が壊れた以上、まともに前進するのは不可能だろう。

 軍事的安全保障の枠組みと経済連携の地域協定は別物だと云う考えもあるが、あくまで論理上であろう。この二つの要素は互いに連関しあい、両輪が同時ではないが、動いているから外交が存在し、その外交の齟齬が戦争を惹き起こすわけである。野田佳彦のTPP、ASEANプラス6、そして日中韓FTA交渉への参加姿勢は、悪意にみると利害損得がいずれの協定同士がバッティングし合うわけで、無茶苦茶な方向性である。

  しかし、善意で観察すると、TPPにおける交渉の前提条件を、他の協定の存在が縛りやエクスキューズを与えるわけで、外交上言い訳を用意できる。オバマ再選までの日本側の協力姿勢を堅持しながら、実質的な進展にブレーキを掛ける役割を演じるのかもしれない。オバマにしてみれば、来年11月の大統領選まで、経済成長枠組みと雇用の確保枠組みがアピール出来れば良いわけで、再選後の実効度がどの位であるか、大して興味もないだろう。

  このように考えて行くと、野田佳彦は極めて高度な外交手腕を発揮している、と評価する事も可能だが、多くの人が“馬鹿言ってんじゃない”とお怒りになるだろう。筆者自身、その一人でもある。(笑)ただ、彼の“米つきバッタ”と云う政治手法が偶然にも功を奏す事はあり得るわけで、結果をみるしかないのだろう。まぁ低姿勢による政治作法にも、それなりの価値はあるのだろうが、外交では僥倖もありだが、内政の増税話には、まったく通用しそうもないので、そのシーンでは内閣は大きく揺らぐことになるだろう。そこまで馬鹿なのかどうか、年内の永田町内における多くの密議が注目される。特に、小沢一郎の意志決定が重要だ。彼が秘密裏にどのような指示を出すか、大変興味深い。


世界を不幸にするアメリカの戦争経済 イラク戦費3兆ドルの衝撃
ジョセフ・E・スティグリッツ,リンダ・ビルムズ
徳間書店


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キリスト教文化圏の欧米がアジアを如何に扱ってきたか、歴史に学べ!

2011年11月18日 | 日記
エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
ジョン パーキンス
東洋経済新報社



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キリスト教文化圏の欧米がアジアを如何に扱ってきたか、歴史に学べ!


 以下の二つの記事は、今世紀のアジアとアメリカの関係を暗示する動きとなるのかもしれない。ユーロ圏の財政破綻は現実味を増してきているし、その流れを助長するように、各国の債券安が連想ゲームのように拡がっている。今日は米国のダウも、その流れの影響もあるだろうが100㌦以上下げている。通貨状況も、再び“円の独歩高”の流れが再燃、ドル76円台とユーロ103円台になっている。いっそのこと60円台まで行けば、流石の馬鹿白川総裁も、現実大量のお札の印刷を余儀なくされるだろう。

 経団連の馬鹿爺がTPPで米国への輸出拡大等と寝言を言っていても、世界各国が通貨安競争をしているのだから、関税が多少安くなったから、どうこうの次元ではないのだ。まぁアノ米倉と云う男の目論みは、日本農業の集約と遺伝子組み換え食品の蔓延を画策、と云う疑惑のある男、スパイ罪があったら告発してしまいたい男である。ついでに野田佳彦も告発しても良さそうだ。オマケに前原も追加しておこう。(笑)

 アメリカは、中国威嚇論と世界経済戦略をセットにして、大好きな戦略でアジアを我が物にしようと、明らかに死に物狂いだ。しかし、オバマの意志の表明は大統領選に対する米国内へのプロパガンダであるとしても、極めて明快だ。野田佳彦の“夏糞煮立つ”似非禅問答のような答弁とは隔世の感だ。しかし、筆者としては、あそこまで赤裸々に己の我欲を語る米国の大統領の記憶がない。強盗が武装準備整え、さあTPPを梃子に稼がせて貰うぜ!と正式に表明するのだから、口あんぐりである。

 これは面白くなってきた。「TPP対ASEANプラス6」と云う図式だ。筆者は、そもそも鳩山由紀夫の「東アジア共同体構想」を未だに支持しているので、当然、「ASEANプラス6」派だ。中国や韓国を好きだとか嫌いだとか主張するのは勝手だが、アジア諸国が歴史的に、キリスト教文化の欧米から、どのような扱いを受けてきたか、此処100年の歴史を紐解けば歴然としている。そろそろアジアの人々も国家も、欧米キリスト教文化の自由と民主主義と云う美辞麗句のようなマジックから抜け出すべきなのだ。

 仲の悪い親戚同士かもしれないが、今こそ“アジアの独立”が可能な時はない。まぁ未だに米軍の暴力装置の威光は脅威なものだが、それを行使する合理性が米国にあるとは思えない。軍産複合体が戦争を好物にしているとしても、世界の成長の原動力であるアジアで戦争の火ぶたを切る愚を犯すとは思えない。元も子もなくなる話で、狂気の沙汰だ。

 現在のマスメディアの主たる論調は、中国の太平洋シーレーンへの威嚇が、周辺各国の安全保障を脅かしている。故にアメリカ軍が、と云う流れが作られているが、半分は当たっているが、半分外れである。中国にしてみれば、自由に東シナ海、太平洋、インド洋を航行できなければ、自国民を養う食料も石油も入手出来ない。米国によって自国の海上封鎖される可能性を少しでも緩和しておくためには、無理をしてでも海空の軍事力の増強は避けられない、と云う見方もするべきである。中国も米国の軍事力による威嚇を充分に感じているから起きるモグラ叩きのような軍拡だと云う事が原因の半分だ。

  以前の拙コラムでも述べたが、東西冷戦構造模様の地域経済囲い込み冷戦構造と云う形で現れ出したかもしれない。一種グローバル経済の拡大の行き過ぎを、地域と云うブロックで、ワンクッション介在させる経済枠組みを作る機運が生まれているのだろう。ユーロ圏はあきらかに、脱米を意識した動きだ。アジア人は、その緩やかなアジア独自の文化を土台に、それなりの緩やかな経済ブロックを構築するのが21世紀の課題だろう。日本を中心に、如何に中国の脅威を和らげるかは、米国の介在を少なくする事以外に考えられない。それが、地政学上も自然なのだ。

 経済と軍事が絡みあうのは避けられない事実だが、この脱米方向の「ASEANプラス6」を推進することで、米軍事力への依存が少しずつ和らぎ、日本を含むアジア各国の自衛的軍事力の充実にも寄与するだろう。その時、日本は如何に、歴史は繰り返すと云うアジアの国々の不安に、どのように対応できるか、それこそが政治の役割になるだろう。その出発点が脱米であり、戦後日本の歴史の総括でもある。日本の政治が、そのような事に考え及ぶか、及ばなければ、及ぶ政治集団の発生を待つか、日本は岐路に立っている。

 ≪ アジアでのプレゼンスは最優先課題…米大統領
 アジア歴訪中のオバマ米大統領は17日、オーストラリア・キャンベラで演説し、アジア太平洋地域を米国の安全保障上の最重点地域と位置づけた上 で、この地域への関与を拡大させると強調、軍拡を続ける中国をけん制した。
 17日にはインドネシア・バリ島で、東南アジア諸国連合(ASEAN)による一連の会議が開幕。19日には米中首脳や野田首相も参加して、東アジア首脳会議も開かれる。東アジア地域の安全保障や経済統合の枠組みを巡り、米中の激しい論戦が予想される。
 【キャンベラ=黒瀬悦成】オバマ米大統領は17日、豪議会でアジア太平洋政策に関する包括的演説を行った。大統領は、「アジアでのプレゼンス(存在)と任務は政権の最優先課題だ」と述べ、地域での経済・外交・安全保障上の役割を長期にわたって拡大していく方策を探るよう、国務、国防長官ら政権の国 家安全保障チームに指示したことを明らかにした。
 大統領は「安全保障は平和と安定の礎だ」と述べ、「(米国は)国防予算を削減しているが、アジア太平洋が影響を受けることはない」と強調した。さらに、中国の軍事的影響力が強まる南シナ海問題を念頭に「商業と航行の自由が損なわれてはならない」と指摘した。≫(読売新聞)


≪ アジア広域経済圏、ASEANで構想 TPPに対抗
 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が17日、インドネシア・バリ島であり、ASEANに日中韓など6カ国が加わる「広域自由貿易圏」づくりを進めることで合意した。2013年以降の創設をめざす。日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加方針に刺激を受けたASEANが、中国を巻き込み、新たな枠組みを主導しようというものだ。
 自由貿易圏づくりは2段階で行う。ASEAN関係筋によると、ASEANは12年11月の首脳会議で、開放するモノやサービスの分野、規制などのルールを決める方針。そのうえで日中韓、インド、豪州、ニュージーランドの6カ国に対して「招待状」を出し、入る意思があるかどうかを確認する。13年以降、 ASEAN10カ国に6カ国が加わる広域自由貿易圏をつくることを念頭に置いている。
 国際通貨基金(IMF)によると、16カ国の国内総生産の合計は17兆2267億ドル(1326兆円、2010年)で、世界経済に占める割合は27%。 TPPに日本、メキシコ、カナダが加わったときの24兆9082億ドル(1916兆円)に比べると小さいが、世界の成長センターであるアジア諸国を網羅する大経済圏となる。  アジアの経済連携の枠組みづくりでは、今年8月に日中が作業部会を設けることを提案したが、ASEANはすぐに設置することに難色を示した。自由化を歓迎するシンガポールと、安い輸入品の流入を警戒するインドネシアで調整がつかなかったためだ。
 ところが、米国が主導するTPP交渉に日本が参加を表明すると、カナダやメキシコも合流。米国にアジアの主導権を奪われるのをおそれたASEANは方針を変え、今回の合意に至った。
 ASEANの枠組みは新興国が中心のため、関税の原則撤廃をめざすTPPよりは、関税撤廃の例外が認められやすく、加盟のハードルが低いとみられる。日本はすでにASEANと経済連携協定(EPA)を結び、企業の現地進出が進んでいる。中国やインドなどを加えた広域自由貿易圏ができれば、さらにアジアの成長を取り込みやすくなる利点があり、日本は積極的に参加する意向だ。(ヌサドゥア〈バリ島〉=福田直之)≫(朝日新聞)


世界を不幸にしたグローバリズムの正体
ジョセフ・E. スティグリッツ
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“米・財務・経団連教の熱烈信者” 野田首相の「国益」はファッショに繋がる

2011年11月17日 | 日記
善人ほど悪い奴はいない ニーチェの人間学 (角川oneテーマ21)
中島 義道
角川書店(角川グループパブリッシング)



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“米・財務・経団連教の熱烈信者” 野田首相の「国益」はファッショに繋がる



 最近、野田首相の口から、やたらと「国益、国益、国益」と云う言葉が連発されている。マスメディアも「国益とはなんぞや」について、まったく触れもせず、誰もが知っている、全国民のコンセンサスがある言葉のように垂れ流す。筆者は、野田君が連発する「国益」と云う言葉に極めてファシズム的危険を感じている。その上、本人がファシズム的自覚がないようなので、余計に困りものである。

 「国益を損ねてまで交渉に参加することはない。協議が調うよう全力を尽くすが、国益を明らかに損ねる時の判断はある」、と参議院予算委員会で質問に答えている。取り敢えず、国民も、そうか「国益」日本の利益を考えて慎重に判断してくれるのだな?と受けとめる人が多いだろう。誰も、チョット待てよ?アンタの云う「国益」って誰にとっての国益だ?俺たち庶民にとっての話しか?それとも、いま日本を支配している権力者にとっての国益か?「いやいや、そう云う個人のレベルじゃなく、国家にとっての利益ですよ」。こんな説明で納得する人々も多いのだろうが、納得しない人々も相当いるのだろう。

 そもそも「国益」と云う言葉は、実に曖昧にして主観的なものだ。特に、アメリカ教、財務教、経団連教の熱烈信者として誉れ高き野田佳彦の「国益」なのだから、こりゃどう考えても、一般国民や国家を構成する経団連以外の組織の利益も含まれていると、俄かに信じるのは早計だろう。国の利益って“ひと言”でいわれても、ちっとも判らん。そうなると、そこでいうところの「国」って何なのよ?と云う事になる。おそらく、国体の構成に関わるすべての人々や組織にとってと云う事なのだろうが、それだって雲を掴むような具合だ。あまり議論をしたくない時は、 “なるほど、そう云う事ですか”と話題を替え、鉾をおさめるべきところだが、拙コラムではそうもいくまい。(笑)

 「国益」は読んで字の如く、国の利益だ。この「国益」と云う日本語は江戸時代の諸藩の「地産地消」、「自給自足」による経済的自立の考えから使われだしたようだ。明治維新後は経済合理性の概念として多用されだしたモノのようだ。野田君が主に駆使する「国益」は国家が独立継続を維持する為の、物理的、社会的、政治的、経済的ファクターを国家維持の価値と考えて使っている積りのようだ。つまり、国家の独立維持における“損得勘定”が国家価値の維持であり継続だと思っているのだろう。それをひと言で称するのが「国益」だ。

 ただ、この「国益」と云う言葉は、国家価値と云う概念が異なる度に、「国益」の現実的意味は異なる。主観的と云うより、依拠する立ち位置によって、語られる「国益」そのものが持つ具体的判断は異なる。つまりは、極めて曖昧な国家価値の概念を、一人の人間の価値観に委ねる、と云う事でもある。この世では忘れられかけている“イデオロギー”の色彩まで帯びるのである。現代では、外交上使われることが増えているが、「国益」の根っ子はイデオロギー論争になるものだ。多分、野田君の気軽に口にする「国益」は外交上の妥協の言い訳用に準備された語彙だろうが、国家価値の理念優先ではなく、外交交渉における妥協のエクスキューズとして振り撒かれる言葉として理解したい。

 外交上の妥協のエクスキューズ用の語彙だとしても、「国益」の価値決定において、総理とか時の政府が勝手気ままに、「これが国益」と定義される危険な兆候と見ることも出来る。民意を蔑にと云うか、選挙の洗礼も受けていない野田政権が、勝手に判断する「これが国益」が通用するのであれば、中国と戦争するのも「これが国益」が通用する事になる。つまり、政治家が極めて我田引水的状況で「国益」を語り出すのは危険な兆候で、あらゆる政治的判断行動を「国益に鑑み」で切り抜けるファシズム政治に陥る兆候と云う事だ。まして、野田首相は個人的に偽善的体質を有し、“アメリカ教、財務教、経団連教の熱烈信者”なのだから、おして知るべし。


財界の正体 (講談社現代新書)
川北 隆雄
講談社



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TPP、日・加・墨の事前交渉 中露参加で、米主導経済軍事体制の打破が急務

2011年11月15日 | 日記
イスラエル―ユダヤパワーの源泉 (新潮新書)
三井 美奈
新潮社



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TPP、日・加・墨の事前交渉 中露参加で、米主導経済軍事体制の打破が急務




 ホノルルAPECにおいて、中国商務省の兪次官補は、カーク代表と同席した会見で「我々は招かれていない」とした上で「緊密な地域経済連携はオープンで透明であるべきだ」と正論を盾に主張、APECの一部でTPPを進める米国を牽制した。それに対して米国カークUSTR代表は「TPPは全ての国に開かれている」と応酬したのだが、事実はやはり、米国が中国ロシア排除の論理で動いている、と分析するのが妥当だ。

 米国とは日米軍事的同盟で中国を牽制したいだけに、外務省は米国一辺倒だ。しかし政府・経産省は、経済関係では米国より中国の方が、現在も将来も有力だと考えているのだから、話は厄介である。何時もアメリカの大統領選を控えた年には無理難題が日本を襲う。それもこれも、自国を他国の軍隊に銭を出して防衛して貰う根性が弱味の根底にある。中露北朝鮮等への安保抑止力の為に、外交経済その他、国益を考える思考が停止するのだ。苦し紛れで野田君も以下のように語っている。

 ≪ 「TPPは開らかれている」中国とも経済連携
野田佳彦首相は13日(日本時間14日)内外記者会見で、環太平洋経済連携協定に中国が警戒感を強めていることについて、「中国を含むアジア太平洋経済協力会議(APEC)参加国と連携していきたい。TPPはAPEC参加国に開かれている」と強調した。≫(日経新聞)

 昨年のAPEC横浜会議では、たしか「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」の実現を掲げている。ただFTAAPに一気に行くのは各国の利害調整が容易ではないので、事前の経済連携を模索しようと云う動きになっていた。それがASEANプラス3(中国支持)、ASEANプラス6(日本支持)である。そこに割って入ったのがTPP(米国支持)である。オバマが叫び、菅が叫んだのである。「TPP!自由貿易!平成の開国!」アレである。(笑)

 そもそも、オバマが押しかけ女房だと云う事は、地図を睨んでみれば判然とする事である。オバマとて、アジアの経済圏だとぬけぬけと主張するのは気が引けたのか、否ハワイ諸島はアジアに近いと思ったのか別にして、東海岸でAPECを開催したら、どうしてヨーロッパに近い米国が?の疑問が多くの人々に印象づけられた筈だ。ワシントンもニューヨークも東海岸だ。ハワイよりグアムで開催すれば、それはアジアかも?と思ってやったモノを!まぁ準州扱いで、国政選挙すべてから排除されている単なる領土では流石に気が引けたのだろう。(笑) 本来東南アジア諸国連合ASEANプラス6(日中韓とオーストラリア、ニュージーランド、インド)が地政学的常識であり、太平洋を跨ぐ地政は奇妙である。

 日本のTPP参加表明により、世界の経済大国第一位と第三位が参加する「TPP」はそれなりに強力だ。勿論、協定の中身の話は別問題だが、米国にとっては打ちでの小槌に見えなくもない。不参加の国々から見ても、参加のデメリットより、不参加のデメリットの方が大きいのではないか、という不安を抱かせるのに充分だ。カナダ、メキシコの尻に火がつき、もぞもぞ前向き姿勢に変わってきた。勿論、単に置き去りになりたくない、と云った日本のTPP推進派の馬鹿共の論理ではない。外交上、日本が米国の主張のすべてを飲むとは思えないし、我々も言いたい事を言えるチャンスが増えそうなので、という思惑が働くのは当然だ。

  しかし上述したように、太平洋と云う言葉を無理やり押し込んで、俺もアジアだみたいなゴリ押しをしなければならないアメリカと云う国家の凋落を感じる必要があるだろう。EUがユーロ問題を抱え、今後の成長どころか、深くつき合うことで足を引っ張られかねないだけに、経済関係では逃げ出すと云う事だろう。軍事同盟だけはNATOで残そうと云う腹だろう。南米大陸はアメリカに酷く懐疑的だし、カナダもメキシコも酷い目に遭っている。EUも駄目、北アフリカは当面米国が顔を出す雰囲気はない。中東も石油以外に興味はないとなると、残されたアメリカの経済的関心はアジアのみになる。

 ところが、中露は軍事大国だ。核も保有している。他の日韓AEAN諸国を脅すような手は使えない。出来たらイイトコ取りで利益を貪り、米国内の経済を活性化させたいと思うのはオバマとして当然だ。朝日新聞などは“域内経済統合加速”等と興奮の面持ちでカナダ・メキシコの動きを報じているが、“日本の参加に刺激を受け”?AVでも観たのかね(笑)

 ≪ TPP交渉の参加表明広がる 域内経済統合の動き加速
 米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に、各国が雪崩を打つように参加の意向を示している。日本の参加表明に刺激を受け、カナダやメキシコも協議に入ることに意欲を示した。TPPは一気に拡大し、域内の経済統合に向けた動きが加速している。
 13日、米ハワイでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の合間をぬって開かれたオバマ米大統領とカナダのハーパー首相の首脳会談。厳しい日 差しが照りつける屋外のテーブルを挟んだ会談で、ハーパー首相はTPPの交渉入りをめざす考えを伝えた。
 2日前のAPEC閣僚会議で、カナダの担当大臣は「現時点では、TPP入りがカナダの国益に沿うのかどうか、我々は結論を出していない」と語ったばかりだった。≫(朝日新聞)

  よくもまあ、これだけクダラナイ記事が書けるものだ。中露がどのように動くのか?そこに触れずに、野田君良くやった!ちょうちん記事は控えよ!このTPPが純粋に経済協定である為には、中露が参戦するべきなのだ。中露とインドが参加すれば強力な経済連携群が成立する。世界の経済大国123位の揃い踏みだ。筆者としてはASEANプラス6が土台になるべきで、TPPが土台であるって良い筈はない。中露が参加することで、TPPは無茶苦茶な権利主張の場と化し、内部崩壊パッと消えてくれるのだ。もうその頃には、米国大統領選は終わっているし、オバマが残っている可能性も少ないのではないだろうか。

 中露を抜いたTPPが軍事協定と云う色彩を帯びた時には、筆者などが心配する、東西冷戦構造の再構築と云う悪魔のシナリオに進むこともあり得る。イスラエルのネタニエフは、執拗にイランの核疑惑に関し発言を繰り返している。当然ように米国の意を受けたIAEAもイスラエルの疑念を後押ししている。イスラエルのイラン攻撃のアリバイ作りに思えてならない。中露がTPPに参加する可能性ゼロと云う戦略で米国は動いているのだろうが、軍事同盟化させない為に、前向きに動くフリをすべきだろう。東西冷戦構造構築で最も不利になるのは中国だが、米国も経済的恩恵を失う。日本への金の無心が苛烈を極めるに違いない。それはとても困る(笑)

 今さらだが、APECの加盟国を列挙しておく。
オーストラリア、ブルネイ、カナダ、インドネシア、日本、アメリカ、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、韓国、台湾、中国、香港、メキシコ、パプアニューギニア、チリ、ペルー、ロシア、ベトナム以上の経済域である。



イランはこれからどうなるのか―「イスラム大国」の真実 (新潮新書)
春日 孝之
新潮社



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