世相を斬る あいば達也

民主主義、資本主義とグローバル経済や金融資本主義の異様な違いについて

●安倍の朝貢外交 改憲めど立たず“ウヨ豚”と別れの歌

2018年10月29日 | 日記
日銀バブルが日本を蝕む (文春新書)
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ニッポン2021-2050 データから構想を生み出す教養と思考法
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立憲的改憲 (ちくま新書)
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●安倍の朝貢外交 改憲めど立たず“ウヨ豚”と別れの歌

安倍政権がレームダックすることは、時間の問題なのは、誰もが知っている。最長でも3年以上はあり得ないのだから、居眠りでもしていれば、いずれ“コロリ転げた木の根っこ”と云う按配だ。無論、安倍政権下で破壊された日本の根源的システムの修復に、多くの時間と労力と費用が求められるが、それは、国民全体の自業自得から生まれたことなので、「俺は反対した」と主張しても、詮ないことである。

安倍は、自衛隊観閲式で「(改憲は)これは今を生きる政治家の責任。その責任をしっかり果たしていく決意だ」と、憲法改正に向けての決意表明をした。常識的には公明党の協力を得る可能性を含め、日程的に厳しいと見るべきだろう。しかし、公明党が駄目なら、国民民主を抱き込んで、自民・維新・国民の3党で発議に持って行こうと云う強硬路線もないわけではないが無理筋な気がする。そうなると、衆参2/3議席の、国民投票発議のアドバンテージを失う可能性が濃厚になる。

来年夏の参議院選は、勝ち過ぎの自民党参議院議員の改選だけに、現在の発議に必要なアドバンテージを失うことは織り込み済みと言えそうだ。そうなると、安倍政権の功績と、強く国民が認識出来るような政治的出来事でもない限り、衆参同日選を打っても、現在より永田町での勢力図を良くする可能性はゼロに等しい。仮に、習近平の計らいで拉致問題を一気に解決しても(現実は悲惨な事実の確認だろうが)、夏の参議院選で衆参2/3議席喪失と云う情勢を逆転するのは困難に思える。ここで最も肝心なことは、安倍政権が国民に飽きられていることだ。政権が、どのような功績を上げても、国民の中に、ここから先我が国の展望は判らないが、安倍が首相を続けていけないようにしたい、そういう願望の空気が流れている点が重大だ。

その証左ではないが、沖縄県知事選、豊見城市長選、君津市長選、那覇市長選、川西市長選と、立て続けに与党側の候補が敗れている。個別に勝利者側に勝因があるだろうが、無党派の票が反安倍で統一されている点はたしかだ。仮に起死回生の得点を挙げても、“人格への疑問”は払拭しようがないわけであり、また、多くの悪政と悪行の数々を帳消しにすることは不可能だ。妄想的に願望していた北朝鮮と偶発的衝突もトランプの手の平返しで泡と消え、一強多弱体制であるにも関わらず、宿痾的憲法改正意欲の表明は、日本会議へのリップサービスだけで終焉と云う流れのようだ。

トランプに手の平返しを喰らい、プーチンからは馬鹿にされて、アベノミクスと云う言葉はメディアから消えた。安倍政権は、一強多弱の体制作りに邁進することが目的で、何をするかと云う目的を持たない、馬鹿げた政治集団だったことになり、前代未聞の政権だったと政治史に名を刻むことになりそうだ。安倍政治はピンボールの球のように、あっちに弾かれこっちに転がり、場外に弾き飛ばされそうになっている。

ついには、国会会期中だというのに北京に500人もの経済人を引き連れて馳せ参じ、朝貢外交に舵を切ると云う“ウルトラ出鱈目”な政治姿勢に転換した。このような外交姿勢は、日本会議勢力にとって、或いは“ネトウヨ連中”にとって、万死に値するような行為なのである。結局、アベノミクスの失政を経済界から責め立てられ、日米安保外交をしていたら、世界の潮流に乗り遅れ、数年後の日本経済はのっぴきならないことになる、と泣きつかれ、やむなく朝貢外交に舵を切ったと云うのが事実関係だろう。

結局、だいぶ前に水野和夫氏が唱えていた“ユーラシア大陸覇権回帰”が現実味を帯びてきたと云うことだろう。筆者も、水野氏と同様の考えを持っていたが、日本の右派勢力やネトウヨが地団駄踏んでも、中国が世界一の経済大国になることを止めることは、アメリカでも出来ないのが現状だ。アメリカの大企業自体、中国と対立するどころか、中国市場に、自らの企業の進出や製品を購入して貰いたいわけで、トランプ政権の外交姿勢と関わりなく、各企業は、独自の裁量で、中国マーケットへの参入を試みている。

おそらく、2030年前後に中国経済は、名目GDPにおいて米国を抜き去るのは確定的になっている。既に2014年に購買力平価ベースでは世界一になっているので、どこから見ても、中国が世界一の経済大国になることは避けようのない事実である。ゆえに、今回の安倍の訪中は正しい選択なのだが、プーチン、トランプの両首脳に翻弄された挙句の外交姿勢転換に映る意味では、相当に国際的評価は貶められる結果になるだろう。

世界の誰もが疑いようもない事実であるにも関わらず、この中国の世界一の経済大国と云う事実を認めたくない国民が多く住む日本と云う国の教養度はどうなっているのかと疑いたくなるが、戦前戦後と、中国を見下してきた日本人にとって、容認したくない感情があるのは理解出来るが、その感情を煽るようなかたちで、中国人を馬鹿にするテレビ番組が放映され、まだまだ中国は酷い国イメージの映像を垂れ流し、一般庶民に誤った事実誤認をメディアがフェイク的に囲い込んだ罪も大きいだろう。アメリカが覇権に固執する時は「米中戦争」だが、今のアメリカに中国と戦争したいと思う人間はアーミテージを含み、誰もいないだろう。

流石に「改憲」に黄色信号が灯った安倍にしてみれば、もう、“右翼・安倍晋三”という看板を下ろしても好い時期が来たと判断したのだろう。つまり、もう右翼の後ろ盾で政権を維持する魅力はなくなった、そう判断したきらいがある。おそらく、株価は2万4千円がピークで、1万6千円近辺で落ち着くことになりそうだが、日銀の異次元緩和、円安誘導も限界点が見えてきたようだ。いずれ、日銀黒田も店仕舞方向を模索することになるだろうが、ソフトランディングは、ほぼ不可能なわけで、小さな日本独自の恐慌くらいは覚悟した方が良さそうだ。

無論、今後も安倍一強が続くことはなく、来年の統一地方選、参議院選終了後、2/3議席のアドバンテージを失い、改憲右翼・安倍晋三は終わるわけで、後は野となれ山となれの心境だから、参議院選敗退で退陣と云う線が濃厚だ。そうすれば、選挙に敗れて2/3議席確保できず、改憲もままならず傷心に退陣する安倍首相を演じて、安倍一強作りに貢献した日本会議やネトウヨへの言い訳もでき、目出度く退陣するのだろう。まぁ、ここまで考えると、安倍以降の“自民党”と云う政党が面白い。

希望的観測も含むが、安倍退陣後、自民党が分裂傾向を見せるのではないかと考えている。菅が自民党分裂の台風の目と見ている。無論、菅が自民党を割るかどうか別にして、彼が総裁になろうとした瞬間から、自民党は分裂の様相を示すに違いない。菅がなるくらいなら、麻生も、二階も、岸田も。河野も、俺にも総裁の資格あるよね、そういう気分になる。勿論、石破は言うに及ばずだ。最大派閥細田派には、総裁候補になりそうな玉が居ないので、大混乱必至だ。小沢一郎も健在だけに、自民党に手を突っ込み、火に油を注ぐ可能性もおおありだ。

最後の方は、下世話な話になってしまったが、安倍一強なども、“幽霊の正体見たり枯れ尾花”という話に過ぎなかったとあきれ果てることになりそうだ。それにしても、日本人の中国見下し意識は、そろそろ卒業しなければならない時代が到来しているように思われる。そもそも、古代の歴史上の史実に基づけば、遣隋使、遣唐使の朝貢外交により、当時の先進文化を学んだわけであり、世界の歴史がぐるっと一回りして、中国大陸に覇権が戻ってきたことになるわけで、そう嘆き悲しむこととは思えないのだが、皆様はどのようにお考えだろう。


属国の9条 ゴー宣道場II黒帯
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許せないを許してみる 籠池のおかん「300日」本音獄中記
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日本が売られる (幻冬舎新書)
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●安倍政権の醜悪につき合う中で 世界は確実に変貌している

2018年10月18日 | 日記


●安倍政権の醜悪につき合う中で 世界は確実に変貌している

つい先日、第4次アーミテージ・ナイレポート(CSIS戦略国際問題研究所)が報告されたと、朝日新聞等々が報道していた。提言の内容は、安倍政権の外交安全保障姿勢と似通った傾向を持ち、もしかすると、安倍官邸が下書きをしたためて駐日米大使館に送付、返送されてきた書類のような内容で、一顧だも出来ない内容の代物だった。

昔から、ホワイトハウスは二つあると言われてきたが、最近では三つ四つになっているらしい。前述のCSISレポートなどは、その他提言に類するもので、直近の世界情勢から考えてみて、荒唐無稽な情勢分析をもとに、持論を正当化しようと、メディアリテラシーのない、後進国の住民へのプロパガンダにもなっていないもので、お笑としかいいようがないが、日本のメディアは、それなりの待遇で報じている。

この報告書全体に流れている前提は、日米安保マフィア連中の戯言だが、この戯言に準じて、安倍政権の利権的日米同盟の方向性が決定される可能性は強いので、戯言だと馬鹿にしているわけにもいかない。この提言においては、ありもしない危機が創造され、その創造的危機に対応するために、日本は準備しなければならないと云う構図を示し、日米の軍産複合企業の飯の種を提供するように仕掛けられている。如何にも、神の啓示によく似ている。しかし、最近の世界情勢全般に目を向ければ、この創造的危機が荒唐無稽なものであることは歴然としている。

それだけに、今回のアーミテージ・ナイレポートがまがい物であることが歴然としたことは、タイムリーに悪いことではない。筆者の想像だが、ジョセフ・ナイは名義貸しに過ぎないようにさえ思える。もしかすると、アーミテージまでが、その類かもしれない。ドナルド・トランプ政権とも違うし、NYT紙が報じたホワイトハウス官僚らとも異なる、日米安保マフィア政権による、捏造レポートである可能性は非常に高い。ただ、不運なことに、安倍政権においては、同調的論説なので、このCSIS的創造的危機に対応すべく国家予算が浪費される可能性は高い。

しかし、アメリカ大統領にドナルド・トランプが選ばれた現実は直視すべき現象だ。彼の個性的言動が注視されるあまり、米国民の原罪的問題点が軽視されている嫌いがあると云うことだ。米国が自由の国であると云う、或る意味で間違った言説を、我々は信じ切るとか、勘違いしている面が多々あると云う事実を考えるべきかもしれないと云う点だ。端的に言うと、国境のある自由主義と、国境がない自由主義は、まったく異なるものと云うことだ。

つまり、ケインズ的ものと、フリードマン的ものの違いについてだ。結果的な結論だが、明確に国境をもって経済発展を目指すのか、国境の垣根を超えて自由に経済発展すべきか、と云う問題だ。その意味で、トランプの進めている方向はケインズ的である。かなりの試行錯誤はみられるが、フリードマン的なグローバル経済時代の副作用を治そうと云う意志は伝わる。大航海時代から大陸時代への転換点が垣間見えることから目を背けてはならない。

トランプ大統領のキャラクターに目を奪われていると、彼の背後にあるアメリカ人の意志を見逃す危険が大いにあると云うことだ。たしかに、トランプ大統領の言動すべてを非難や揶揄する報道がメインストリームを歩いているが、それは、現在までが、フリードマン的グローバル経済が、スタンダードに成立しているに過ぎないことを前提とすべきである。つまり、現時点でのトランプ大統領は異端だが、ケインズ時代には、ハイエクやフリードマン的思想は異端だった。

英国のEU離脱に象徴されるように、ギリシャ危機的問題が、今では第三位の経済国イタリアを襲っている。このままでは、EUをドイツ一国で抱えることになるわけだが、ドイツ・メルケル首相の影響力にも陰りが見られ、漸く政権を維持しているのが現実だ。ロシアの経済は、そもそもが小さいので、経済低迷は目立たないが、中国の経済成長が鈍化し、米中経済制裁の攻防が体力を奪うのは確実だろう。トランプの北朝鮮融和路線とイラン敵視政策は矛盾な面も見られるが、世界経済に大きな影を落としている。

米・イスラエルの中東の代理人であるサウジアラビアの経済は行き詰まりを見せ、オカルト的王子の政権は、世界に挑戦的だ。駐トルコ大使館内で、反政権ジャーナリストを、生きたまま切断したなどと云う血みどろのオカルト的行為が世界を揺るがしている。あきらかに、現在進行形の出来事は、時代の転換を予感させる。後にして思えば、あの時、トランプの出現こそが、グローバリズムの終焉であったと、歴史に刻まれるのかもしれない。そして、世界は第二ケインズ経済世界に戻っていくのかもしれない。

こんな時代に転換点に、わが国では、安倍晋三というグローバル経済主義者で歴史修正主義者な愚か者が現れたのも、最終的には時代のあだ花と言えるような気がする。国家神道を標榜する日本会議なるものが跋扈する現象も、フリードマン的ものの終焉と、ケインズ的ものの再生が起きる過渡期に生まれた良性の癌くらいに考えるのも、いまの日本を考える時、必要かもしれない。このあだ花の洗礼なくしては、次なる日本のフェーズには進めないと思えば、良性癌のひと暴れは過ぎ去るのを待つのも選択だ。そう云う意味で、コラムの更新もモチベーション不足になっている。

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●安倍外交は50点、敗戦国外交の宿痾と個別の失策が混在

2018年10月04日 | 日記
「日米合同委員会」の研究:謎の権力構造の正体に迫る (「戦後再発見」双書5)
吉田 敏浩
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新・日米安保論 (集英社新書)
柳澤協二,伊勢崎賢治,加藤朗
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「日米指揮権密約」の研究:自衛隊はなぜ、海外へ派兵されるのか (「戦後再発見」双書6)
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●安倍外交は50点、敗戦国外交の宿痾と個別の失策が混在

外交の安倍というフレーズは、外務省の主流であるアメリカンスクール育ちの外交のプロパガンダなのはたしかだが、安倍が首相であっても、誰が首相であっても、たいして変わりのない結果に至っているだろう、と思われる外交の結論はある。そもそも、最後の世界大戦で敗れた国家であり、国連の敵国条項が削除されていない状況であり、且つ、米軍や国連軍に基地を提供しているのだから、独自外交は、常に限定的である。

上述のように、我が国の立ち位置を理解すれば、自虐的とネトウヨから騒がれても、日本の独自外交は成り立たないと考えるのが妥当だ。つまり、日本の首相が、外交で独自路線を選択することは不可能であり、その為に、多くの経済的支出を実行することは、会計検査院の見地から行けば、無用な費用の支出と云うことだ。筆者の感覚からすると、外務省などの規模は、現在の半分以下で充分だ。大使館は数え切れないほどあるが,主要国以外は総領事館で充分だ。米軍が撤退して、独立が鮮明になり、独自外交が可能になった時、総領事館を大使館に格上げすれば良い。

如何にも、独自に外交をしているような仕草をしているのが、外務省であり、その機能を利用することで、国民の目を内政に向かわせない隠れ蓑に使われるようでは、百害あって一利なしである。ようするに、どれほど有能な政治家でも、日米安保基軸と口にする政治が実存している限り、独自の外交路線は存在しないので、外交を力説する政治家は信用できない。本気の外交を行い、日露、日中、日欧の独自外交に舵を切りたい政治家は、日米同盟を緩めない限り不可能と断言してもいい。

なぜ、このような極論を言うかと言えば、安倍政権が、外交の安倍と言い募るからだ。外務省のレクチャーを記者クラブが垂れ流す所為なのか、極めて歪んだ事実が、安倍外交史に刻まれている。米国含む世界のメディアが日米のFTAと表現しているのに、日本のメディアだけがTAG等と云う意味不明な語彙を振り回している。中間選挙が終わったら、アメリカの譲歩が見込めるなどと、谷内が安倍にレクチャーしているのだろう、まったく!

ロシア外交では、あるとあらゆる手を使って、プーチンの訪日を確保するのが精一杯で、島の一個も、岩礁ひとつ返っても来てはいない。グタグタ言っている間に、択捉島と国後島に最新鋭地対艦ミサイルを配備し、且つ海軍基地空軍基地整備を着々と行っている。挙句の果ては、先日のロシア・ウラジオストックで行われた東方経済フォーラムで、プーチンに、「おま思いついたが、年末までに前提条件なしで平和条約を結ぼう」と突如話しかけられ、虚を突かれた安倍は、苦笑いを浮かべるのがやっとだった。そりゃ、外務省の筋書き以外知らぬ安倍のことだ、意味不明にイワンの馬鹿を決めこむ以外選択はなかった。

トランプに手玉に取られるのは既定路線だから、日本外交とはそう云うものなので、構わないが、対露となると、安倍の勇み足は確定的だ。イスラエル外交も勇み足の一つだろう。ISと闘う姿勢を殊更イスラムの敵国イスラエルで語る必要など皆無なのだから、対露、イスラエル外交は失策である。このことがキッカケで、ジャーナリスト後藤健児氏がISに殺害された記憶は今でも生々しい記憶だ。北朝鮮拉致問題も安倍外交の汚点に含まれる。拉致問題を解決できるのは安倍政権だけとアドバルーンを上げておきながら、殊更に北朝鮮との距離を拡大する、無分別な言動を繰り返し、世界からの信用を失った事実も大きい。今や、ロケットマンから異分子扱いされる始末である。

まあ、日本の外交は100点満点の平均点が60点とした場合、安倍外交はせいぜい40点くらいの落第点だったと言える。ひとつだけ、将来的希望を述べておけば(来年の参議院選まで持つかどうか判らない政権なので限定的だが…)、コロッと寝返った“ごまめの歯ぎしり”こと河野太郎を外務大臣にしたことだ。無論、河野太郎は完璧に無価値だが、父・河野洋平の命を救った息子と云う肩書に意味がある。唐突に河野太郎を外務大臣に抜擢した意図が、対中、対韓で好感を持たれている洋平の息子を指名していることで、外交の路線変更を遠回しに知らせていることは、10点くらい加点してやっても良い。それでも平均点以下だがね。

ロシアと中国 反米の戦略 (ちくま新書)
廣瀬 陽子
筑摩書房

 

二〇二五年、日中企業格差 (PHP新書)
近藤 大介
PHP研究所

 

誰も書かなかった 日韓併合の真実
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●安倍の終わり 本土に根づかず、沖縄に根づいた民主主義

2018年10月02日 | 日記
日本が壊れていく (ちくま新書)
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国権と民権: 人物で読み解く 平成「自民党」30年史 (集英社新書)
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集英社

 

世界 2018年 10 月号 [雑誌]
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岩波書店


●安倍の終わり 本土に根づかず、沖縄に根づいた民主主義

台風24号直撃の影響で、投票率の低下、玉城候補不利?と云う本土的な予測は、見事に覆された。前回が64.13%にたいして、63.24%だったのだから、見事な投票率だ。先ずは、今回の翁長沖縄県知事の急逝により実施された、沖縄県知事選挙の結果は、接戦が報じられていたが、翁長氏同様に、辺野古に基地はつくらせないと訴える玉城デニー氏が大差を持って圧勝した。

安倍政権は、一地方戦の結果に一喜一憂しないと、顔を引き攣らせて語る、安倍、麻生、菅の言葉は、まさに引かれ者の小唄に聞こえた。安倍政権は何を隠そう、嘘の公約、虚偽情報、バラマキ政策等々何でもありの総力戦で敗れたのだ。たしかに、政権与党の候補者・佐喜真氏の知名度や「日本会議系政治家」であったことなど、不利な面もあったが、翁長氏の病状等々を睨みながら、着々と知事選の準備をしていた割には脆かった。

自民党総裁選で、威圧的支配で、国会議員を恫喝し、3選を果たした安倍首相だが、一つ目のハードルに脚をひっかけたのは、先行きの多難を予感させるに充分な選挙結果だ。前回・前々回のコラムで「胃の痛みが消えた 安倍政権は参議院選後に終わる」「むくんだ顔、ねっとりした声がテレビから消える日」で書いた予測が、さらに確度を増したことを裏づける。安倍首相にとって、一つ目のハードルが一番低いと見ていただけに、正直、沖縄での惨敗は尾を引きそうだ。

ニューヨークタイムズ、ロイター、ガーディアン等々海外メディアでは、“米軍基地に反対している米海兵隊の息子が沖縄県知事になった”と云う趣旨の報道を“U.S. Marine’s Son Wins Okinawa Election on Promise to Oppose Military Base.”の見出しでセンセーショナルに報道している。間違いなく、玉城デニー沖縄県知事が、ニューヨークやワシントン、ロスアンジェルスで、沖縄の現状を訴えれば、翁長氏以上のインパクトを持つ可能性に期待できる。

しかし、ここでザワワザワワと歓んでもいられないのが、米国ケツ舐めに日本と云う国が別にあることを忘れてはならない。沖縄には琉球人の誇りがあり、民族的なアイデンティティも備わり、日本軍による最後の戦場にされた歴史的悲劇の歴史を持ち、且つ、米国に差し出され、日本と米国による“銃剣とブルドーザー”歴史を持ち、日本のほとんどの米軍基地を引き受けているような現実がある。そして、ボロボロの普天間を返還する代わりに、100年は活用可能な辺野古新基地を差し出せと強制されるのだから、怒りだすのも当然である。

ゆえに、与党(自民・公明・維新)の知事候補が敗れたからと言って、日本に民主主義が残っていたとは言えない事情がある。当然のことだが、共産・社民・立憲などが勝利したわけではなく、あくまで、沖縄(琉球)のアイデンティティが勝利したと言うべきである。本土における国政選挙において、「あなたの重視する政策は?」と尋ねた場合、60%が経済景気雇用、50%が社会保障制度、外交安保や地球温暖化、難民問題、司法制度など一桁台で、金カネ金とあいかわらずのゼニニスト状態なのだ。

つまり、本土の日本人の多くは、守銭奴状態の人間が多いと云うことで、すべてが銭に繋がる民主主義しか判らなくなった人間の群れなのだ。こういう国民達を支配するのは簡単だ。安倍政権のような手法を、あらゆる面で適用していけば、官僚のトップに事務次官でも、検察組織の検事らも、最高裁判所を牛耳る法務省の役人たちをも、裁判官も、すべて意のままに操れるのだ。善悪、公正公平の観念を失うことは“凡庸の悪”にすぐに染まることであり、損得勘定で生きると云うことは、最終的には虚しさだけを残すに過ぎない。

筆者は、安倍晋三が飛びぬけて酷い人間だと決めつけるつもりはない。安倍のような薄汚いクズ男の自民党を勝たせ続けている本土の国民に(俺を含めて)罪があると云うのが、現実だろう。俺はそんなことはないと言い放つ人々も多少はいるのは知っている。しかし、概ねは、安倍晋三と哲学的には同等に薄汚い国民だと言わざるを得ないのが現実だ。筆者の言葉が不愉快であるのなら、自民党を下野させて見せて欲しいものだ。最近では、立憲民主党よりも、日本共産党の方が、理念的で、政治的情熱が真正直に思えてきた。国民が飽きないうちに、立憲も野党統一の狼煙を上げるべきだろう。

日本本土の国民は、無意識の中の同調圧力に、とても弱い。かなり堅固に見える社会の支配システムが存在しているように思わせられているきらいがあり、嫌われたらどうしよう、面倒だから長いものには巻かれていようか、つまりは山本七平の「空気」が存在していると云うエクスキューズもあるのだが、事実は銭に汚いだけで、何も理念らしきものを持たないことが、いかにも美徳のように思われている。しかし、現実は、理念やイデオロギーを持ちうるだけの学びすら実行していないのが本土の日本人だ。

テレビの画面からは、馬鹿タレントの馬鹿笑いと、雑学のようなクイズ番組と、ネットショッピングや健康長寿番組が、日がな一日茶の間を占領している。報道ニュースと云うのは恥ずかしくなるようなゴシップや、そもそも愚鈍の輩であるスポーツ団体の幹部や相撲取りに道徳を求めたり、アホ臭くてみるに堪えない。こんな国の中で、民主主義が成立する可能性は、ゼロに等しい。その意味で、日本をどん底に落とそうとしている、安倍や日本会議の改憲の企みは、日本が通過しなければならない、民主主義の通過儀礼なのかもしれない。今夜は、幾分辛口だった。

魂の政治家 翁長雄志発言録
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追跡 日米地位協定と基地公害――「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれて
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徹底検証 神社本庁: その起源から内紛、保守運動まで (ちくま新書 (1361))
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